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経済学研究科
三つの方針

  • 学位授与の方針
    (ディプロマ・ポリシー)
  • 教育課程編成・実施の方針
    (カリキュラム・ポリシー)
  • 入学者受け入れの方針
    (アドミッション・ポリシー)

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

経済学研究科において養成する人材像

経済学研究科では、「経済学及びその関連分野に関する理論並びに諸現象にかかる高度な教育研究を行い、高い研究能力と広く豊かな学識を有し、専攻分野における教育研究活動、その他の高度な専門性を必要とする業務を遂行できる人材を養成すること」を教育・研究目標として学則に掲げ、研究者及び高度専門職業人の養成を目指しています。
次世代を担う研究者の養成は、経済学研究科が創設以来主眼としてきた教育目標です。特に経済学研究科における2001年度改革以来重視し実践してきたことは、博士号取得を前提とした博士前期課程と博士後期課程の一貫教育です。これにより毎年数名の博士号取得者を国内外に送り出しています。彼らの多くは既に日本のみならず、中国、韓国等の大学教員やシンクタンクの専門研究員等の職を得て活躍しているばかりでなく、母校中央大学の研究教育と連携した研究教育活動を多面的、国際的に展開するようになっています。今後はこのポリシーを一層強化し、国内外のアカデミズムをリードできる人材をより多く輩出できるよう努めたいと考えています。
経済学研究科は、行政の場での政策立案・遂行能力、国際的な思考能力、実践的なビジネス感覚などを備えた「高度専門職業人」の養成をもう1つの教育目標の柱としています。そのため経済学研究科における2006年度改革で、博士前期課程に「高度専門職業人」養成を主目的とする、将来の職業に応じた履修プログラムを3コースに分けて設置しました。既に、種々の行政機関、ビジネスの現場、国際機関等において、高度専門職業人として活躍する人が多く出てきていますが、今後こうした高度専門職業人を一層多く輩出できるよう、教育体制の強化を図っていきたいと考えています。

経済学研究科を修了するにあたって備えるべき資質・能力

修士論文と博士論文を完成することが大学院の目標ですが、その前提としていずれの場合にもミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学等の基礎学力が不可欠であり、それらの修得が不十分な他大学出身者や留学生等にも支援を強化しています。

<修士号取得の場合>
学位論文としては、修士論文も博士論文と同様の要件を満たす必要がありますが、博士号取得に比べて修士号取得の基準が少し緩和されています。特に経済学研究科の修士号は、高度専門職業人の体系的な養成の結果に対して授与するものでありますから、将来のキャリア形成につながる履修プログラムによって幅広い専門知識を修得し、かつそれを修士論文に結実させることが求められます。
博士前期課程のカリキュラムでは、各専門分野における基本的知識と理論を半年単位の講義科目で学修し、その学修の成果をベースとして指導教授が主として担当する通年にわたる演習科目を通じて、専門分野における研究を進めることとなります。すでに述べた養成する人材像にある通り、経済学とその関連する分野の広い基礎的知識を確実に修得することが求められ、そのうえに専門分野における自己の探求する研究分野における研究手法に立脚した、研究成果の発現ができる能力と資質を身につけることが必要です。

<博士号取得の場合>
博士後期課程における研究指導の中心は、博士学位論文を作成して課程博士号を取得することにあります。そのための能力と資質を獲得できるように個別指導が行われるとともに、その基礎固めとして講義科目である特殊研究の履修を義務付けています。
経済学研究科では、学位論文(修士論文と博士論文の両方を含む)の構成要素としてオリジナリティ、体系性、論理性等が不可欠だとの共通認識の下に学位審査を行っています。とりわけオリジナリィは学位論文の死命を制するものであるだけに、それを明確に打ち出す能力が求められます。そのためには、研究テーマに関わる国内外の先行研究をきちんとサーベイできる基礎学力と専門知識が不可欠であり、さらには先行研究を超えた新たな知見を加える洞察力と分析力が求められます。
分野別で見ると、理論分野では経済現象の抽象的理論化力、モデル構築力、高等数学を使った論証能力等が求められます。応用実証分野では、新資料発掘能力、資料解読能力、計量経済学による分析能力等が求められます。経済史、経済思想史等の歴史分野では、新資料発掘能力、資料解析能力等が求められます。
これらの諸能力を着実に身につけるだけでなく、それらを外部において発表する積極性が求められます。そこで博士後期課程では、学生による学会・研究会発表や学術誌掲載論文作成の支援を目的とした研究指導が行われます。これらの発表や諸論文は学位論文の中核となりますので、学生はこうした研究成果を毎年確実に公表できるように、地道ながらも着実な研究活動を続ける必要があります。

