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見学調査報告

タイトル: 暮らしの中の東京港/貿易取引における税関の役割
授業名 : 演習Ⅱ/演習Ⅳ/ベーシック演習Ⅱ
調査日 : 2017年 10月13日
参加学生: 1,3,4年生 26人
調査先 : 東京港および横浜税関

調査の趣旨(目的)

 東京港が我々の暮らしとどのような関わりを持っており、どのような役割を担っているかを知ること、および貿易取引やその他の場面で我が国税関がどのような役割を担っているかを知る

調査結果

 竹芝小型船ターミナルにて東京都港湾局が運行する視察船「新東京丸」に乗船し、東京港の視察を行った。東京港は首都圏最大の国際貿易港として我々の生活や産業を支える重要な物流拠点となっている。周辺にはコンテナ貨物や、自動車、木材等を取り扱う専用の埠頭が数多く設けられていると共に多くの船舶が航行・停泊しており、まさに貿易取引の玄関口として機能し、我が国の経済を支えていることを実感できた。また首都圏の生活と産業を支える物資の流通をさらに円滑化するため、ふ頭や倉庫、橋や道路の整備や災害対策等さまざまな取り組みが行われている。さらに多くの海上公園も設けられており、都民の憩いの場としても機能していることが分かった。

 横浜税関ではまず会議室にて税関の役割を紹介したDVDを鑑賞し、事前提出していた質問等に対して担当者から回答いただいた。その後、展示室へ移動し、税関の歴史や密輸の実際の手口、押収物等の説明をしていただいた。税関は貿易取引の場面では輸出入の通関手続きを担う行政機関であるが、違法薬物等の流入を水際で取り締まる、いわば警察のような役割も担っている。また我が国や諸外国の企業に多大な損害を与える偽ブランド品の流入も取り締まる。このように税関に与えられた役割は極めて広範かつ重要であるが、手口の巧妙化によって違法な商品の輸入や持ち込みをすべて防ぎきれないという実態がある。AEO制度の普及・促進や海外税関との連携等によって実効性のある水際対策を考えていかなければならないであろう。