経済学研究科

三つの方針

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

養成する人材像

経済学研究科では、中央大学の建学の精神、および教育研究上の目的を踏まえ、以下のような人材を養成します。

〇経済学やその関連分野に関する豊かな学識を有し、国内外におけるアカデミズムをリードする能力を備えた「次世代を担う研究者」

〇政策立案・遂行能力、国際的な思考能力、実践的なビジネス感覚などを備えた「高度専門職業人」

修了するにあたって備えるべき知識・能力

経済学研究科では課程の修了にあたって、以下のような知識・能力を身に付けた者に対して各課程における学位を授与します。

<博士前期課程>

学位:修士(経済学)

博士前期課程は、経済学研究科が養成する人材像として掲げる「研究者」「高度専門職業人」として社会で活躍するために必要とされる能力を、進路別に区分けしたコースにおいて体系的に身につけることを目的とし、「研究者コース」「高度職業人コース」「税理士コース」を設置しています。それぞれのコースを修了するにあたり、備えるべき知識・能力は以下のとおりです。
なお、すべてのコース共通で「研究遂行にあたり必要となる基盤的能力」、「経済学に関連する基礎的知識」の修得を、修了するにあたって備えるべき知識・能力と位置付けています。

〇研究者コース
研究遂行能力:
経済学とその関連する分野の広い基礎的知識を確実に修得し、そのうえで自己の探求する研究分野における研究手法に立脚した研究成果を具現化し、学術的に貢献する論文にまとめ上げることができる

〇高度職業人コース
実践的応用力・発信力:
経済学とその関連する分野の広い基礎的知識のみならず、自身の専攻分野に限定せず日本および世界の経済をあらゆる視点から考察することができ、獲得した能力を公務員や一般企業の職業人としても実践的に応用できる。

〇税理士コース
税法と経済学を組み合わせた研究遂行能力:
税理士として社会で活躍することができる税法および経済学に関連する幅広い知識を修得し、自身の研究成果を論文として独創的かつ適切にまとめ、社会に発信することができる。

<博士後期課程>

学位:博士(経済学)

〇基礎学力と確固たる専門知識の修得:自身の研究テーマに関連する国内外の先行研究を適切にサーベイできる。

〇「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」:先行研究を超えた新たな知見を加え研究を遂行するとともに、その研究成果を継続的に発信し社会に還元することができる。

〇研究遂行力:自身の研究目的に鑑み多角的視点から研究を行い、著しい成果を上げることができる。

〇受容性:周囲の研究者から受ける意見、助言を適切に取捨選択した上で受容し、より良い研究成果に繋げることができる。

また、経済に関わる現象に関して、各研究分野に応じ以下の知識・能力を備えることを目標としています。

〇理論分野・・・経済に関わる現象の抽象的理論化力、モデル構築力、数学を使った論証能力等

〇応用実証分野・・・新資料発掘能力、資料解析能力、計量経済学による分析能力等

〇歴史分野・・・新資料発掘能力、資料解読能力等

学位:博士(経営学)

〇基礎学力と確固たる専門知識の修得:自身の研究テーマに関連する国内外の先行研究を適切にサーベイできる。

〇「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」:先行研究を超えた新たな知見を加え研究を遂行するとともに、その研究成果を継続的に発信し社会に還元することができる。

〇研究遂行力:自身の研究目的に鑑み多角的視点から研究を行い、著しい成果を上げることができる。

〇受容性:周囲の研究者から受ける意見、助言を適切に取捨選択した上で受容し、より良い研究成果に繋げることができる。

また、企業経営に関わる現象に関して、各研究分野に応じ以下の知識・能力を備えることを目標としています。

〇理論分野・・・企業経営に関わる現象の抽象的理論化力、モデル構築力等

〇応用実証分野・・・新資料発掘能力、資料解析能力、事例研究を遂行する能力、統計的手法による分析能力等

〇歴史分野・・・新資料発掘能力、資料解読能力等

学位:博士(会計学)

〇基礎学力と確固たる専門知識の修得:自身の研究テーマに関連する国内外の先行研究を適切にサーベイできる。

〇「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」:先行研究を超えた新たな知見を加え研究を遂行するとともに、その研究成果を継続的に発信し社会に還元することができる。

〇研究遂行力:自身の研究目的に鑑み多角的視点から研究を行い、著しい成果を上げることができる。

〇受容性:周囲の研究者から受ける意見、助言を適切に取捨選択した上で受容し、より良い研究成果に繋げることができる。

また、会計に関わる現象に関して、各研究分野に応じ以下の知識・能力を備えることを目標としています。

〇理論分野・・・会計に関わる現象の抽象的理論化力、モデル構築力等

〇応用実証分野・・・新資料発掘能力、資料解析能力、事例研究を遂行する能力、統計的手法による分析能力等

〇歴史分野・・・新資料発掘能力、資料解読能力等

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

カリキュラムの基本構成

経済学研究科では、学位授与の方針に掲げる知識・能力等を修得できるよう、以下の点を踏まえて教育課程を編成します。

<博士前期課程:修士(経済学)>

博士前期課程では、経済学に関連する研究を遂行するにあたり必要とされる基盤・基礎となる能力を養成すること、学生一人ひとりの目標や目的に応じてその能力を適切に養成すること、そして、自身の専攻分野のみならずその周辺領域も含めた経済学的知識を養成すること、の3点を主眼に置き、教育課程を編成します。

