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授業特別協力者(ゲストスピーカー)報告

テーマ

「日米の労働環境の違い」

授業特別協力者名

小楠 仁啓

授業名

演習Ⅱ

教員名

武石 智香子

授業日

2017年10月5日

授業場所

Gスクエア

履修人数

13 人

授業実施結果

日米の労働環境の違いについて、1採用システムの違いとその背景、2コミュニケーションと文化の違い、3アメリカで働くこと、4正しい準備とは、の順にお話しいただいた。

  1. 「採用システムの違い」については、米国という国は日本の延長だと思ってはいけない、という認識から出発し、採用については具体的に職能制と職務制のメリット・デメリット比較を行った後、制度の背景には会社の運営方法や手法に対する考え方の違いがあることが指摘された。
  2. 「コミュニケーションと文化の違い」については、英語とは文法や発音ではなく、「考えを持つこと、述べること」だとする。また、米国では「1を聞いて10を知る」という文化はなく、はっきり伝えていないことは、わかっていなくて当然とされる。「社会人」という概念が存在しないので、社会人としての「常識」を前提とすることもできず、はっきりと文言が交わすことが重要であることが述べられた。コミュニケーションの大前提が異なることによってビジネスにどのような影響があるのか、実際に訴訟があった具体的なケースが紹介された。
  3. 「アメリカで働くこと」については、米国で働くさまざまな形について整理をした上で、現地採用の課題点が述べられた。
  4. 「正しい準備」については、米国で働くためには、大学生のうちにどのような準備をし、どのような勉強をすることが必要なのか、実務経験に裏打ちされた知識と説得力を持って語られた。

以上、人事採用コンサルを専門とする会社の経営者の経験値が活かされた、グローバル人材を目指す大学生には、大変有用で貴重な講演であった。