国際情報学部
東京工業大学大学院に合格
-
iTLを進学先に選んだ理由を教えてください。
-
学部の名称である「国際」と「情報」に惹かれ、入学を決めました。高校生の時好きな科目は英語だったので、国際関連の学部に行きたいと考えていました。私は文系だったのですが、社会が最も嫌いな科目で、一般的な文系の学部に行っても自分にとって苦痛になるのではないかと考えていました。受験校を探している中、文系でも理系に関連した情報分野の内容を学ぶことができる点が魅力的でした。また、入試方式も様々あり、自分に適した方法を選ぶことができたため、iTLへの出願を決め進学することになりました。
-
iTLの授業科目の中で最も印象深かった科目を教えてください。
-
iTLの授業科目の中で、「国際情報史」と「国際ICTインターンシップ」が最も印象深かった科目でした。「国際情報史」はiTLの教授が毎週各々の専門に関連した内容について話していただく授業でした。授業の内容に加え、教授の人柄も知ることのできる、個性溢れる授業でした。「国際ICTインターンシップ」は、英語で情報技術に関連する内容を学ぶ授業でした。実際にGAFAといった企業で働かれている人の話を聞くことができる機会が多く含まれていました。私が受講したときはコロナ禍だったため、オンライン開催でしたが、とても印象に残った授業のひとつです。
-
ゼミでの研究テーマを教えてください。
-
ゼミでは「プログラミング教育における地域間の教育格差について」をテーマに取り組んでいます。地元から上京した時、私は東京の塾の多さに驚きました。そのことから、地方と都心の教育格差に目を向けるようになりました。さらに、情報について学ぶゼミに所属しており、学校教育で情報教育が行われていることを知りました。そのような中で、これまでの教育格差に加え、新たに情報教育で生まれる格差があるのだろうかと疑問に思い、研究のテーマにしました。
-
ゼミの中で自分が成長できたと思うところを教えてください。
-
ゼミを通じて、積極性が増したと思います。もともとプレゼンといった人前で発表することが苦手でした。また、ディスカッションでも自分の意見を言うことをためらっていました。ですが、緊張してたどたどしい私を常に温かく見守ってくれ、的確なアドバイスをしていただいた教授や、リラックスして話しやすい空間をつくってくれた同じゼミ生のおかげで、プレゼンやディスカッションに慣れることができました。さらに、研究への積極性も増したと思います。ゼミではNFTやブロックチェーンといった情報技術に関する最新の動向や今後の活用方法について議論しました。気になった点を自分で調べるようになり、自ら情報を掴みにいくことができるようになりました。
-
アルバイトやインターンシップ、サークル等、正課外の活動について教えてください。
-
2022年9月から2023年7月まで交換留学生としてマルタ大学へ行きました。留学生活で勉強することは大前提ですが、人との交流や知らない土地での生活を通じて学べることもとても多かったです。私は留学中「受け入れることの大切さ」を強く感じました。マルタ大学は在学生1万人のうち約1割が留学生なので、世界各国から集まる留学生達と交流する機会があります。それぞれの国や出身の話を聞くたび、自分の中で普通だと思っていたことは、彼らの普通とは異なり、驚くことが多々ありました。自分とは違うことに対して、寛容な他の国の留学生の姿をみて、様々な視点から物事を見ることができるようになりました。
-
大学生活を経て、なぜその進学予定先を受験しようと思ったのか教えてください。
-
日本の教育環境を変えることに貢献したいと思い、大学院進学を決意しました。大学入学時は、情報分野と国際分野に興味があるというざっくりとした状態でした。ですが、iTLの学修と留学を通じて「教育工学」という自分の興味のある分野を見つけることができました。インターネットの登場により、手紙からSNSを用いたコミュニケーション方法へ変わるなど、私たちの生活に大きな変化がありました。そのような中、教育現場も、紙の教科書だけを用いた従来の学習方法から、IT技術を日常的に用いる社会で生きていく子ども達に適した方法へと変化させなければなりません。IT技術を活用することによって、教育環境を改善することを研究したいと考えました。
-
iTLでの4年間はいかがでしたか。
-
新たな環境でいろいろな事に挑戦し、広い視野をもつことができました。授業では、情報・法律・国際関係という3つの分野を融合して学ぶカリキュラムにより、全く異なるように思う内容でも関連性があるため、様々な分野の基礎的な知識を持つことが必要だと感じました。学校の時間以外でも、留学に行ったことや通信制高校のTAとして長期インターンに参加したことで、社会の複雑さを知ることができました。多くの人の支えがあったからこそ過ごすことのできた濃密な期間でした。
-
受験生へのメッセージをお願いします。
-
自分の今すべきことを意識して、日々過ごしてください。携帯をいじりたくなったり、受験勉強から逃げてしまいたくなったりすることもあると思います。気分転換をすることはもちろん必要ですが、受験においては「合格・不合格」という結果ですべてが決まります。一時の感情に流されず、目指していることに対して必要なことは何か、良く考えてみてほしいです。受験期間は大変なことの方が多いと思いますが、辛い状況を乗り越えた先に、明るい未来が拓けるはずです。受験生の皆さんが笑顔で大学の入学式に出席できること、努力が報われることを祈っています。