社会理工学部

社会理工学部主幹の挨拶

手計 太一 社会理工学部主幹

本学は建学の精神「實地應用ノ素ヲ養フ」のもと、社会に真に役立つ学問の実践を重視してまいりました。2026年度から理工学部は、基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部の3学部へと再編され、新たな教育研究体制がスタートします。社会理工学部はその中で、社会と科学技術を結び付け、複雑化する社会課題の解決に挑む人材を育成することを使命として設置されました。

本学部は、都市環境学科、ビジネスデータサイエンス学科、人間総合理工学科の3学科から構成され、都市・社会基盤、データと経営、人間と技術の関係といった多様な視点から、現代社会が直面する課題にアプローチします。気候変動への適応、持続可能な都市の実現、データ駆動型社会への対応、人間中心の技術設計など、今日の課題は単一分野では解決できないものばかりです。本学部では、専門性を核としながらも分野を越えた学びを通じて、社会の課題に対して自ら問いを立て、解決策を構想し、実行できる力を養います。

教育面では、理工学の基礎に加え、データサイエンス、社会科学的思考、コミュニケーション能力、倫理観などを体系的に修得できるカリキュラムを整えています。実験・演習・プロジェクト型学習を重視し、現実の社会課題に触れながら学ぶ機会を多く提供します。また、本学部では学科の垣根を越えた学生同士の交流と協働を推進する教育プログラムを展開していることも大きな特色です。異なる専門分野を学ぶ学生がチームを組み、共通の課題に取り組むことで、多様な視点を理解し、協働して解決策を生み出す力を養います。こうした経験は、将来の社会において不可欠となる分野横断的な課題解決力の基盤となります。

さらに、本学部では大学院への進学を強く推奨しています。高度化・複雑化する社会課題に対応するためには、学部で身につけた基礎力の上に、より専門的かつ研究志向の学びを積み重ねることが重要です。本学理工学研究科との密接な連携により、学部段階から研究活動に触れる機会を提供し、研究開発型人材や高度専門職業人として社会に貢献できる道を大きく開いています。教員は最先端の研究に取り組んでおり、都市環境、データサイエンス、人間・社会システムに関する幅広い研究分野において、国内外の大学・研究機関や企業、行政との共同研究も活発に行われています。学生はこうした研究環境の中で課題設定力や探究力を養い、社会に新たな価値を創出する力を身につけていきます。

後楽園キャンパスは東京の中心に位置し、産業界や行政機関など多様な機関との連携にも恵まれています。学生はこの環境を活かし、学内外のプロジェクトや地域連携活動に参加することで、「実学」を体験しながら成長していきます。こうした経験は、卒業後の多様な進路に確かな力として結実していきます。

未来の社会は、技術革新と社会変化が加速度的に進む予測困難な時代です。そのような時代において重要なのは、専門知識だけでなく、社会を理解し、多様な立場の人々と協働しながら課題を解決できる力です。社会理工学部は、科学技術と社会をつなぐ架け橋となる人材を育成し、持続可能でより良い社会の実現に貢献してまいります。

科学・工学を通して、社会に貢献したいという志を持つ皆さんと共に学べることを、心より楽しみにしています。