経済学研究科の修了に必要な学習量と修了要件

<修士号取得の場合>
「修士論文」は、演習の授業での発表や教授からの個人的指導により計画的に執筆されていきます。学生は自己のキャリアデザインに向けて、該当する履修プログラムを参考に体系的、効率的に修了要件である32単位を履修し、かつその知識が「修士論文」に結実するように努力しなければなりません。そのため、博士前期課程では、高度専門職業人の養成を主な目的とする3つのコースの中に、複数の代表的履修プログラムを設定しています。

  • 経済学コース(経済理論、データ分析の理論と手段、歴史、応用的諸課題を研究するコース)の代表的履修プログラム5つ
  • 国際経済コース(国際金融・財務活動、銀行・証券業務、国際ビジネス、経済開発・国際協力等を志向する人のためのコース)の代表的履修プログラム4つ
  • 公共・地域経済コース(伝統的な経済学をベースに、特に市場機構の失敗を補完する公共的な諸施策を目指す課題研究を行うコース)の代表的履修プログラム5つ

<博士号取得の場合>
実質的に博士前期課程と博士後期課程を接続し、極力、博士後期課程の標準修業年限の3年を目標として、博士学位を取得できるようステップアップ式指導体制を取っています。この指導体制のもとでは、学生は、先ず自分の専門分野における、より高度な専門知識の獲得と、独力で研究しうる技法などを学ぶために講義科目である「特殊研究」を履修しなければなりません。この「特殊研究」の履修と並行して数年間にわたり指導教授から、研究指導を受けながら、自己の専門とする分野における新たな地平を開くべく目指します。
具体的には、以下のようなステップアップを経ることとなるでしょう。

<博士前期課程>
博士後期課程進学希望者に、経済理論及び計量分析の基礎能力の鍛錬をさせた上で、博士論文に発展できるように修士論文指導を行っています。

<博士後期課程>

  • 学生に毎年「研究計画書」、「研究経過報告」を提出させ、それをチェックしながら、演習、経済研究所の研究会、ドクター報告会で発表させる形で論文指導を行い、さらに学会での報告、学会誌や『大学院研究年報』等への投稿等で研究実績を蓄積させます。
  • 2年時以降博士学位候補資格制度による資格審査を行い、合格者を博士学位候補者(キャンディデイト)に認定し、博士学位請求論文提出資格を与えます。
  • 準修業年限の3年を目標に、「経済研究科学位請求論文の書き方」に則り、博士学位請求論文を完成し提出します。
  • 指導教授を中心に、博士学位請求論文の執筆内容をチェックし、問題点の修正を行うよう指導します。
  • 修正済み博士学位請求論文について、審査委員会で最終審査を行います。
  • 審査委員会からの審査結果報告(合格)を受けて、経済学研究科委員会で博士学位授与の可否を投票により決定します。

活躍することが期待される修了後の進路

経済学研究科では、各学位取得後の進路として、つぎのような進路を想定しています。

<修士号取得者>

【国際経済コース履修者】

  • 国際金融・財務活動、銀行・証券業務、国際ビジネス、経済開発・国際協力等に携わる企業人
  • 公務員、政府関係機関職員、コンサルタント、シンクタンク研究員、NPO職員等

【公共・地域経済コース履修者】

  • 公共ガバナンス、社会プランナー、環境ガバナンス、地域経済計画、都市プラナー、等の業務に携わる国家公務員・地方公務員、政府関係機関職員、コンサルタント、シンクタンク研究員
  • NPO職員等
  • 税理士、公認会計士、国税専門官、社会保険労務士等の資格職

【経済学コース履修者】

  • 経済データ分析職、社会保障業務、会計・経営業務に携わる、ビジネスマン、公務員、資格職
  • コンサルタント、各種プランナー等

<博士号取得者>

  • 国内外の大学教員・研究員
  • シンクタンク専門研究員
  • 企業の調査・専門研究員
  • 国家公務員・地方公務員(政策プランナー)
  • 国際機関専門研究員