基本科目(全コース共通):研究活動を始めるにあたり必要となる複数の基盤的能力を会得する「リサーチ・リテラシー」に加え、幅広い経済学を研究するために必要な基礎的知識を修得します。確実な「研究基礎力」を身に付け、専門分野における学修・研究活動を飛躍的なものにするための土台とします。

発展科目(全コース共通):経済学に関連する専門分野に特化した科目群です。果てなく広大な経済学の各領域に関する知識を深めると共に、広い視座の下で研究活動を行うことのできる能力や実践的な応用力を修得します。
また、主に税理士コースの学生が、租税に関連する分野の科目を体系的に履修するための「税理士コース選択必修科目」も発展科目の中に設けています。

演習科目(全コース共通):自身の研究テーマについて、指導教授や関連する分野の教員の下でその研究遂行をより高度なものにすると共に、日々演習を行うことにより、各人の応用力や発信力も鍛錬します。

修士論文(研究者コース、税理士コース):博士学位請求論文の基礎となりうる修士論文の作成を通じて、自身の研究の体系性、論理性、そして研究者として求められる独創性を身につけます。

特定の課題についての研究の成果(高度職業人コース):自身が培った経済学またはその周辺領域に関する知識を存分に使い、設定した課題に対する研究成果を求める「特定の課題についての研究の成果」に自身の研究成果をまとめ上げることで、職業人としても応用可能な能力を養成します。

このほか、研究科横断で学際的学修を促進するオープン・ドメイン制度の下で他研究科設置科目を履修することに加え、他大学の大学院の科目、留学先の科目等についても履修可能とし、 学生の体系的かつ自由な学修体系を構築しています。

<博士後期課程:「博士(経済学)」「博士(経営学)」「博士(会計学)」>

博士後期課程における研究の目的は、各人の研究内容に則した博士学位請求論文の完成と、その先にある研究者の養成にあります。より高度な博士学位請求論文の完成と、よりよい研究者育成のため、博士後期課程では以下の点を踏まえて教育課程を編成します。

学位:博士(経済学)

特殊研究:指導教授を中心とした自身の研究分野に関連した専任教員の下で、経済学を中心とした国内外の先行研究を適切にサーベイすることができる基礎学力や確固たる専門知識の獲得に努め、自身の研究をより深化させるための基盤となる能力を養成します。

リサーチ・ワークショップ:専門知識・学問開拓力以外に、「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」を鍛錬し、一人前の研究者として社会で活躍するために必要な技術・能力を養成します。

学位:博士(経営学)

特殊研究:指導教授を中心とした自身の研究分野に関連した専任教員の下で、経営学を中心とした国内外の先行研究を適切にサーベイすることができる基礎学力や確固たる専門知識の獲得に努め、自身の研究をより深化させるための基盤となる能力を養成します。

リサーチ・ワークショップ:専門知識・学問開拓力以外に、「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」を鍛錬し、一人前の研究者として社会で活躍するために必要な技術・能力を養成します。

学位:博士(会計学)

特殊研究:指導教授を中心とした自身の研究分野に関連した専任教員の下で、会計学を中心とした国内外の先行研究を適切にサーベイすることができる基礎学力や確固たる専門知識の獲得に努め、自身の研究をより深化させるための基盤となる能力を養成します。

リサーチ・ワークショップ:専門知識・学問開拓力以外に、「独創性」「探求心」「洞察力」「分析力」「発信力」を鍛錬し、一人前の研究者として社会で活躍するために必要な技術・能力を養成します。

カリキュラムの体系性

経済学研究科では、以下の点を踏まえて学生が段階的に能力の伸長が図れるよう、各課程における教育体系を整えています。

<博士前期課程:「修士(経済学)」>

入学後すぐ:「リサーチ・リテラシー」を集中的に実施し、研究活動を進めるための基盤的能力を養成します。

1年次(全コース共通): 基本科目で経済学に関する基礎的な知識を身に付けると共に、発展科目および演習科目の受講により自身の研究テーマに関連する高度な知識の獲得を目指します。

2年次(研究者コース、高度職業人コース):発展科目で経済学に関する知識をより高度なものとし、自身の研究活動と演習科目における成果発表を繰り返し、修士論文の質向上と、執筆活動を通じた研究遂行力向上を目指します。

