国際情報学部

国際情報学部の授業において、警視庁サイバーセキュリティ対策本部から講師をお招きし、講義が行われました

2020年12月21日

2020年12月9日、国際情報学部_iTL_の授業科目「刑事法(サイバー犯罪の刑事規制)」(担当教員:本学部准教授 中村真利子)において、警視庁サイバーセキュリティ対策本部 警視 金子浩丈様をお招きし、「警察におけるサイバーセキュリティ対策」をテーマに講義が行われました。

本科目は、インターネットの普及に伴い急増するサイバー犯罪に対する刑事規制について、法改正や具体的事案を踏まえつつ学ぶ科目です。

情報技術の発達に伴い、これまでは特殊な機器を用いなければ実行できなかった違法行為も、一定程度のスキルがあれば、市販の製品によって実行できてしまうようになりました。
例えば、最近では、ディープフェイク(ディープラーニングの技術を用いて既存の画像や映像を組み合わせて新しい映像を作成する技術)によって著名人の映像を巧みに合成して著名人に虚偽の発言をさせている映像が出回っています。
金子様の講義の冒頭でも、この日の講義のために作成されたディープフェイクによる合成映像が流され、受講した学生は、ディープフェイク映像作成の容易さとその危うさを体感しました。

本講義では、1980年代以降に日本で発生したサイバー犯罪を時系列で振り返りつつ、それらの犯罪に対応するべく制定・改正された法律や警察におけるサイバーセキュリティ対策の取組が紹介されました。
受講した学生にとっては、最新技術に関する知識を学ぶ前にリテラシーを身に付けることの必要性、情報技術と同時に法律を学ぶことの意義と進展していく情報技術に対する法律の限界を考えさせられる機会となりました。

iTLは、「『情報の仕組み』と『情報の法学』の融合」(Information Technology &Law)を理念に掲げ、情報技術を安全に社会実装するための知識を教授しています。
「情報の仕組み」に関する科目はもちろんのこと、発展著しい情報技術を活用したサービスを社会に実装するために必要な「情報の法学」の知識を教授する科目を多数設置し、安心・安全な情報社会の構築を目指す学生の教育とその未来を担う人材の輩出に努めてまいります。