ビジネススクール

イノベーションの実践において、株式会社カミノバ 代表取締役会長 髙橋進氏による授業内講演を実施

2025年02月02日

2025年1月9日(木)、中央大学ビジネススクール(CBS)MBAプログラム 専門科目「イノベーションの実践」(担当 生稲史彦教授)において、株式会社カミノバ 代表取締役会長の髙橋進氏を招聘し、講演を実施しました。

●概要

アフターマーケットをキーワードにし、コマツなどでのご経験と、企業としての取り組みを、背景にある考え方にまで踏み込んで説明して下さいました。その中で、生産財の「使用の信頼性」を高めることで顧客の安心・安全を提供することが、企業の収益基盤を強化できることを教えて下さいました。さらに、今後のICTの進歩を活かしつつ、製造業に取り組む考え方を変え、魅力的な事業展開をするには、いかに顧客や製品を捉えるべきなのかを考える機会になりました。受講生との意見交換も活発に行われ、今後の製造業のあり方を考える充実した時間になりました。

●受講生の感想

・アフターマーケットの重要性について、大変分かりやすく熱く語って下さり、自社に置き換えて改めてモノやサービスを販売した後どうするか、戦略立てていきたいと考えることが出来ました。今までCBSで受けた授業の中でも特に強く記憶に残る講義でした。

・アフターマーケットという販売後にマーケットが存在する点に着目した点が大変興味深く、そこを追求してきた高橋様の強い信念を感じることができ、大変有意義な時間であった。

・当初は利益を生むと想像されていなかったアフターマーケット事業を立ち上げてこられた経験と考え方をお聞き出来て、持つべき意識がこういうことなのだ、というのを実際のケースとご経験から実感できました。

・大変勉強になりました。製造業に就いたことはないのですが、アフターマーケットという観点について考えたことはほとんどなかったので、とても理に適っていて今後他の業界でも必要である観点だと思いました。

・私は2010年ごろまでコマツ関連の仕事をしていました。北京オリンピックにより建機の中国需要が高まり、その後リーマンショックにより建機が全く売れない時期を経験しました。よって高橋様の講義はそのころをとても思い出し、またその後、アフターマーケットにより、どのように回復していったのかをとても興味深く聞かせていただきました。坂根さんのダントツも久しぶりに聞き、言葉の強さを再確認しました。

・高橋先生は、日頃から自社でアフターマーケット指導をして頂いており、今回改めてコマツでのKOMTRAXから始まったビジネス展開を聞くことができ、大変勉強になった。指導をいただく前は講演にもあった通り、新車販売ありきの営業スタイルでサービス対応を軽視していたため、部品販売や整備料売上が劇的に改善された。取組みから8~9年が経過しているが、サービス事業自体は大切だという認識がありながら、長年に渡り取組み出来ていなかったことを考えると、自社における認識が浅かったのだと感じる。ここまで浸透するに至るまでは、各営業所間での温度差解消、得意先との取組み度合いのバラつきなど多くの課題があり、これらの意識改革が最も大きな課題であったと講演を聞きながら振り返っていた。
 

 

●CBSについてもっと知りたい方へ

CBSで開講されている「イノベーションの実践」では、理論だけでは捉えきれないイノベーションに関する実践知(のピース)を獲得し、現実的な「勘どころ」をつかむことを目指しています。加えて、講義で得た情報や知見をきっかけにし、履修者自身がイノベーションへの関与を増すよう勇気づけることを狙って、イノベーションの実践者を招聘しています。理論と実践の架橋教育であるビジネススクールならではの、理論と実践を積極的に結びつける試みです。

CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/

また、2024年度のシラバス(各科目の詳細)については、こちらをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/info/class/#mba_syllabus