国際情報学部特任教授 原田祐樹の専門分野は、情報法、情報通信政策、消費者・利用者の保護です。
このたび、研究雑誌『EU法研究』第18号に原田の論文(査読あり)が掲載されましたのでご案内いたします。
自動意思決定に関係するロジックについての情報へのアクセス権に係るEU司法裁判所の先決裁定について
-Case C-203/22 Dun & Bradstreet Austria, ECLI:EU:C:2025:117
【タイトル】EU法研究 18号
【発行】信山社出版
【ISBN】9784797278187
【論文概要】
この判例解説の論文は、ダン&ブラッドストリート社事件を取り上げており、GDPR22条で禁止される自動意思決定(具体的にはプロファイリングに基づく信用評価でのスコアリング)に関する、2025年2月27日のEU司法裁判所の先決裁定がなされた事件です。
事件の具体的な内容としては、データ主体である個人について、そのデータを処理する信用情報機関のスコアリングに基づき、第三者である携帯電話事業者が、当該個人に対する携帯電話サービスの契約を決定がなされています。
2023年12月7日のスコアリングに関するSchufa社事件においてカバーされていない、
アクセス権と営業秘密との両立について示しており、同事件に続いて重要な判決と考えられます。
自動意思決定は、これまでの内閣府AI制度研究会の議論等でも触れられている論点
であり、国際的にも注目されるAIの透明性の議論にも関わるものであって、将来のAIに関する議論の論点の一つとして意識するのが自然なものになります。
そうした今後の議論に資するよう、上記の判決についての解説を行っています。