国際情報学部

コロナ禍 ―COVID-19― に負けないiTL生たれ《学部長メッセージ動画》

2020年04月15日

国際情報学部_iTL_の学生、保護者の皆様に向けて、国際情報学部・学部長 平野晋からのメッセージ動画をお届けいたしますのでご覧ください。

コロナ禍 ―COVID-19― に負けないiTL生たれ

 

以下に本動画を文章に編集した内容を掲載いたします。

 

コロナ禍 ―COVID-19― に負けないiTL生たれ

 

中央大学国際情報学部・学部長
平野 晋

 

皆さまへ

 中央大学国際情報学部(以下「iTL」)の新入生(2期生)、2年生(1期生)、及び、学生のご父母、ご家族、並びにご支援者の皆さま、新型コロナウイルス(以下「COVID-19」)対応、お疲れ様でございます。

 私たち、教職員一同は昨年度から、4月の新学年度開始に向けて数々の準備を重ね、新たに新入生としてiTLに参加する2期生諸君と、新たに上級生になる1期生諸君に向けて、iTL開校2年目の教育内容と学習環境を更に充実させるべく、日々尽力して参りました。iTLが入る市ヶ谷田町キャンパスの1階では、お弁当販売を含む生協のサービス提供が可能となる「C’s SHOP」の開店準備が整い、11階の動画スタジオ、5階のワークステーションも稼働準備が整っています(以下画像・動画参照)。

市ヶ谷田町キャンパス紹介Movie

 iTLが誇る数々の実学的なイベントとしても、<ニューヨーク市で開催された国際学会である「アメリカ人工知能学会(AAAI)」に参加した1期生有志等による報告会>や、<自動運転車のトロッコ問題座談会>など、学生諸君の興味と学習意欲を刺激するイベントを4月に予定し、準備を進めておりました。私個人としても、入学式やオリエンテーションを通じて学生諸君に直接話し掛けて、iTLの基礎を1期生と2期生の皆さんに構築して欲しいとお願いする日を楽しみにしておりました・・・。

 しかし、予想だにしなかったCOVID-19の発生と急速な蔓延に接し、iTLを含む中央大学では、入学式を始めとして、オリエンテーションや授業さえも通常通りの実施ができない事態に至りました。教職員は皆、突如、テレワーク技術の習得と遠隔授業の準備をすることになり、対応に追われております。学生諸君や、ご父母ご家族ご支援者の皆さまにおかれましても、急激な事態への対応にご苦労されておられることと拝察いたします。今、本来ならばガイダンスが終わり、初回の授業が始まっているべき期間であるところ、それが叶わないがために、まずは学部長の私から学生諸君に向けて、以下のメッセージを発してみたいと思います。

学生諸君へ

 思えば130年以上にも及ぶ長い中央大学の歴史において、数々の困難を本学は経験して参りました。再三の校舎焼失と関東大震災、戦時の卒業期繰り上げ、修業年限の短縮、そして学徒出陣も経験しました。私たち教職員の記憶に未だ新しい出来事としては、2011年3月11日の東日本大震災ゆえに、卒業式さえ開催できない事態も経験しております。そのような幾多の困難苦難を乗り越えて中央大学は、昨年度には市ヶ谷田町キャンパスにこのiTLを新設し(時を同じくして、多摩キャンパスにも国際経営学部を新設しています)、優秀な1期生諸君を迎えられたばかりか、引き続き2期生にも優秀な学生諸君を迎えることができました。

 ところで中央大学では卒業生を「学員がくいん」と呼びますが、多くの学員の先達が乗り越えてきた困難苦難同様に、私たちも今回の危機を乗り越えていかねばなりません。そしてそのような私たちに、今、何が求められているのでしょうか。その答えとなる<利他性>(altruism)を、アメリカのジョンF・ケネディ元大統領がかつて、就任演説の際に次のように言い表しています。

 

“Ask not what your country can do for you ― ask what you can do for your country.” (emphasis added)

 

 学生諸君も社会のために何ができるのかを、iTLの1期生・2期生としてできることを、自身に問うてみてください。既にご承知の通りiTLは、「Information Technology & Law」のスローガンの下で、<情報の仕組み:IT>と<情報の法学:Law>を専門領域とし、それらの基礎となる<グローバル教養>を加えた3本の学びを中心に、社会をより良くできる人材育成を目標にしています。その目標達成を目指して学生諸君には、「今の危機を乗り越えて社会をより良くする施策を考えて欲しい」、「学習環境が厳しい中でも、各自が3本の学びを深める努力をして、目標達成を目指して欲しい」と願っております。

 学生諸君には特別休講期間中の自主課題を課していますが、それに加えて、履修予定の科目に関する文献を、できる範囲で収集し、読んで知識を深めてみてください。そして読んだ文献の中で新たに出会った情報の中に、更に知りたいと思える事柄を発見してください。「更に知りたい」という好奇心を芽生えさせることさえできれば、後は己の好奇心に従って調べを進め、更に知識を深めるのです。大学の学びは、高校までのそれとは異なって、自ら探求することが強く求められます。この機会に皆さんも、新たな好奇心の発掘と調査に努めてみてください。

 最後に学生諸君には、安全を保つべく万全を期してください。社会をより良くする施策の第一歩は、まずは自身と身の回りの大切な皆さまを守ることから始まります。そのように身近な周囲の安全を図りながら、諸君が社会のために、iTLの1期生・2期生として何ができるかを考えてください。それから、皆さまのために日々戦っている医療従事者の方々への感謝の念を忘れないようにしてください。

 

皆さまの安全を願いつつ
中央大学国際情報学部・学部長
平野 晋

 

『HAKUMON Chuo』2020春号では、1期生から2期生に向けてのメッセージを掲載しています。併せてご覧ください。