2023.12.06

全日本学生ダートトライアル男子の部 団体&個人を制覇
快進撃止まらぬ自動車部 個人は尾形莉欧選手がV

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未舗装路で自動車の走破タイムを競う「2023年度全日本学生ダートトライアル選手権大会」 (8月6日、広島県安芸高田市・テクニックステージタカタ)で、自動車部が男子の部の団体、個人をともに制覇した。全日本クラスの学生大会の優勝は、2022年11月の全日本学生自動車運転競技選手権大会に続く2年連続の快挙。自動車部の快進撃はとどまるところを知らない。

優勝直後、自動車部のメンバーで記念撮影

2位立命館大に2秒27差

砂利のコースを走る自動車部のスパイラルシビック

団体優勝したメンバーは水口来夢(らいむ)主将(商4)と尾形莉欧(りお)選手(国際経営4)、中山涼雅(りょうま)選手(経済3)の3人。尾形選手は個人戦も制覇した。

ダートトライアルは、砂利を踏み固めて作られたコースを、スピードや安全性の規定にのっとった自動車で走破する競技。コースはアップダウン(高低差)がある上に、ドリフトや高速走行で攻め抜くコーナリングがふんだんに設けられ、運転の技量が試される。

今回のコースは、最高時速115キロ程度のスピードで1分45秒から2分以内のタイムで走破するよう設定された。レース開始前に、選手がコースの特徴を熟知するため、実際に徒歩で立ち入る「慣熟歩行」と呼ばれる事前の下見を経て、中央大の3選手は自動車部所有の赤色のスパイラルシビック(1800㏄)を乗り継いだ。各選手が2回ずつ走行し、団体は速かった方の合計タイム(5分16秒15)が、2位の立命館大を2秒27上回った。

メカニックなど部員の努力が結実

「より走行しやすいように(自転車のギアに相当する)ミッションを変え、メンテナンスし直した。これが他校への一番のアドバンテージになった」と、尾形選手は胸を張る。「速くて壊れないマシン(車)を準備でき、ぎりぎりまでコースを攻められた」(水口主将)、「慣熟歩行でイメージした通りに走ることに集中。車の性能の良さに助けられた」(中山選手)と、勝因は「車への信頼」と口をそろえた。

団体と個人のダブル優勝という最高の結果を得て、3選手は、マシンの整備に力を尽くしたメカニック担当などの部員の努力が報われたことに安堵感を覚えたという。部員たちは整備でやれることはすべてやり切って、選手とともにマシンをコースに送り出した。

ドライバーに求められる度胸

優勝トロフィーや盾を手にする3選手。水口来夢主将、中山涼雅選手、尾形莉欧選手(左から)

 

より正確な運転技術を求められる「フィギュア」、舗装路を使ったタイムトライアル「ジムカーナ」と違い、ダートトライアルは両脇が土手で高低差のある狭いコースを走破する。これゆ えに、「スリルがあり、ドライバーはより度胸がいる」(水口主将)、「自分の運転スキルに自信がないと、抑えた走りになってしまう」(中山選手)という特徴がある種目という。

フィギュアとジムカーナを合わせた3種目の総合点で順位を競うのが全日本学生自動車連盟年間総合杯(全日本総合杯)で、自動車部が一番の目標にしているタイトルとなる。

自動車部は毎年12月で代替わりの時期を迎え、新チームが始動する。4年生の水口主将は「社会人になっても自動車競技を続け、いずれは全日本選手権で勝てるドライバーになりたい」と抱負を口にし、尾形選手は「個人としてはまだ明確な目標はない」としながらも、「運転技術や車両の知識などをある程度、漏れなく後輩たちに引き継ぎたい」と話す。

次は最上級生となる中山選手は「日々の活動や、選手として主軸となっていた先輩方が卒部されるため、来季は大きな転換期になる。厳しいシーズンになると思いますが、全日本総合杯の獲得を目指して部員一同、力を合わせて頑張りたい」と前を見据えている。

全日本学生ダートトライアル選手権優勝を喜ぶ自動車部員ら=8月6日、広島県安芸高田市のテクニックステージタカタ

■2023年度全日本学生ダートトライアル選手権大会 男子の部

〈団体〉

① 中央大   5分 16 秒 15 (水口来夢、尾形莉欧、中山涼雅)

② 立命館大  5分 18 秒 42

③ 慶應義塾大 5分 19 秒 20

④ 早稲田大  5分 21 秒 61

⑤ 関西学院大 5分 30 秒 72

(上位5校)

 

〈個人〉

① 尾形莉欧 (中央大)    1分 43 秒 67

② 後藤正太郎(慶應義塾大)  1分 44 秒 43

③ 佐藤祐希 (立命館大)   1分 44 秒 62

⑥ 水口来夢 (中央大)    1分 45 秒 71

⑩ 中山涼雅 (中央大)    1分 46 秒 77

※成績は全日本学生自動車連盟サイトから抜粋

☆中央大学学友会体育連盟 自動車部

1931(昭和6)年創部。水口来夢主将。部員数32人。多摩キャンパス4号館から 第一体育館に向かう途中にある駐車場のガレージで活動している。

団体と個人のダブル制覇に笑顔をみせる自動車部の水口来夢主将、尾形莉欧選手、中山涼雅選手(左から)=10月10日、多摩キャンパスの自動車部ガレージ 

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