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木立 真直 ゼミ 国外実態調査報告

・訪問日時:2015年9月15日(火) 9時40分~11時40分

・訪問先:Hakubaku Australia Pty.Ltd(はくばくオーストラリア)

・ご対応者:Hakubaku Australia Pty.Ltd, Managing Director/CEO 中村龍児様

・内容:工場見学、プレゼン・ハクバクオーストラリアのサプライチェーン戦略

・参加者:商学部木立ゼミナール3年 13名 教員1名 計14名

内容

 はくばくオーストラリアの中村社長様から、約30分の工場案内、その後1時間半プレゼンテーションをしていただいた。その後、約30分にわたり、学生からの海外戦略に関する質問にも丁寧にご回答いただいた。
 はじめに、はくばくオーストラリアの設立の経緯についてのご説明があり、続いて、原料生産者向けのプレゼンテーションと、買い手側の顧客に行うプレゼンテーションをしていただいた。印象に残ったことは次の2つである。1つは、技術的なことであるが、工場見学の際に麺の乾燥システムを拝見し、一般の乾麺工場では40℃で丸1日かけて乾燥を行っている中、はくばくでは80℃の高温で2~3時間で乾燥を行い、生産効率を高めているという点であった。2つは、生産者向けと買い手側の双方に対するプレゼンのご説明を通して、同社の製品のサプライチェーンの川上から川下に至る全体像が把握できたことである。とくに強く印象に残ったのは、買い手に対しては、いかに自社の製品が優れているかを伝えることに注力し、生産者に対してはオーストラリアに有機小麦がある限り、はくばくは麺を作り続けるという同社の基本スタンスを伝えることに重視していたことである。
 中村様は、農家の方と原料取引の契約を進めるにあたって、最初から取引の話をするのではなく、何度も何度も足を運び、農家の方との面識を重ね、心を開いてくれるのを待って、それから初めて取引の話に入るとおっしゃっていた。契約において、いかに信頼関係が重要かを知ることができた。このお話からは、私たち学生が社会に出てからきっと役立つコミュニケーション方法を学ぶことができた。
 参加した学生からは、「オーストラリアで麺を広めるために様々な方法を提案している」ことにとても驚いた」「アメリカでのターゲットは健康オタク、オーストラリアではグルメ屋とターゲットに合わせて原料を変えていることに驚いた」などの感想があった。