国際情報学部

国際情報学部の学生が「情報処理学会 第84回全国大会」において学生奨励賞を受賞しました

2022年04月07日

国際情報学部3年 冨島悠介さん

「情報処理学会 第84回全国大会」において、「顔認証システムの倫理的課題について -人工知能とバイアス」を発表した国際情報学部の3年冨島悠介さん(発表時は2年)が学生奨励賞を受賞しました。
※共著者:同学部渡邉聖、齊藤太一、西川真央、北村智花、山本将一朗、今諒平

冨島さんと共著者の学生の所属ゼミは須藤修ゼミです。
須藤ゼミでは、データ分析力や行動経済学におけるナッジ理論による実験手法を習得し、AI・データサイエンス・DXが社会にもたらす影響について研究しています。

今回の発表では、世界的に導入が始まった顔認証による倫理的課題、具体的には、人種の違い等のバイアスに起因する誤認識といった課題の存在を紹介。また、人種・性別・年齢・宗教・国籍等に関係なくAIが利活用されるべきと言及したUNESCOのAI倫理勧告にも触れ、その上で、行動経済学のナッジ理論(選択の自由を維持しながら人々の選択をより良い方向に導くための仕組み)を用い、人種の違いに関して人間が持つ潜在バイアス(無意識のうちに抱く偏見)を減少するための方策を提案しました。

潜在的連合テスト(人が自身で意識することのできない潜在的意識を測定するテスト)によって自身が持つ潜在バイアスを認識させる教育的ナッジとポスター等の視覚的な情報を用いた人間の脳に直感的に働きかける非教育的ナッジの双方の観点から潜在バイアス軽減のための方策を提案。

今後はそれぞれの方策の実施結果を出し、潜在バイアスの軽減の精度を上げていくこととして、発表は締めくくられました。

国際情報学部_iTL_では、2年次後期からゼミ(科目名:「国際情報演習」)が始まり、各ゼミでは各教員の専門それぞれの切り口から情報社会の諸課題に対する解決策を導く研究を行っています。
iTLでは引き続き、講義で得られる「理論」とゼミでの「実践」により、より良い情報社会の構築に貢献できる人材の育成を目指してまいります。