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

経済学研究科において展開するカリキュラムの基本方針・構成

経済学研究科は伝統的に経済学の理論・歴史・政策を中心に、経済学の体系的な理論・実証研究を行うこととし、研究者養成に、より重きを置いてきました。しかし現在は、研究者だけでなく、高度専門職業人養成という社会のニーズにも応え、21世紀を担う人材の育成にも力を入れています。
そこでカリキュラムでは、経済社会のグローバル化に対応し、国際経済の諸問題に対する研究者を養成すること、国際的なビジネス、国際的な経済開発、経済協力などに取り組む高度専門職業人を養成すること、地方分権化の流れに対応した公共経済分野の専門的研究者を養成すること、地方自治体を始めとする行政や公的機関において、グローバルな視野を有して、ガバナンスや公共的意思決定ができる高度専門職業人を育成することを考慮して、以下の目標に基づく教育体制を整備しています。

  • 研究者養成は、極力、博士前期課程から博士後期課程までの実質的な一貫化を図り、学位取得を推進していくこと。
  • 高度専門職業人養成においては、新規卒業生を経済開発・国際協力等の関連業務、シンクタンクや官民の調査機関、マスコミ、公共部門などにおいて、高度な専門知識を発揮できる人材に育て上げること。
  • 特に社会人の高度専門職業人養成においては、キャリアアップを図るためのリカレント教育として、高度な専門的知識と実務的応用能力をブラッシュアップすること。

経済学研究科では、経済学分野にとどまらず、その関連する分野として、経営学と会計学を研究することもでき、ソーシャルアカウンティングといった視点からの研究もできます。

<博士前期課程>
博士前期課程では、講義科目を基本科目と発展科目に分け、基礎学力の養成を重視しつつ、専門分野の理解力向上を目指したカリキュラムを整備しています。各人の進路に応じた科目選択が可能となるよう、経済学コース、国際経済コース、公共・地域経済コースの3コースを設置しています。コースには多数の発展科目が設けられ、各人の進路設計に基づく系統的な履修が可能となっています。指導教授が担当する演習科目では、「演習Ⅰ」と「演習Ⅱ」の8単位が履修可能です。また、指導教授が担当する発展科目2科目が必修となっていますので、指導教授から広くかつ適切な研修指導を受けることができます。さらに、経済学関連分野が学べたり、英語での授業が提供されたりする科目がオープン・ドメイン科目として選択できるなど、学生の多様かつ個別のニーズにも対応しています。
なお、研究者養成と高度職業人養成に分けたコースは特に設定していませんが、両方のニーズに対応した教育体制を整備しています。

<博士後期課程>
博士後期課程では、指導教授の指導により「特殊研究」1科目4単位を修得することを義務づけています。研究指導の中心は、課程博士号を取得することに置かれています。課程博士号請求論文を提出するためには、あらかじめ指導教授を通じて同候補者として申請し審査を受け、研究科委員会で承認を受ける必要があります(課程博士学位論文キャンディデイト制)。なお研究内容から、複数教員による指導が望ましいと判断される場合には副指導教授を置くことができます。

経済学研究科では、以上の措置によって、学生が明確な目的意識を持って研究を進め、計画的・効果的に博士課程の目的を達成できるように、また、研究者もしくは高度に専門的な職業人としての研究能力を発展させることができるように配慮しています。

カリキュラムの体系性

博士前期課程では特に3つの履修モデルとしてのコースを設置して、研究者養成と高度専門職業人養成という経済学研究科の教育目標の実現を図り、学生の多様なキャリアデザイン構築に対応しています。また、それぞれのコースでは、各専門分野とその関連分野における基礎的知識を獲得するための講義科目を半期2単位として配置し、その一方で自己の専門分野に対する知見を深め、また、具体的な研究手法を学ぶための演習科目通年4単位を配置しています。こうした講義と演習の上に立脚して、自己の研究テーマに対する研究指導を指導教授からきめ細やかに受ける体制を敷いています。

