2023.04.14

自動車部が男子団体で学生日本一
渡邉知成選手、尾形莉欧選手は個人戦も制覇
2022年度全日本学生自動車運転競技選手権大会

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自動車部が2022年11月の全日本学生自動車運転競技選手権大会(三重・鈴鹿サーキット)で男子団体を制覇した。全日本クラスの学生大会での団体優勝は2019年の全日本学生ジムカーナ選手権以来3年ぶり。

2021年度の前回大会で団体4位に終わった悔しさを晴らし、男子個人でも2選手が優勝を飾った。水口来夢(らいむ)主将(商4、優勝当時3年)と、副主将の渡邉知成選手(商4、同3年)の2人に、優勝の喜びや自動車競技の魅力などを聞いた。

全日本学生自動車運転競技選手権の男子団体で優勝し、部員らの笑顔が弾けた=2022年11月20日、三重・鈴鹿サーキット

出場選手全員が活躍
自動車部OBからの“秘伝”「見えないラインを感覚で攻略」

全日本学生自動車運転競技選手権大会の男子団体優勝を喜ぶ
水口来夢主将(右)と渡邉知成選手

大会では、男子小型乗用の部(A・B)、男子小型貨物の部(A・B)の各出場者が同一の車両を使い、運転技術と走破タイムを競った。A、Bはコースの違いで、中大は小型貨物の部Aで渡邉選手、小型貨物の部Bで尾形莉欧(りお)選手(国際経営4)が優勝。小型乗用の部Aで水口主将が2位、小型乗用の部Bでは中村優斗選手(法3)が3位に入り、ポイント制の団体優勝を勝ち取った。

水口主将と渡邉選手、尾形選手は前回の2021年度も出場したメンバー。水口主将は「前回はミスが多くて勝てなかった。その苦い経験を生かし、今回こそ優勝しようという意気込みで挑み、皆が活躍してくれた」と笑顔で振り返る。渡邉選手は「(優勝は)一年で最もうれしかった瞬間でした。個人の優勝もうれしいが、主将の努力やチームへの献身が報われて本当によかった」と、水口主将への感謝の思いを口にした。

勝因やコース攻略の決め手を尋ねると、渡邉選手は「細かな車両の動きに対する自分自身の認知の早さ」を挙げた。コースのボックス内のラインや、疑似の缶の位置を見定めるスピードを意味するという。

全日本総合杯の獲得へ「大学ラストイヤーを楽しむ」
モータースポーツの魅力「非日常的なエンターテインメント性」

「男子小型貨物の部A」で優勝した渡邉知成選手(前列中央)を囲んで

車両左側に設定されたラインや缶は当然、右ハンドルの運転席からは見えないか、見えにくい。その攻略について「動かしたり止めたりする際、車両右側の位置をまず定めることで、(左側を)感覚で攻めていくことが大事」と語る。自動車部OBから教えられたこの攻略法が大会でも効果を発揮したという。

幼少期からレーシングドライバーになりたかったという渡邉選手は「中大の選手として出場することがモチベーションの一つ」とも語り、水口主将は「協賛企業との交渉だったり、メカニック担当だったりと、運転そのものには興味がなくても続けられる部活動です」と大勢の入部を歓迎する。

2人が最上級生となった2023年度は、大会連覇とともに、ジムカー ナ、ダートトライアルを含めた3種目の総合ポイントで競う「全日本学生自動車連盟年間総合杯」(全日本総合杯)の獲得を目指す。自動車部が最大の目標に掲げるタイトルだ。

渡邉選手は「ハンドルを回す速さはどの学生にも引けを取らない」と自負している。「通常の一般道路では見られない車の動きに触れることができるのがモータースポーツの面白さ」とも語り、非日常的なエンターテインメント性を魅力に挙げる。「リザルト(結果)を求めながら大学のラストイヤーを楽しみたい」 と、期待に胸を膨らませている。

☆全日本学生自動車運転競技選手権大会

一辺が5.2~6メートルの正方形のエリア(ボックス)内での転回、切り返しの技量や、クランクやS字、狭路のスラロームなどでの正確な運転技術が求められ、複数のボックスが設けられた周回コースの走破タイムを争う。

コース上では、たとえば「ボックスに車両のフロントから入り、この位置にリアから止め、リアからボックスを出る」などといった規定通りに走行し、エリアを仕切るラインにタイヤが触れたり、疑似に設けられた缶を踏んだりすると減点となる。

図形や形を意味する「フィギュア」と呼ばれるモータースポーツで、舗装路コースを競技車両が単独で走行するタイムトライアル「ジムカーナ」、専用ダート場(未舗装路)でタイムを競う「ダートトライアル」との3種目の総合点で順位を競うのが全日本学生自動車連盟年間総合杯(全日本総合杯)となる。

2022年度全日本学生自動車運転競技選手権大会
(11月20日、三重・鈴鹿サーキット)

〈男子団体の部〉

大学名    総得点 小型乗用A 小型乗用B 小型貨物A 小型貨物B

① 中央大   350    80    70     100      100

② 早稲田大  330    100    100     70      60

③ 慶應大   310       70      80         80                80

④ 立教大   255     60      65         65                65

⑤ 広島大           211               65              41                 55                50

(上位5校)

 

〈男子小型乗用の部A〉 ① 中野龍太(早稲田大) ② 水口来夢(中央大) ③ 小野徳馬(慶應大)

〈男子小型乗用の部B〉 ① 柳内滉洋(早稲田大) ② 後藤正太郎(慶應大) ③ 中村優斗(中央大)

〈男子小型貨物の部A〉 ① 渡邉知成(中央大) ② 菰田千也(慶應大) ③ 近藤怜(早稲田大)

〈男子小型貨物の部B〉 ① 尾形莉欧(中央大) ② 渡辺龍之信(慶應大) ③ 宮田晃希(青山学院大)

(成績は全日本学生自動車連盟のサイトより抜粋

自動車部のジムカーナの車両

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