国際情報学部

総務省に内定

総務省に内定! 長谷川桂司さん

iTLを進学先に選んだ理由を教えてください。

大学受験をしていた時は、まだ何を学びたいか決めかねており、とにかくたくさんのことを学べる学部に行こうと考えていました。ただ、当時の問題意識として、誹謗中傷をはじめとしたインターネット上の様々な問題について興味を持っていました。そこで、インターネットをキーワードに、多くのことを学べる学部を探したところ、ここiTLがヒットしました。インターネット上の様々な問題について、法的側面と情報学的側面の双方から学ぶことのできるiTLのコンセプトは唯一無二であり、また自分の興味関心とぴったりだと感じ進学を決めました。

iTLの授業科目の中で最も印象深かった科目を教えてください。

最も印象深かったものは「情報政策ワークショップ」です。この授業は、現役の行政官の先生に政策の説明を受け、学生同士で議論し、情報通信に関するオリジナルの政策を作り上げるというものでした。この授業での経験は、公務員を目指すという観点ではもちろん大きなきっかけとなりましたが、それだけではなくグループの仲間で1つのものを作り上げるという貴重な経験を積むことができました。
ほかには、「情報判例研究A」が印象に残っています。自分で日本やアメリカの判例について調査し、論点を特定し、その論点について他の履修生と議論を交わすという授業はとても刺激的でした。判例を読み解くことは、日本の判例においても一筋縄ではいかず難しいものですが、特に外国の判例を読むとなると形式面からも異なることもあり、非常に苦労しました。一方で、ここで培った能力は「卒業論文」にも大きく役立ちました。

ゼミでの研究テーマ、卒業論文・卒業制作のテーマを教えてください。

ゼミではサイバー犯罪捜査について研究してきました。私の卒業論文のテーマはリモートアクセス捜査についてです。インターネット、クラウドコンピューティングの技術が発展した現在、蔵置された電磁的記録に対する捜査は様々な面から困難を伴います。特に、インターネット上には国境という概念は希薄であるにもかかわらず、実際にそのデータ、もしくはそのデータが保管されているサーバを捜査する際には国境を無視できません。このような現状に対してどのような対応策がとれるのか、またどんな仕組みが整えられているのかについて研究を行いました。

ゼミの中で自分が成長できたと思うところを教えてください。

ゼミでは、まず法的思考力が養われました。特に、刑事訴訟法などの理論や解釈に関する議論や考察は、当初は難しいなと感じていたものの、学修を進めていくことでその面白さを感じることができました。また、学修以外でもゼミではゼミ長を務め、ゼミの仲間を引っ張っていくという経験も成長に繋がったと感じます。一方で、ゼミ長がひとりで引っ張っていくのではなく、副ゼミ長などと必要な協力をすることで、より円滑に議論を進めていけたという経験も自分の中のリーダー像の変化、ひいては自分自身の成長になったものと感じます。

アルバイトやインターンシップ、サークル等、正課外の活動について教えてください。

アルバイトはテーマパークでしていました。立場や職種の違うスタッフと同じ1つのものを作り上げた経験は、様々な人と円滑にコミュニケーションを行い、1つのことを進めていくということを学ぶこととなりました。
サークルには所属していなかったのですが、「学校応援プロジェクト」 というボランティア活動に参加していました。これは小学校・中学校・高校に大学生が赴き出張授業を行うものです。私は主に、中学生・高校生に大学という場所がどんな場所であるか、なぜ大学で勉強するのかということを模擬授業等を介して伝えてきました。ここでの経験は、人前に立って話をするという経験はもちろん、それだけではなく、自分自身が初心にかえって勉強への姿勢を正すこともできたものと考えます。
また、公務員試験の勉強については試験そのものの対策は独学で行いました。しかし、勉強面以外ではとても多くの人々のお世話になりました。授業内でつながりのできた行政官の先生方をはじめとして、行政と関わりのあるiTLの先生方からもたくさんのアドバイスをいただきました。また、大学のキャリアセンターが開催する面接対策講座や、キャリア面談によって自分のやりたいこと、考えを整理し、万全の状態で試験に臨むことができました。

大学生活を経て、なぜその内定先に応募しようと思ったのか教えてください。

大学生活の中で現役の行政官の方々が大学に講演をしに来ていただける機会がとても多く、仕事に対する解像度が高かったということももちろんあります。その一方で、自身がiTLに入学した時の問題意識を思い返すことで、自分が何をしたいのか、世の中をどうしていきたいのかということを原点に立ち返って考えたことが、応募先を選ぶ際に大きな指針となりました。安全なインターネットの実現という観点でいえば、セキュリティを扱う企業等もありますが、「公務員」を選んだ決め手となったものは「誰一人取り残さない」というキーワードです。国民にあまねく安全なインターネット環境を提供するには、公の立場からのアプローチが必要不可欠であると感じたことが総務省を選んだ理由です。

iTLでの4年間はいかがでしたか。

とても充実していました。最初の2年間はコロナウイルス感染症の影響で、オンライン授業が多く、どうなってしまうのかと不安になることもありましたが、オンラインであっても友達や先生方との頻繁なコミュニケーションにより不安を払拭し、勉強に集中できました。3、4年生の間はキャンパスに通い、オンラインからリアルでのコミュニケーションに移ったことで、より密な関係を築くことができ、様々なことに挑戦する機会を得ることができました。4年間を総じて、iTLは人や環境に恵まれている学部であると感じました。

受験生へのメッセージをお願いします。

iTLは、情報・法律・国際を軸としながら幅広い分野を学ぶことができます。ほかのゼミの研究内容はもちろん、同じゼミの中でも情報を中心に置く人、法律を中心に置く人、国際を中心に置く人と皆それぞれで、どれも魅力的な研究です。これは、この学部の唯一無二のコンセプトがよく表れている点かなと感じます。受験の時点で情報・法律・国際のどれかに興味がある人も、そうでない人もこの学部に入れば自分の興味を詰め込んだ唯一無二の研究ができるものと思います。ぜひiTLにお越しください。