経済学部

経済学部「交通経済論」にて首都高速道路株式会社様による特別講演が行われました

2025年6月23日(火)の「交通経済論(担当:後藤 孝夫)」にて、首都高速道路株式会社(首都高と表記)の澁谷さまと藤井さまをお招きしての特別講義が行われました。藤井さまは本学部のOGで、この交通経済論も数年前に受講していたということでした。

はじめに経営企画部の澁谷さまがご登壇されて、「首都高にどんなイメージを持っていますか?」と写真や路線図を映しながら、これまでの首都高の経緯とその役割、土木技術の事例そして社会貢献の取り組みなどを紹介されました。

首都高のルーツは「首都高速道路公団」にあり、1964年の東京オリンピックを契機とした工事によって羽田空港から代々木までのアクセスを大幅に短縮しました。その後、2005年に小泉政権下で民営化され、今年で20周年になりました。その成り立ちから株主構成が特徴的であり、国(政府)が約50%、地方自治体が残り約50%を出資しており、公共性と事業性のバランスを取りながら現在運営されているとのことです。
続いてグループの概要として高速道路事業と関連事業の各会社の紹介がありました。料金収受・交通管理・維持修繕・用地管理や駐車場運営やサービスエリアの整備といった事業のほかに、海外への技術コンサルティング事業なども展開しているとのことで、その広がりに学生たちも驚きを見せていました。

続いて中期経営計画にもとづいて、渋滞や構造物の老朽化といった首都高が抱える課題とその対応策や将来の展望の説明がありました。カーボンニュートラル達成を目指した取り組みとして大橋ジャンクションをはじめとする緑地化やソーラーパネルの活用、また劣化しにくい塗装の開発やCO₂を吸収する特殊コンクリートの研究、メンテナンス分野へのロボットの導入など、先進的な試みも多数あるそうです。
普段何気なく利用している首都高の取り組みについて、利用者としての視点だけでなく、事業者の視点からも理解を深める機会となりました。

 

後半では、本学部のOGでもある総務・人事部の藤井さまへとバトンタッチされ、首都高で働くことのやりがいや職場環境のお話がありました。首都高では、特に「活力と魅力にあふれる人と職場づくり」を重視しているとのことで、柔軟な働き方や人材育成の取り組みが紹介されました。

また、卒業生ならではの視点から、学生時代にどのような経験を積んでおくと社会に出て役立つかといったアドバイスもいただき、参加者にとっては今後の進路を考えるうえでも貴重なヒントとなったようです。