国際情報学部
神奈川県庁に内定
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iTLを進学先に選んだ理由を教えてください。
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近年、AIやビッグデータの活用がとても活発化していて、私たちの日常生活でも気づかないうちにそれらの恩恵を享受する機会が増えています。しかし、それらに関する法規制や倫理規制の整備が遅れているのもまた事実です。私は高校時代にこの分野に漠然とした興味を持っていましたが、中央大学が「情報の仕組み」と「情報の法学」の融合を標榜するiTLを新設するというニュースを知り、私が学びたいのはまさにこれだと思いました。現状を是正するには技術を正しく理解している人が法整備に携わる必要があり、私も将来そのような仕事に就きたいと考えてiTLに進学しました。
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iTLの授業科目の中で最も印象深かった科目を教えてください。
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「プログラミング基礎」です。入学前はプログラミングの経験がなく、また高校時代は理系科目よりも文系科目の方が得意だったので、プログラミングには一抹の不安がありました。しかし、基礎から一歩一歩積み重ねるカリキュラムのおかげで最終的には自分で簡単なゲームが作れるまでの実力がつき、とても感動したことを覚えています。
また、「企業と情報法」という科目も印象に残っています。企業は活動をする際に会社法や労働法などの法的ルールに則って活動しますが、デジタル・ネットワークの普及により新しく生まれている課題について、具体的に詳しく学ぶことができました。この科目の履修により、私たちが今後社会に出て働く際に活用できる実践的な知識を身につけることができたと感じています。 -
ゼミでの研究テーマを教えてください。
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中央銀行デジタル通貨について研究しています。今日、世界各国で中央銀行のデジタル通貨に対する取り組みが加速しています。それらをめぐって各国による主導権争いが盛んになっています。通貨覇権を握ることで自国の産業を守ることができるほか、その通貨の存在感を世界に示すことにも繋がるからです。しかし、それらを実際に導入する際には、不具合なく運用を継続するための技術面の知識はもちろんのこと、個人情報保護などの対策が求められるなど、課題が山積しています。中央銀行デジタル通貨は今後どのように導入されるべきか、また国家間の法的ルールのすり合わせはどのようになされるべきかを考察しています。
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ゼミの中で自分が成長できたと思うところを教えてください。
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物事を俯瞰する視点がゼミでの学びを通して一段高くなり、視野も広くなったことを実感しています。ゼミに入る前は、一つの技術に関して国家単位で考察することはできても、国家間同士の繋がりについては深く考えたことはありませんでした。しかし、現在世界で開発が進んでいる情報技術は、データ管理や5Gなどにみられるように国際協力が必要不可欠です。西村ゼミでは国際機関の活動や地域ごとの動向をグローバルな視点で分析し、解決策を考えることを学んでいます。
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アルバイトやインターンシップ、サークル等、正課外の活動について教えてください。
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国際交流サークル活動に力を入れました。新型コロナウイルス感染症が流行してからは活動がオンラインに制限されてしまいましたが、逆に海外の大学生との交流のハードルが下がるなど、オンラインの特性を活かした活動ができました。オンライン活動はWeb会議サービス、プレゼンテーション、表計算ソフトや、普段の活動では使用していなかったGoogleドキュメント、スライドなどのサービスやクイズアプリケーションなどを使用して、対面での活動に匹敵するサークル活動ができました。
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大学生活を経て、なぜその内定先に応募しようと思ったのか教えてください。
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大学2年生の時に新型コロナウイルス感染症の大流行が始まりましたが、療養対応や事業支援、生活支援の過程で日本のデジタル化の遅れが露呈し、デジタル化推進の必要性が大きく取り上げられました。この分野のデジタル化は、エンタメ分野などよりも個人情報保護との両立が強く求められるため、私が大学で学んだ「情報の仕組み」と「情報の法学」の融合に関する知識や経験が活かせるチャンスだと考えました。また、デジタル化の推進で誰を幸せにしたいか考えた時に、真っ先に頭に浮かんだのは私が生まれ育った神奈川県でした。神奈川県民の役に立つ仕事、暮らしを豊かにする仕事、困っている人々を助けられる仕事をしたいと強く思い、神奈川県庁に応募しました。
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iTLでの4年間はいかがでしたか。
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入学した頃は、情報系の知識が乏しい私が上手くやっていけるかどうかすごく不安でした。しかし基礎からの分かりやすい講義と、周りの友達と教えあいながら理解を深め知識を蓄えることで、授業にもついていくことができました。この4年間で情報・法律・国際系の様々な知識を習得することができ、またサークル活動に熱心に取り組み、素晴らしい仲間とともに過ごしたiTLでの4年間はとても有意義な時間でした。大学を卒業して社会人になっても、一生忘れることのない貴重な4年間でした。
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受験生へのメッセージをお願いします。
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皆さんの中には自分が将来何をしたいか明確になっていないため、どこに進学するか迷っているという方も多いと思います。実際私自身もそうでした。iTLでは文系と理系の総合的な学習ができるため、自然と将来の進路の選択肢の幅が広がります。また様々な経歴の先生方がいるので、自分自身の価値観や視野、多様性を広げることができます。大学で過ごす4年間はとても貴重な4年間となるため、進学先の選定は重要です。私は自信をもってiTLで過ごす4年間をお勧めいたします。