国際情報学部

国際情報学部長・教授 平野晋の単著 『ロボット法(増補第2版)』(弘文堂)が出版されました 

2024年05月23日

平野の専門分野は、インターネットの法学研究(サイバー法)、製造物責任法・不法行為法、及びアメリカ法等です。平野は近年、AI・ロボット法の研究を中心に活動し、日本政府によるAIのルール作り(総務省「AI開発ガイドライン」「AI利活用ガイドライン」及び「AI事業者ガイドライン」)や、国際機関である経済協力開発機構のAIルール作り(「OECD AI原則」)にも貢献してきました。
研究の成果として平野は、2017年に初版本となる単著 『ロボット法:AIとヒトの共生にむけて』(弘文堂)を刊行し、2019年には改訂版となる同書の『増補版』を刊行しております。そして今月には、更なる改訂版としての『増補第2版』を刊行しました。

【タイトル】 『ロボット法:AIとヒトの共生にむけて(増補第2版)』
【著者】平野 晋
【発行】弘文堂
【ISBN】9784335359880

この『増補第2版』は、平野が2019年『増補版』発刊以来継続してきた研究の成果を盛り込んだことで60数ページ増量されたため、読み易さを向上させるためにハードカバーからソフトカバーに変更されました。
その内容には、主に以下の記述が追加されています。

・人事採用活動におけるAI利用の問題点
・〈生成AI〉とその国際的な規制動向
・AIガバナンスに関する欧米の最新動向
・自動運転の〈派生型トロッコ問題〉に関する更なる議論
・フロリダにおけるオートパイロット車死亡事故のアメリカ政府機関による解析結果
・メタバースの特徴
・日本の医療分野と法律役務分野におけるAI利用に対する担当官庁の指針

人々の生活や、人生における重大な決定事項にも影響を与えるAIと、これを組み込んだロボットの問題点やその解決策を提言する本書が、今後の日本と世界のAI・ロボットの適切な統治の在り方に関する議論の参考になって欲しい、と平野は指摘しております。