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2026.08.06

はくモンキーに会いにいこう! 着ぐるみが今秋に誕生
理工白門祭60周年記念 来場者の記憶に残るシンボルに

学生記者 荒田智海(文3) 則末耀斗(文3)

  • 中大ニュース
  • ゼミ・サークル

理工白門祭の公式マスコットキャラクター「はくモンキー」の着ぐるみが、2026年11月の理工白門祭で後楽園キャンパスに初めて登場する。開催60周年を記念して「より魅力的な学園祭へ、新しい伝統をつくりたい」と、理工白門祭実行委員会(委員長・渡辺成海さん=3年)の広報部が着ぐるみ化プロジェクトを発案し、クラウドファンディングで制作費を募った。

「理工白門祭といえば、はくモンキー。来場者の記憶に残るシンボルとして、その姿がまず頭に浮かぶような親しまれる存在に育ってほしい」。そう願いながらプロジェクトを進める実行委員会広報部長の近藤春那さん(3年)と副部長の平井航さん(2年)、デザインを担当した実行委員会編集部副部長の岡沙織里さん(2年)の3人に話を聞いた。

新たに誕生する、はくモンキーの着ぐるみのデザイン(提供:理工白門祭実行委員会)

2次元から3次元へ
「かわいらしさ」アップ

はくモンキーはこれまで、画像やイラストといった2次元の世界の存在だった。シンプルなデザインで、活動もSNSでの情報発信にほぼ限られていた。「着ぐるみ化、3次元化で、来場者が直接触れ合えるようになり、より身近な存在として、注目してもらいやすくなる」と、広報部長の近藤さんは期待する。「もともとかわいいのですが、さらにかわいくなりました。白衣が“推しポイント”です」と、理工系らしく眼鏡をかけて白衣を身につけたデザインを見て、ほほ笑んだ。

 

広報部副部長の平井さんも「理工系3学部は、学業面では少し堅いイメージがあるかもしれませんが、親しみやすい着ぐるみの存在によって、サークルなど学業以外のさまざまな活動にも学生たちが力を入れて頑張っているというアピールになればうれしい」と話す。

 

デザイン作成を担当した編集部副部長の岡さんは、「一番は顔にこだわりました。顔のパーツのバランスに気を配りながら、(2次元から)雰囲気を変えずに、かわいらしさを追加しました」と、キュートさが一層アップした出来栄えに満足そう。理工らしさを演出する白衣の丈の長短と胸前のボタンの開閉状態、2種類の眼鏡、おなかの模様、足の形といった組み合わせにより、全部で16種類あったデザインから、編集部と広報部で精査して案を絞っていったという。

取材に答えてくれた理工白門祭実行委員会の近藤春那さん、平井航さん、岡沙織里さん(写真左から)=後楽園キャンパスで

前例のない手探りの活動
クラウドファンディング

2次元のときのはくモンキーのデザイン
(提供:理工白門祭実行委員会)

着ぐるみのデザインが固まったのが2026年3月。業者に制作費の見積もりを依頼し、目標額を95万円に設定したクラウドファンディングは4月6日にスタートした。SNS で広報活動を展開したほか、学内メールも活用して周知を図った。ただ、クラウドファンディングのページ作成も初めてで、すべては手探りの活動だった。スタート当初は反響が小さく危機感を覚えたが、5月15日に支援額105万円(支援者数93人)と目標額を上回り、終了した。

 

近藤さん、平井さんらは、クラウドファンディングを行っていることを継続的に情報発信することの重要性や、中大との関係性を確認できないのに支援に応じてくれる人の存在を知ったという。近藤さんは「そうした方々の期待に報いることのできる理工白門祭としたい」と話している。

 

多摩キャンパスに出かけて、「チュー王子」「はくもっけん」とのコラボ動画を撮影したり、オープンキャンパスや新入生向けイベント、後楽園キャンパス近辺の地域イベントに参加したりと、今後、活躍の場も広がりそうだ。例年12月に発表される学園祭キャラクター総選挙にも参加する予定で、「はくモンキー」グッズを誕生させる計画もある。

 

