総合政策学部
インドネシア共和国のルクマン ハキム サイフディン宗教大臣が来学
「宗教と社会:インドネシアのイスラームと日本人の宗教意識」をテーマに国際セミナーを開催しました
2017年11月20日

ルクマン ハキム サイフディン宗教大臣(右)と加藤教授
2017年11月14日(火)に総合政策学部棟で開催されたセミナーでは、 ルクマン ハキム サイフディン宗教大臣が「多宗教社会・インドネシアの宗教的共存」をテーマに基調講演を行い、総合政策学部 加藤久典ゼミの学生がインドネシア語と英語による研究発表を行いました。総合政策学部の学生約100名が参加し、大臣に直接質問する機会に恵まれ普段の学部での学びをより深化させる機会となりました。
総合政策学部教授 加藤久典の専門分野は、宗教社会人類学、比較文明学、東南アジア地域研究(インドネシア)です。2014年に行われたPresidential Friends of Indonesiaプログラムに加藤教授が日本代表として参加し、大統領や大使館関係者と交流を持ったことがきっかけとなり、昨年から加藤久典ゼミの学生は駐日インドネシア共和国大使館にて研究テーマなどに関する発表会を行っています。また、8月には、インドネシアにおいて現地調査を行い、各自のテーマに沿った調査の他に、公的機関や公共施設などを複数訪問し、聞き取りや意見交換を行いました。

今回のサイフディン大臣の来学も、インドネシア政府と加藤教授の交流の一環として実現しました。セミナーの司会は、政策科学科 4年 鈴木崇允さんと、国際政策文化学科 3年 飯盛彩加さんが担当し、総合政策学部⻑ 堤和通の挨拶に始まりました。続いてサイフディン大臣の基調講演、加藤ゼミからは昨年度と本年度のプロジェクト奨学金を受けた3グループが、それぞれイスラームとインドネシア社会に関する研究調査について発表しました。
質疑応答では学生の質問に大臣が丁寧に回答し、セミナーを終えたサイフディン大臣は、「研究報告や質問の内容からも、学生が非常に熱心にインドネシアの研究をしている様子が伺えた。」と感想を語りました。また、加藤教授は、「インドネシアやイスラーム、東南アジア地域研究に関する知識や語学力を有機的に活用するいい機会になったと思います。」と今回のセミナーを総括しました。サイフディン大臣は、セミナー後に加藤ゼミとの昼食会に出席され、学生と熱心に対話をされました。また昼食会冒頭では、今年9月に学生有志により結成されたインドネシア伝統楽器演奏グループ「Mongo-Manga(モンゴ=マンガ)」による演奏も行われ、代表の国際政策文化学科 1年 藤井悠太朗さんがインドネシア語でグループの紹介を行いました。

加藤ゼミの学生の研究調査報告はインドネシア語または
英語で行われた
特別講義を受講した学生の感想をご紹介します。
「宗教が違っても人は同じであるということを強調し、多様性のある社会を実現させたいという大臣の言葉が印象的だった。私も根本的な視点で、広く宗教や他文化を見ることができるようになりたい。」(政策科学科 1年 女子)
「宗教大臣という立場の方が、近い距離で接してくださったことからもインドネシア人の寛容さが読み取れた。インドネシアをさらに知りたくなった。」(国際政策文化学科 1年 男子)
「セミナーでは様々な新しい発見があり、インドネシアの魅力を再認識できた。異なる宗教や文化を持つ人々と共生することのできるインドネシアの人々は素晴らしいと思った。」(国際政策文化学科 1年 女子)
「プレゼンをしたゼミ生のインドネシアに関する知識、語学力の高さに感銘を受けた。これから自分が大学で何を学び、研究するか、それをどう発表していくか、とても良いお手本を見せてもらえた。」(政策科学科 1年 男子)

セミナー後に開催した加藤ゼミとの昼食会でも活発な意見交換が行われた

1年生で結成した演奏隊「Mongo-Manga(モンゴ=マンガ)」は、伝統楽器でインドネシア国家を演奏

加藤ゼミの学生全員で「インドネシア・プサカ」(インドネシアで最も愛されている曲のひとつ)を披露

総長・学長 酒井正三郎(左)に記念プレートが贈呈された

キャンパスツアーで本学図書館を訪問。所蔵図書の中から、大臣のお父様であるサイフディン・ズフリ氏の著書『プサントレンの人々』を見ていただいた

ルクマン ハキム サイフディン宗教大臣一行と、本学関係者
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