  • 経済学コースとして、経済理論、データ分析の理論と手段、歴史、応用的諸課題を集中的に研究できるよう、5つの代表的履修プログラムを用意しています。
  • 国際経済コースでは、実物・貨幣・開発という3つの研究分野を踏まえて、国際ビジネス(実物面の研究)国際金融・財務活動(貨幣面の研究)、銀行・証券業務、経済開発・国際協力等(開発面の研究)を志向する人たちが集中的に研究できるよう、4つの代表的履修プログラムを用意しています。
  • 公共・地域経済コースでは、伝統的な経済学をベースに、特に市場機構の失敗を補完する公共的な諸施策を目指す課題を研究できるよう、5つの代表的履修プログラムを用意しています。

博士後期課程における研究の目的は、各人の研究内容に則した博士学位論文の完成にあることから、個別指導が中心となり、特にカリキュラムの体系性への配慮はありません。

カリキュラムの特徴

経済学研究科では、以下の目標に基づく教育体制をとっています。

経済学研究科のカリキュラムの特徴は、学部からの進学者や、留学生・社会人の進学者など多様な学力の基礎と学習の目的を有する学生に対応するための指導体制を構築していることですます。特に基本科目として、「マクロ経済学Ⅰ」「マクロ経済学Ⅱ」「ミクロ経済学Ⅰ」「ミクロ経済学Ⅱ」「計量経済学Ⅰ」「計量経済学Ⅱ」「ポリティカルエコノミーⅠ」「ポリティカルエコノミーⅡ」「経済学実習(マクロ経済学、ミクロ経済学、計量経済学)」を設置しています。
各授業科目の内容と成績評価方法及び基準はシラバスに明示され、学生に事前に周知されています。また、指導教授が必要と認めた場合、他専攻または他研究科及び交流・協力校の講義科目を12単位まで履修することができ、上記の範囲内で選択科目の単位数として認定を受けることができます。2009年度からは研究科間で共通性の高い科目については、オープン・ドメイン科目という新しい科目群を作り、他研究科履修で必要な履修登録時の担当教員及び関係のある研究科委員長の許可を得る必要がなくなりました。さらに2010年度からは留学生や留学を希望する学生、専門分野を英語で学びたい学生を対象とした、英語によるオープン・ドメイン科目を設置しました。
こうした特徴は、カリキュラムの基本方針・構成と体系性によって表象されており、専門性の追求と幅広い基礎知識を修得させることによって支えられているものとなっています。

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)

経済学研究科の求める人材

博士前期課程では、以下の5種類の入学試験を実施しています。

  1. 学内選考入学試験として、本学学部の4年次生と早期卒業制度を利用する3年次生を対象に、4月、9月、1月の年3回実施しています。
  2. 特別選考入学試験として、優秀かつ研究意欲のある他大学学生を対象に、9月と1月の年2回実施しています。
  3. 一般入学試験として、学部の卒業見込み者と卒業生を対象に、10月と1月の年2回実施しています。
  4. 外国人留学生入学試験として、諸外国の留学生を対象として、10月と1月の年2回実施しています。
  5. 社会人特別入学試験として、学部卒業者で、社会人経験のある人を対象に、年1回、1月に実施しています。

1?4の入学試験では、将来、研究者または高度専門職業人となることを目指す人に対し、それぞれの異なる将来像とバックグラウンドに対応して多様な人材を募集しています。また、⑤の入学試験では、キャリアアップを図るためのリカレント教育として、高度な専門的知識と実務的応用能力をブラッシュアップすることを目指す人材を募集しています。 博士後期課程では、一般入学試験と外国人留学生入学試験を年1回、1月に実施しています。将来、特に専門的研究者を目指す人材を募集しています。

入学前に修得しておくことが望まれる学修内容・学力水準等

博士前期課程の入学者は、マクロ経済学、ミクロ経済学、マルクス経済学、統計学・計量経済学について一定の基礎知識を持つことが望ましいでしょう。ただし、学部時代の専攻分野によっては経済学全般について十分な教育を受けていない人がいるかもしれません。そういう人たちを想定して、経済学研究科ではマクロ経済学、ミクロ経済学、計量経済学の実習科目を配置して、基礎知識の修得ができるように配慮しています。 博士後期課程の入学者には、経済学全般の基礎知識に加えて、博士前期課程における研究内容との連続性や継続性が求められます。研究を進めていく過程で、新たな専門知識や分析用具の獲得が必要となることがあります。その場合には、指導教授・副指導教授と相談の上、特別な指導を受けたり、外部の研究会・学会に積極的に参加して知識習得に努めたりすることが求められます。