国際経営学部の新科目「特別演習A(ビジネスデザインⅠ:協創的議論)」(担当教員:本学部教授 木村剛)では、実践的なスキルの習得を目的に、企業と連携したPBL(Project-Based Learning)型のコンサルティングプロジェクトを実施しています。
2026年4月27日の授業では、株式会社JTBより企画開発プロデュースセンターのデジタルマーケティング担当課長・及川秀昭氏、および同センターEarth Gift推進担当・坂本絢悠氏をゲストとしてお招きしました。講義では、同社のイノベーション戦略と新規事業開発の取り組みについてご講演いただきました。
JTBは、従来の旅行商品販売から「交流創造事業」へとビジネスモデルを進化させ、ツーリズムを起点に企業・地域・社会の課題解決に取り組んでいます。こうした戦略の中で、今回のコンサルティングテーマとして提示されたのが、新規事業「Earth Gift」です。
「Earth Gift」は「地球を豊かにするものづくり」と消費者をつなぐことで、環境や地域にポジティブな循環を生み出すことを目指した事業です。「選ぶこと自体が社会や自然への貢献につながる」という新たな価値観への転換を志向しており、いわゆるサステナブルを超えた“リジェネラティブ”なビジネスとして展開しています。
講義後のディスカッションでは、「この価値をどのように市場に伝えるのか」「理想的なコンセプトをどうビジネスとして成立させるのか」といった論点について活発な議論が行われました。受講生は5つのグループに分かれ、「Earth Gift」における経営課題をテーマにコンサルティング提案の検討を進めていきます。7月には、及川氏・坂本氏を再びお招きし、最終報告会を実施する予定です。
学生の振り返りからは、「理念的に正しいだけではビジネスにならない一方で、強い思想があるからこそ差別化につながることを実感した」「企業のイノベーションは個人の発想ではなく、『仕組み』と『環境』によって生み出されていると理解した」「社会課題をテーマにしながらも、顧客価値として成立させる難しさと面白さを感じた」「『良いことをしている』で終わらせず、実際に選ばれるサービスに落とし込む提案をしたい」といった声が聞かれました。
受講生は、理論と実践を往復しながら企業のリアルな課題に挑み、最終報告に向けて価値ある提案ができるよう議論を深めます。