総合政策学部

総合政策学部教授 加藤久典が在日本インドネシア共和国大使館のMeinarti公使・参事官をお招きし特別講義を開催しました

2022年11月14日

      特別講義を行うMeinarti公使・参事官

10月13日、加藤ゼミで在日本インドネシア共和国大使館のMeinarti公使・参事官を講師としてお招きし、「インドネシアの外交と外交官」をテーマに特別講義を行いました。ゼミ生の2~4年生までの約50人が参加しました。

大使館の役割として、どのような仕事をしているのか?を5つの分野に分けてお話しいただきました。その中で1つ目は広報活動です。インドネシアの魅力を伝えるため、全国でイベントの主催をしたり、日本とインドネシアの交流をより深めるための活動を行っています。2つ目は日本とインドネシアの相方向の文化交流。3つ目は日本に住んでいるインドネシア人のサポートや保護。4つ目は日本政府との交渉。最後は日本で起きていることや状況をインドネシアの政府へ伝えることなどです。

外交において大切にしていることは、「まず個人間の相互理解があったうえで、国と国との関係性が成り立つ」という思いを持って行動すること。また、日本でインドネシアを代表して政府と関わっていくことで政府との友好関係をより良くしていくことを目標にし、責任感を持って活動しているとお話しいただきました。

講義後の質疑応答では、お話しを聞いて更に理解が深まった学生からインドネシアの女性の社会的地位について質問があり、インドネシアでは歴代大統領に女性がいるなど女性の政界進出が法律で定められており、その点で日本は遅れているということ、その他にもインドネシア人から見た日本人の性格についての質問に対して、日本人は真面目でルールに従う、インドネシア人は話すのが好きだが日本人は恥ずかしがり屋であるなど、丁寧な回答をいただきました。

最後に来年2023年は国交成立から65年の節目となります。経済的な発展や政治的にも協力できるパートナーとなっていきたいとお話しいただきました。

 

ゼミ生の堀さんと石野さんにコメントをいただきました

堀泰蔵さん(政策科学科2年):今回の講義を受けるまで、大使館でどんな仕事をしているのかよく知りませんでした。どちらかと言うと事務的なことが多いのかと思っていましたが、実際に話を聞くと、事務的な仕事はもちろん、外交面でも大きな役割を果たしていることを知りました。実際に、政府間で条約を結ぶ際にも大使館が動き、より良い外交のために働いていると知り、大使館の持つ役割の大きさを感じることができました。特に外交面においては、国同士だけでなく、個人間でのコミュニケーションの大切さを知り、異文化理解、共生の重要さを感じることができました。このような機会をいただけて大変嬉しく思います。ありがとうございました。

石野史華さん(国際政策文化学科2年):大使館の仕事を想像したこともなく、政治的な関わりは少ないと思っていました。講義を通じて、インドネシア大使館の役割を知ることができました。また、国を代表することへの責任や外交の裏側など、普段聞くことができないお話しを聞くことができ、自分の将来にもつながる貴重な経験となりました。この経験を活かして今後の学びをさらに深めていきたいと思います。