授業が終わり、生協前で手に取った『HAKUMON Chuo』を読んでいて「学生記者募集中！」という文字が目に飛び込んできた。文章を書くことが好きだった私は、率直に面白そうだと興味を持った。その日の授業は２限で終わり、予定もなかったのでせっかくだから話を聞いてみようと、私の足取りは広報室のある多摩キャンパス１号館へと向かっていた。

そして私は本当に、その日に学生記者となった。記者活動の面白さについて嬉々として語る編集長の顔、新しいことが始まることへの高揚感、話を聞きながら飲んだ食堂の温かいコーヒー、窓一面に広がるキャンパス内の美しい紅葉。今でもその日のことをはっきり覚えている。

実際に学生記者は自分にとってプラスになる経験だった。取材を通し、今まで見たことがない世界を見ることができた。自分の目で見て、耳で聞いたことを自分の言葉で伝えることは楽しかった。本号（冊子のHAKUMON Chuo 2022早春号）では箱根駅伝を走った３人の選手に取材を行った。自分にとって大きな刺激となり、学生生活最後の記者活動として満足のいく取材を行うことができた。

宣伝になってしまうが『HAKUMON Chuo』は引き続き学生記者を募集している。少しでも興味を持った方はぜひ気兼ねなく応募してみてほしい。

そして私の大学生活を語るのに外せないのがサークル活動で、「中央大学スポーツ合気道クラブ」に所属していた。とても単純だが、友人に誘われて行った見学で先輩が優しかったこと、大学では今までやったことがないことをやってみたいと思ったことが入ったきっかけだ。

合気道サークルに入ったことでたくさんの人に出会い、支えられ、そして思い出がいっぱいできた。飲み込みの遅い私に対して、先輩や同輩が時間を割いて練習に付き合ってくれた。試合中、自分の名前を呼んで応援してくれる声が聞こえたときは、ものすごくうれしかった。たくさん練習したにもかかわらず緊張で頭が真っ白になり、演武で技を忘れかけて情けない思いをしたことがあった。合宿先から台風で帰れなくなる思わぬハプニングもあった。ここには書ききれないほど、たくさんの出会った人と思い出が私の胸には詰まっている。

コロナ禍になってからは練習ができなくなってしまったが、このサークルのおかげで充実した大学生活を送ることができた。心の底からこのサークルに入って良かった、合気道を始めて良かったと思っている。

中央大学で過ごした日々を振り返ると、周りの人に恵まれた４年間だった。大学に通わせてくれた両親や大学生活で出会った人たちには感謝をしてもしきれない。卒業して４月からは晴れて新社会人となる。春からもたくさんの人との出会いを大切にしていきたい。