小森貴文氏
10月17日(金)1時限に行われた「中央官庁リレー講座」(担当:川口康裕特任教授)において、防衛省航空幕僚監部防衛部防衛課防衛調整官(一等空佐)小森貴文氏を講師としてお招きし、日本の防衛政策の新たな枠組みを定めた国の安全保障政策に関する「戦略三文書」と航空自衛隊の役割について講義をしていただきました。
この日の講義では、我が国を取り巻く航空、宇宙領域の状況、領空を守ることの重要性を踏まえ、戦闘機による対領空侵犯措置、弾道ミサイル等に対する破壊措置など航空自衛隊の基本的役割、体制、遠距離からの侵攻戦力の阻止・排除など新たな防衛力強化の重視分野、さらには女性活躍、育児休業取得の推進などについて具体的な説明がありました。
日本の防衛についてほとんど知識のなかった学生も、航空自衛隊の具体的な役割、その活動が空だけでなく宇宙に広がっていること、防衛省に、自衛隊の運用に関する防衛大臣の幕僚機関として統合幕僚監部が存在し、自衛隊の運用以外の各自衛隊の隊務に関する防衛大臣の幕僚機関として陸・海・空の幕僚監部が存在することを学ぶ貴重な機会となりました。
また、F-15の戦闘機パイロットとして飛行隊長など部隊の指揮官を務めただけでなく、米空軍大学で修士号を取得し、内閣官房国家安全保障局に出向して企画官としてデスクワークも務めるという幹部自衛官(特別職の国家公務員)の具体的なキャリアパスにも触れることができました。
川口特任教授が担当する「中央官庁リレー講座」では、国の中枢で活躍している多様な国家公務員を招き、毎週リレー形式で、取り組んでいる個別の政策課題について特別講義をしていただいています。
2025年度にこれまで実施した講義のテーマは以下の通りです(11月7日時点)。
・人事院の取組と公務の魅力・課題
・消費者行政のこれまでとこれから
・公正取引委員会~法執行として携わった事件の紹介
・内閣府の役割~共生・共助社会づくりについて