国際情報学部

国際情報学部の斎藤ゼミにおいて、Immerse Inc.から講師をお招きし、講演が行われました

2021年07月02日

2021年5月20日、国際情報学部_iTL_の斎藤裕紀恵ゼミ(科目名:国際情報演習Ⅱ)において、シカゴ在住のImmerse Inc.のSara Davila様をお招きして英語でのオンライン講演が行われました。

斎藤ゼミは、EdTech(Education & Technology)を研究テーマに掲げており、2年目となる本年度は、第2言語習得理論と応用言語学の視点から、英語教育へのテクノロジーの活用について学びを深めています。

第2言語教育の専門家でもあるDavila様からは、VRを活用した21世紀型の英語教育についての可能性についてお話を伺いました。
Immerse Inc.のVRの特徴としてimmersion、interaction、presenceを挙げられ、この3つの要素により、仮想空間に没入している感覚を持ちながらの英語学習が可能となっているとご説明いただきました。

斎藤ゼミの学生は昨年度、Immerse Inc.のVRを使用してVR空間での没入感、英語学習への不安の軽減の可能性について実体験を通して学んでいます。
VRの体験前と体験後では半数以上の学生のTOEICスピーキングテストのスコアの伸びも見られました。

昨年度のVR体験後にはめまいがする、ジェスチャーが使えない等のフィードバックをImmerse社へ提言しましたが、Oculus Goという旧型からOculus Quest 2という新型の移行の際に、提言が反映されて改善に繋がっています。

講演ではBloomのTaxonomyを参考にして、VRを用いた英語授業が、知識、理解から分析、評価、創造の上位思考スキル(High Ordering Thinking Skills:HOTS)に繋げることができるかについてお話がありました。
講演中に学生もVRの英語授業の設計も体験しましたが、後期は実際にImmerse社との共同プロジェクトとして、VRを使用した英語授業の設計、設計後のVR英語授業のデモレッスンを行う予定です。

講演に参加した学生からは「情報技術が発展している現在でいかに有効にその技術を英語教育に適用させていくことが大切なのか、またVRを用いた言語学習が従来と比べて革新的かつ生徒が主体的に学べる方法であるかを
改めて認識する良い機会になったと思う。Sara氏が紹介していた言語教育の際のプロセスにおいては、今回の講演では講師が授業を行っていく際に意識しているものとして述べられていたが、このプロセスは学習者自身が1人で学習をしていく際にも非常に有効な方法であるので、今後学習者1人1人が意識していくことでさらに学習効率を向上させることが期待できる。」とのコメント等がありました。
またVR空間でシェアハウスのような環境を作り、世界各国の英語学習者同士で英語学習に関して話し合い、
ゲーム等の楽しい方法を通してアバターで交流する等、VR空間での異文化交流の可能性についての提言もありました。

iTLでは、国際社会が抱える情報の諸課題を多角的に分析・解明した上で、国際社会に受容される情報サービス・政策を実現できる人材の養成を目指しています。
近年の情報技術の進展に加え、今般のコロナ禍によるオンライン授業の普及も相俟って、教育の在り方も見直され始めており、本ゼミ所属の学生の中から、EdTechによる新しい教育の在り方を提案・実現し、教育業界に革新をもたらす人材が輩出されることを期待しています。