国際情報学部

独立行政法人 国際協力機構(JICA)に内定

独立行政法人 国際協力機構(JICA)に内定! 黒木隆史さん

iTLを進学先に選んだ理由を教えてください。

iTLを志望したきっかけは海外でのボランティア活動です。カンボジアでのボランティア活動で貧富の格差の酷さにとても驚きました。一方で、世界遺産などの豊富な観光資源や、人口の65%が30代以下という魅力的な人口構造を知り、日本にはない現地の成長余力にとても驚きました。また今後、発展途上国にも高度情報化社会が到来し、バイタリティのある若者がIT技術を駆使して国を活性化させていく未来を予想することもできました。それ以来、IT技術を利用したサービスが発展途上国でも普及し、貧富の格差を縮小していくと思い、その一端に自分も仕事として携わりたいと思い、高度なIT知識とグローバル教養を同時に学ぶことができるiTLを志望先に選びました。

ボランティア

iTLの授業科目の中で最も印象深かった科目を教えてください。

情報分野では「プログラミング基礎」が最も印象深かった授業です。人生で初めてプログラミングを勉強した授業だったので、初めのうちは授業の内容がいまいち理解しきれませんでした。しかし、先生に何度も質問し、参考書やネットの情報を参考に自学自習を進め、苦戦しながら完成させたコードがうまく反映された瞬間はとても達成感に溢れ、プログラミングの楽しさを実感することができた授業だったと思います。
法律分野では「著作権実務」です。漫画村が何故違法とわかっているのにブロッキングしか対策がないのか、クラウドフレアや防弾サーバーの問題点など、昨今取り上げられていた問題が扱われていて、とても興味深かったです。

ゼミでの研究テーマを教えてください。

「タイの貧富の格差・デゥアンプラティープ財団を事例に」というテーマで卒業制作を作成しています。私は高校生活をタイで過ごし、現地の貧富の格差に愕然としました。タイはインドやアフリカを抜き、世界で最も貧富の格差の酷い国のひとつであり、首都バンコクには人口10万人にも及ぶ巨大スラム街が存在しています。そのスラム街で孤児院を運営しているデゥアンプラティープ財団の活動を分析し、財団で働いている職員から話を聞く事で、タイの貧富の格差の根本的な原因は何なのか、そしてそれはどのように解決できるのかを解明したいと思い、卒業制作に取り組んでいます。

ゼミの中で自分が成長できたと思うところを教えてください。

私が所属するゼミはジャーナリズムを研究するゼミで、学生一人ひとりが企画を策定、マネジメントし、実際にインタビュー取材を行い、それを卒業制作にまとめあげていくゼミでした。企画の策定方法から取材計画の立案、インタビュー対象を選定し、実際にインタビューできるか交渉するなど、プロジェクトマネジメント能力や社会人基礎力(交渉術やコミュニケーション能力)を得ることができたと思います。

アルバイトやインターンシップ、サークル等、正課外の活動について教えてください。

自分がまだ知らない海外の文化や歴史、そしてその国で暮らしている人々の生活について知りたいと思い、暇さえあれば海外に旅行に行っていました。そこで世界には多様な文化が歴史とともに培われてきたこと、その歴史とともに形成されてきたその国独自の社会問題が存在していることを知りました。この経験の積み重ねこそが私がJICAを志望するきっかけに繋がったのだと思っています。

旅行

大学生活を経て、なぜその内定先に応募しようと思ったのか教えてください。

幼少期から海外で生活していた時間が多かったので、国際的な仕事がしたいと思っていましたが、国際協力を仕事にしようと思った直接的なきっかけは、カンボジアで孤児院の運営ボランティアに参加した経験でした。そこで路上で物乞いをしている子どもや、小学生位の女子が風俗街で働いている惨状を目にし、日本とは比較にならない世界の貧富の格差に愕然としました。それ以来、発展途上国の格差に少しでも貢献する事を夢に、国際協力の業界を志望するようになりました。
将来的には、東南アジアの格差問題を構造的に捉え、分析し、それを克服するためのより良い解決策を企画し、実際に実現していく、そうした「国際協力のエキスパート」としての仕事を、より高い水準で遂行できるよう人材になりたいと思っています。そしてそうした仕事を通じて、東南アジアの人々が日本に対する信頼を高め、今以上に日本のことを好きになってくれるよう貢献できればと思っています。

iTLでの4年間はいかがでしたか。

「情報学」「情報法」「グローバル教養」といったカリキュラムに満足しているのは勿論のこと、多様で面白い経歴を持った先生方から自らの経験談を交えた話を聞けたことはとても刺激的で、私の知見を広げてくれたと思います。また、ゼミ活動では情報を客観的に捉え分析する方法や、社会人としての基礎能力も身につけることができました。そして何より、自分の進みたい道や将来の夢を気付くきっかけをくれた恩師に出会えて、本当に良かったと思います。

受験生へのメッセージをお願いします。

「自分の人生を自分で決めて、そのゴールに向かって一生懸命努力すれば、決して敗北しない。」というロナルド・レーガンの名言があります。大学受験は人生においてたった一つの経験でしかありません。受験に成功しようが失敗しようが、人生という長い旅の中では塵のようにくだらないことです。大事なことは結果ではなく、自分の人生で感じたこと、経験したことを思い起こし、それらから自分がどのような大人になりたく、そのためには大学で何を学びたいかを強く意識して勉強に取り組むことです。そして何より受験勉強だけに時間を使うのだけはやめましょう。人生は一度きり、高校生活も一度きりです。勉強といういつでもできることでなく、友達と遊ぶ、部活に精を出す、恋愛を楽しむ、そして自分が何者なのかを探すといった「モラトリアム」「青春」にも時間を使ってほしいと思います。ぜひ悔いのない充実した高校生活を送ってください!応援しています。