2年次(高度職業人コース):自身の研究分野に留まらない分野に関する発展科目受講を通じて経済学に関する広く深い知識を獲得すると共に、演習科目と自身の経済学に関する特定の課題についての研究を通じ、実践的応用力や発信力を身に付けます。

<博士後期課程:「博士(経済学)」「博士(経営学)」「博士(会計学)」>

学位:博士(経済学)

1年次:「特殊研究」により、経済学の高度な専門知識を獲得し、独力で研究しうる技法などを学ぶと共に、「リサーチ・ワークショップ」にて先端の研究者による研究や研究者に求められる知識に触れることを通じて、リサーチワークに活用するための素地を身に付けます。

2年次以降:厳格な要件の下で受験が許可される「博士学位候補資格認定試験」に合格することを、博士学位申請の要件として定めています。経済学の研究者候補者としての素養、資質、論文の水準やその社会的意義等、総合的な能力を問われるため、学生は研究活動を通じて自身の研究を発信する力や、他者からの評価や批評を受け入れる力、よりよい研究成果に繋げるため研究遂行力を身につけます。

学位:博士(経営学)

1年次:「特殊研究」により、経営学の高度な専門知識を獲得し、独力で研究しうる技法などを学ぶと共に、「リサーチ・ワークショップ」にて先端の研究者による研究や研究者に求められる知識に触れることを通じて、リサーチワークに活用するための素地を身に付けます。

2年次以降:厳格な要件の下で受験が許可される「博士学位候補資格認定試験」に合格することを、博士学位申請の要件として定めています。経営学の研究者候補者としての素養、資質、論文の水準やその社会的意義等、総合的な能力を問われるため、学生は研究活動を通じて自身の研究を発信する力や、他者からの評価や批評を受け入れる力、よりよい研究成果に繋げるため研究遂行力を身につけます。

学位:博士(会計学)

1年次:「特殊研究」により、会計学の高度な専門知識を獲得し、独力で研究しうる技法などを学ぶと共に、「リサーチ・ワークショップ」にて先端の研究者による研究や研究者に求められる知識に触れることを通じて、リサーチワークに活用するための素地を身に付けます。

2年次以降:厳格な要件の下で受験が許可される「博士学位候補資格認定試験」に合格することを、博士学位申請の要件として定めています。会計学の研究者候補者としての素養、資質、論文の水準やその社会的意義等、総合的な能力を問われるため、学生は研究活動を通じて自身の研究を発信する力や、他者からの評価や批評を受け入れる力、よりよい研究成果に繋げるため研究遂行力を身につけます。

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)

求める人材

 経済学研究科では経済学及びその関連分野に関する理論研究並びに諸現象にかかる高度な実証分析を行い、高い研究能力と広く豊かな学識を有し、専攻分野における教育研究活動を遂行できる人材、その他の高度な専門性を必要とする業務を遂行できる高度職業人材のそれぞれを養成することを教育の目標として掲げています。この目標を達成するため、次のような学生を求めています。

<博士前期課程>

 博士前期課程は、経済学研究科が養成する人材像として掲げる「研究者」「高度専門職業人」として社会で活躍するために必要とされる能力を、進路別に区分けしたコースにおいて体系的に身につけることを目的とし、「研究者コース」「高度職業人コース」「税理士コース」を設置しています。全コース共通で以下のような学生を求めます。

  • 経済学とその関連する分野の広い基礎的知識を確実に修得する能力を有している人。
  • 自己の探求する研究分野における研究手法に立脚した、研究成果の発現ができる能力を有している人。

<博士後期課程>

  • 経済学全般の基礎知識を有している人。
  • 研究テーマに関わる国内外の先行研究を的確にサーベイできる基礎学力と専門知識を有している人。
  • 先行研究を超えた新たな知見を加える洞察力と分析力を有している人。
  • 社会全般への学術的発信力を有している人。

以上に基づき、次のような知識・能力を備えた学生を多様な選抜方法によって、受け入れます。

<博士前期課程> (「研究者コース」「高度職業人コース」「税理士コース」の全てに共通)

  • マクロ経済学、ミクロ経済学、マルクス経済学、統計学・計量経済学について一定の基礎知識を有している。(知識・技能)
  • 研究分野を探求するための適切な手法を論理的に導くことができる思考力を有している。(思考力・判断力・表現力)。
  • 自身が考えを他者にわかりやすく伝える表現力を有している。(思考力・判断力・表現力)

<博士後期課程>

  • 経済学全般の基礎知識を有している。(知識・技能)
  • 指導教授のみならず、様々な人間からの知識習得に努める受容性を有している。(主体性・協働性)
  • 自ら国内外の研究会・学会等に参加し、他の研究者との研鑽に励む積極性を有している。(主体性・協働性)
  • 自身の導き出した研究成果を広く一般の者にも分かりやすく伝える表現力を有している。(思考力・判断力・表現力)