2023.12.12

「気持ちの強さ」「積極性」が優勝の原動力
軟式野球部が第46回全日本学生選手権で4年ぶり4度目 V
マネジャーが語る熱い思い

軟式野球部マネジャー 学生記者 影原風音(文3)

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軟式野球部が第46回全日本学生選手権大会(8月26~29日、東京都八王子市)で4年ぶり4度目の優勝を飾った。広島修道大との顔合わせでシーソーゲームとなった決勝は、中大が五回に再逆転に成功、1回戦から4連投となった牧温人投手(法2)が相手の反撃をしのぎ切り5-3で勝利した。牧投手は最高殊勲選手賞(MVP)と最優秀投手賞の2冠に輝いた。

軟式野球部マネジャーで「HAKUMON Chuo」学生記者の3年生、影原風音さんが優勝の喜びとともに、栄冠を勝ち取ったチームへの熱い思いを綴ります。

直前の夏合宿でレベルアップ

全日本の優勝、まずは選手の皆さんにおめでとうと言いたいです。今までやってきた充実した練習から、選手を信じていたものの、全国大会ということもあり、一戦一戦、ソワソワしながら見ていました。マウンドで選手が人差し指を突き上げて喜びを共有する姿を見るのが夢で、マネジャーとして、自分たちの代であの光景を見られて幸せでした。1、2年生の後輩たちにも感謝の気持ちでいっぱいです。

夏休みに入り、8月1~6日の福島合宿では、前期試験のためのオフ期間から体力を戻すため、ランなどで追い込むメニューをこなして意識を高めました。

夏休み中の週 4日、 各日5時間の練習では、全日本優勝を目標に、チーム全体で意識を高めることはもちろん、ポジションごとに守備に取り組む時間や、自主練で自分の課題に向き合うメニューを設けるなど、チームと個人の双方の成長、レベルアップを図る練習になったと、マネジャーの目線からも感じました。夏空の下、積み重ねてきた選手たちの努力が報われ、今は安堵感も抱いています。

優勝したチームには、2つの特長があります。気持ちの強さと積極性です。相手に気持ちで負けないこと、勝っている状況でも慢心せず、負けていても必ず追いつくという執念を持つ。これらの点でどのチームにも負けていません。

また、一人ひとりが主体的に考え、チームに足りないものを補おうとする積極性があります。どんな場面でも、負けないという確かな信念を持ち、自分たちのプレースタイルをぶれずに冷静に貫いた姿勢が勝因の一つだったでしょう。

決勝戦の二回に適時打を放ち、笑顔の上保大輝選手

力強い投球を見せる牧温人投手

信頼厚い林主将

1~3年生の3学年がそろって初めて成り立つチームです。部員一人ひとりがチームに不可欠なメンバーであり、ベンチから声を出して盛り上げたり、スタメンのサポートをしたりと、それぞれの場所で輝いている姿に、温かな雰囲気、チームワークを感じます。

優しく穏やかな性格の選手が多い3年生。しかしプレーの精度や巧拙に関しては、時に厳しく指摘し合い、後輩へのアドバイスも的確です。オンとオフを素早く切り替え、練習と休憩のメリハリも上手に付けられます。

林駿佑主将(経済3)は、チームへの貢献度の高い選手を見極めようと、連係プレーなどの面で光る活躍を見逃しません。チーム全体のことを冷静に見ているキャプテンに対するチームメイトの信頼は厚いと感じています。

2年生は人数こそ少ないものの、3年生の意見を尊重したうえで、2年生自身の考えを仲間に還元してくれるチームの柱。エースの牧温人のその日の調子を感じ取りながら、彼を支える団結力は素晴らしく、光るプレーや、チームを鼓舞する声かけといった2年生の姿勢に励まされる3年生も多いです。

伸びしろが無限にある1年生はそんな2年生の姿を見習って成長してほしいと思っています。

チームを支える中で自分自身も成長

この春、チームに新しい風を吹き込んでくれた1年生は、夏合宿を経てさらに頼もしく成長しました。ポテンシャルの高い選手も多く、けがで出場できなかった3年生をフォローするなど、大会でも心強い存在でした。

私が軟式野球部マネジャーになろうと思ったきっかけは、選手が生き生きと活動している姿に心を動かされたからです。高校までプレーヤーとして空手、水泳、バレーボール、漕艇(ボート)とさまざまなスポーツを経験してきた中で、自己の成長を強く感じたのは、表舞台で活躍したとき以上に、その前の下積みや裏方としてチームメイトを支えたときでした。チームの活躍を願いながら、 仲間のそばで支えることが好きだと 気づいたのです。

そして、大学ではマネジャーをやろうと決心し、入学後、軟式野球部と出会いました。グラウンドを入部体験で訪れると、厳しくも楽しそうな雰囲気で練習に励む選手がいて、一人ひとりに活躍のチャンスがあると知りました。

練習のメニュー決めや普段の活動は、選手が主体となって取り決め、全員が部活動のブレーンだと感じたことを覚えています。真剣に日本一を目指せる環境に身を置きたい。そして、充実した日々を過ごし、日本一を本当にかなえることができました。

中央大学軟式野球部メンバー

【投手】

渡辺健豊(法3)  上山裕太(文3)  牧温人(法2)  小牧正宣 (法1) 松田吉達(商1) 小屋櫂士(文1) 井出都斗(国際経営1)

【捕手】

高畑佳規(商3) 上野雄也(総合政策1) 寺沼樹(商1)

【内野手】

市毛雄大(法3) 上保大輝(経済3) 守田健太(経済3) 前川彪之介(商3) 福島諒平(文2) 織田尚(商2) 立谷俊太朗(法1) 小牧颯太(経済1) 海老沼樹喜(経済1) 田中千晴(経済1) 山村駿悟(経済1) 山本宗二朗(経済1)

【外野手】

河鍋世和(経済3) 林駿佑(経済3)=主将 竹林龍(文3) 谷ヶ崎康平(文3) 高野昇(経済2) 笠井滉矢(経済2)  片倉裕文(法1) 坂口晃一朗(商1)

【マネジャー】

海保朱里(商3) 影原風音(文3) 佐々木優衣(経済2) 安部帆波(経済1) 小田部天音(総合政策1) 鈴木富花(経済1)

第46回全日本学生軟式野球選手権大会

(2023年8月26~29日、東京・八王子市 スリーボンドスタジアム八王子)

▽決勝

広島修道大 000 120 000− 3

中央大   110 020 10X − 5

 〈中央大決勝先発メンバー〉

打順・守備位置 名前(学部・学年)

① センター   林駿佑(経済3)

② ショート   海老沼樹喜(経済1)

③ レフト    竹林龍(文3)

④ ライト    河鍋世和(経済3)

⑤ ピッチャー  牧温人(法2)

⑥ ファースト  山村駿悟(経済1)

⑦ キャッチャー 高畑佳規(商3)

⑧ サード    上保大輝(経済3)

⑨セカンド    小牧颯太(経済1)

 

▽準決勝

青山学院大理工学部 0 2 0 0 0 0 0 1 0 −3

中央大       2 0 0 0 0 2 0 2 X− 6

 

▽2回戦

中央大   1 0 1 0 1 2 0 0 0− 5

中部学院大 1 0 0 0 2 0 0 0 0− 3

 

▽1回戦

福岡工業大 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0− 1

中央大   0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1X− 2

               (延長十一回)

(注)記録は全日本学生軟式野球連盟公式ホームページより抜粋

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