2021.04.27

女性に対する暴力撤廃の国際デー
「文京オレンジデー」キャンペーンに参加

  • 中大ニュース
  • きょう・あした

理工学部のWISE Chuo学生部に所属する学生たちが2020年11~12月、後楽園キャンパスのある東京都文京区の「文京オレンジデー」キャンペーンに参加しました。キャンペーンは、女性や女児への暴力撤廃を呼びかける活動です。学生2人が活動を通して心に残ったことや、キャンペーンの意義などを報告します。

暴力、差別の実情に危機感
WISE Chuo学生部 浅井友花(理工4)

キャンペーンのメッセージ動画より

文京区役所から一番近い大学のWISE Chuo学生部として参加しました。理由はビジネスデータサイエンス学科(旧・経営システム工学科)の加藤俊一教授から、文京オレンジデーに関する話をうかがったからです。コロナ禍の状況にあり、女性暴力についての現状を調べ、女性暴力がなくなるための取り組みについて感じたこと、考えたことをスマートフォンやパソコンのカメラを使って録画した動画が、文京シビックセンターのマルチビジョンと、文京区のYouTubeで放映されました。

 

キャンペーンに参加する前は、オレンジデー自体を知らず、一からこの問題について深く考える契機になりました。見えないところで性別・身体などの表面的な違いといった理不尽な理由で、暴力を受けたり差別が起きたりしている実情を知り、他人事ではないという強い危機感を感じました。

 

参加後は、ジェンダー平等についてのネット記事を読むようになったり、女性暴力撤廃に関するオンライン署名に参加したりして、自分の意見を持てるようになりました。

 

女性への暴力を防ぐ義務教育を

 

今もなお、女性が差別され暴力を受けてしまうのはなぜか。その背景には世間での認知度がまだ低いということや、どこか他人事のように思えてしまっていることなどがあると思います。

 

世間での認知が低いことに関しては、義務教育の指導が足りていないからということがあると思います。学力を上げるだけが学校の目的ではないと思います。もっと女性暴力や差別に関する授業が必要だと感じます。

 

暴力を受けている女性は怖くて声を上げられないと思います。そんな女性も相談しやすい環境を国や地域、教育機関が作り、実情を知り、解決しなければ、被害を受ける女性は増える一方でしょう。女性からのSOSにもっと敏感になり、被害を減らしていける世の中になってほしいと切望しています。

 

キャンペーンは、1人の女子大学生として女性暴力への恐怖を感じ、この問題が根本からなくなるにはどうしたらいいかを考え、行動できる機会になりました。男女を問わず、皆がこの問題を知るだけではなく、理解するまでに至らなければ解決できないと強く感じています。

ジェンダー平等への意識、理解を深める
WISE Chuo学生部 内山志織(理工4)

キャンペーンのメッセージ動画より

後楽園キャンパスのある東京都文京区は「女性に対する暴力撤廃の国際デー」の11月25日、文京シビックセンターで毎年、「文京オレンジデー」キャンペーンを行っています。

 

理工学部ビジネスデータサイエンス学科(旧・経営システム工学科)の加藤俊一教授から、私の所属する「WISE Chuo学生部」にキャンペーンに関する説明があり、興味を持ったため参加しました。活動内容は「女性への暴力撤廃についてのメッセージ」を自分なりに考えて動画で撮影し、文京区に提出したことです。その動画は、文京シビックセンターのマル

チビジョンと文京区のYouTubeで放映されました。

 

今までは女性への暴力の現状、オレンジデーキャンペーンの取り組みについて詳しく知りませんでした。今回の参加がきっかけで、ジェンダー平等に対する意識や理解を深めることができ、この問題について深く考えるようになりました。

 

女性への暴力には性犯罪、ストーカー行為、人身取引、セクシュアルハラスメントなど、さまざまなものがあり、家庭、地域、社会などあらゆる場面で起こる可能性があります。全世界では3人に1人もの女性が生涯に1度は暴力を受けるといわれています。こんなにも多くの人が苦しんでいるのに、女性への暴力・差別に対して関心のない人が多いと感じました。

 

まず関心と理解を 容易に助けを求められる社会へ

 

そのために相談しづらく、助けを求められない世の中になっているのではないかと思います。問題解決のためには、1人でも多くの人に女性への暴力、ジェンダー平等について関心を持ってもらうことが大切だと思います。少しでも理解・関心があり、当事者意識を持っていれば、見て見ぬふりが減り、被害を受けている女性に手を差し伸べることができるようになると思います。

 

日本ではジェンダー平等がかなり遅れているといわれているため、SDGsの「ジェンダー平等の実現」は今後さらに力を入れて取り組んでいかなければならない課題であると実感しました。

 

今回参加したことで、女性への暴力についての現状を知り、自分自身の意識を変えることができました。ジェンダー平等の実現には長い歳月がかかると思いますが、少しずつでも状況が改善していき、全ての人々が暮らしやすい世の中になることを強く願います。

オレンジデー

 

ジェンダー平等と女性のエンパワーメント(能力開花)を進める「国連女性機関」(UN Women)は、毎年11月25日(女性に対する暴力撤廃の国際デー)から12月10日(人権デー)まで、女性や女児への暴力のない明るい未来をイメージしたシンボルカラーのオレンジ色に染める活動を世界各地で提唱している。期間中、国連事務局ビルがオレンジ色にライトアップされ、世界各国やソーシャルメディアでも女性に対する暴力撤廃を呼びかけている。

 

中央大学はこの活動に賛同し、とくに後楽園キャンパスのある東京都文京区の「文京オレンジデー」キャンペーンにおいて継続的な取り組みを実施している。2020年度は女子学生によるメッセージ映像の提供、キャンパス構内での啓発グッズ配布、ポスター掲示やイルミネーションなどを行った。

 

ダイバーシティセンターが発足した2020年度は、ダイバーシティ・ウイークに合わせて多摩キャンパスでも取り組みを始め、各所をオレンジ色に染めた。

文京シビックセンター地下2階ではキャンペーンのパネル展示も行われた

WISE(Women In Science and Engineering)

 

WISEは、中央大学の理系に在籍する女性の支援を目的とした「女性理工系スペシャリスト育成プラン」のキャンペーンワード。産業・科学技術の基礎から応用力まで養成する実学教育と、高度な専門家としてのキャリア教育プログラムを実施している。

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