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国外実態調査報告

教員氏名:武石 智香子
訪問日:2016年11月7日~11月18日
参加学生数:3年生11名、教員1名、合計12名
訪問先:ボストン大学、ハーバード大学、ブランダイス大学

テーマ

注目度の高い大統領選挙の投票日のNYを体験したのち、ナショナリズムに関するワークショップに参加し、さらにボストンの3大学(ハーバード大学、ボストン大学、ブランダイス大学)で授業に参加し、討論・プレゼンをすることで、下記の3つの目的を達成する。

社会科学の古典を読み、個々にとっての社会問題と解決に向けた姿勢について意見を述べられるようにする。

異文化・異文明体験をすることによって、diversity awarenessを醸成する。

地球規模課題に対して、"sustainability"なcommon groundから問題解決型の提案をする。

調査日程

○10月7日(月)~9日(水)
トランプ・両候補の両者が投票したニューヨークで、大統領選の雰囲気を体感した。この部分は教員の引率はなく、オプショナル部分として希望する学生のみが自主的に計画を立てて行動をした。

○10月10日(木)
ハーバード大学のSocial Studiesの授業に参加し、同大学の学生とTocqueville著Democracy in Americaについてディスカッションをした。

○10月11日(金)
ブランダイス大学で、ナショナリズムに関するワークショップを実施し、今般の選挙を受けた各国の見方について意見を交わした。

○10月14日(月)
ボストン大学のSociology of Cultureの授業に参加し、「日本の謙遜文化」について英語プレゼンを行った。その後、それぞれが大切だと思う概念に順位をつけ、データとして回収した。

○10月15日(火)
ボストン大学のSociology of Mental Illness の授業に参加し、「東日本大震災と日本」について英語プレゼンを行った。また、前日に集めたデータを分析し、アメリカでは「平等」と「自由」が重要だと思われていること、日本では「国内の調和」と「国際平和」が重要であることを比較し、討論を行った。

○10月16日(水)
ブランダイス大学に行き、同大学の学生ガイドによるグループ別キャンパスツアーを楽しんだあと、日本語の授業に参加して、今後のペアリング・プロジェクトについて話し合った。その後、「食とサクテナビリティ」についてプレゼンを行い、懇親の場で親交を深めた。

調査結果(参加学生の報告・感想)

今回私達がアメリカを訪れた期間は、ちょうど次期大統領選挙が行われる期間であった。市内には両候補のポスターが張り出されていて、ビルの上の電子看板には出口調査の速報が流れ続けているという状況であった。お土産の店には選挙を記念するグッズなどが並んでおり、日本で行われている選挙との違いと、アメリカ国民の選挙に対する関心や熱意のようなものを強く感じた。

① ボストン大学で行ったプレゼンテーション
ボストン大学には研修期間中に2回訪れた。ここでは東日本大震災に関するプレゼンテーションと、謙遜に関するプレゼンテーションを行った。どちらのプレゼンテーションに対してもボストン大学生は大変興味を持って聞いてくれた。私達にとっても英語でプレゼンテーションを行うという大変貴重な経験をした。
謙遜の発表では、ボストン大学の学生や教授の方々と自分たちの国民性について話し合うことで新たな観点で自分たちの国民性を学ぶことが出来た。震災の発表では、日本での当時の状況を伝えつつも、これからどうしていくかということを一緒に考えていくことが出来たのではないかと感じる。学生からのプレゼンテーションを見ることが出来てよかったという感想をいただいたときは、大きい達成感を感じた。

②ハーバード大学での民主主義に関するディスカッションへの参加
ハーバード大学ではあらかじめアメリカのデモクラシーに関する本を読んでからディスカッションに参加することになった。アメリカの学生が考える民主主義とはどういうものなのかを知る機会となった。

③ブラダイス大学生との異文化交流を図る
ブランダイス大学では、日本語コースを専攻している学生とキャンパスツアーや会食を通して互いの理解を深めることが出来た。ゼミ生の数名はブランダイス大学生の授業の一環として行われるペアリングという授業の準備段階として、持続可能性についての話し合いを行った。

このボストン研修を通して、改めて英語学習の大切さを実感した。ただ授業でやるから学ぶのではなく、大切なコミュニケーションツールとして勉強していくことが大切なのだと感じた。旅行で行くのとはまた違う経験が出来た。この研修の途中で出会えたすべての方々、たくさんのことを学ばせてくださった学生方・先生方に改めて感謝を述べたい。