はくモンキーに3次元の“命”を吹き込んだ岡さんは、「かわいいと、皆が言ってくれて、一緒に写真を撮りたくなる存在になってほしい」と笑顔を見せる。2026年も11月第1土曜・日曜に予定される理工白門祭。秋が待ち遠しい。

☆はくモンキー

 

3月21日生まれのサルの男の子。2014年頃に、理工白門祭実行委員会室のガラス戸のそばで、スヤスヤと眠っていたのを当時の委員長に保護された。存在は、理工白門祭のパンフレットに掲載された、この2014年の頃から確認されている。委員会室の場所が地下に変わり、ひなたぼっこができないため、今では校舎のテラスでよく見つかっている。

 

わりとやんちゃな性格で、しょっちゅう学部生にいたずらをしているが、院生には怖くてできないらしい。好きな食べ物はバナナ。常に持ち歩いているけれども、食べ過ぎてお金がなくなり、テラスでバナナを育てている。よりおいしいバナナを食べるため、品種改良の研究をしているそうだ。趣味はX(旧ツイッター)で、よく日常をつぶやいている。

 

着ぐるみは背丈が170 センチ台で2.5 ~3等身という。

【取材後記】秋は後楽園キャンパスに行く!
着ぐるみ化への熱意、取材で体感
学生記者 則末耀斗(文3)

人間には同調バイアスと現状維持バイアスが備わっているということを最近知った。これらのバイアスが人間の行動を制限し、やる気に満ちた気持ちを頭の中に押しとどめて、楽な道に進ませようとするのだという。

 

はくモンキー着ぐるみ化プロジェクトを知ったとき、時間や費用の問題、周囲の協力など、越えなければならない数多くの壁があることを思った。そうした困難を乗り越えさせた熱意とはいったい何だったのだろう。それを確かめるべく、私は取材で「着ぐるみ化の背景として、理工白門祭がより良い思い出の場になってほしいと思うようになったのは、なぜですか」と尋ねた。

 

それに対して、理工白門祭実行委員会の広報部副部長、平井航さん(2年)は、「高校生のときに訪れた理工白門祭は、ずっと心に残るような思い出にならなかったんです。はくモンキーがいることで、ずっと来場者の記憶に残り続けるような、長い思い出になってほしい」と、高校時代の経験をもとに理由を教えてくれた。そう語った顔は笑みに満ち、とても生き生きとしていた。

 

その表情を見て、「(冒頭の)バイアスを乗り越えさせた熱意の正体はこれだ!」と、平井さんのモチベーションの源を感じ取れた気がして、うれしくなった。それと同時に、温泉のガラス扉を開けたときのように、私自身が着ぐるみ化プロジェクトの源泉にただよう熱気にのまれ、胸が熱くなった。

 

私の通う多摩キャンパスの白門祭は4日間の開催だが、理工白門祭は2日間だ。所属するサークルの活動もあるし、多摩から後楽園キャンパスは気軽に出かけるには少し離れている。これまでは1時間をかけて後楽園に向かう気持ちにならなかったが、今年の秋は違う。

 

平井さんをはじめ、実行委員会の皆さんの熱い思いの結晶である、着ぐるみのはくモンキーを見にいくつもりだ。取材を通して彼らの思いを知り、「多摩の白門祭でいいじゃん」とささやいてくる現状維持バイアスを吹き飛ばすだけの熱意が私の心に生まれたからだ。

写真2点は2025年の理工白門祭の様子(写真提供:理工白門祭実行委員会)

【取材後記】“推しポイント”は白衣
人気者になる姿が目に浮かぶよう…
学生記者 荒田智海(文3)

中央大学のマスコットキャラクターといえば「チュー王子」、それから白門祭公式キャラクターの「はくもっけん」。キャンパスを象徴するアイコン的存在であるが、「はくモンキー」にも似たような愛らしさがある。デザインを担当した理工白門祭実行委員会編集部の岡沙織里さん(2年)は「顔のパーツのバランスを意識しました」と話した。

 

2次元だったはくモンキーの雰囲気を残しつつ、可愛らしさを追加したそうだ。さらに、「理工らしさ」を出してほしいという実行委内のリクエストも踏まえ、眼鏡をかけさせて3次元のデザインが出来上がった。

 

はくモンキーの「ここを見てほしい」というポイントについて、実行委広報部の近藤春那さん(3年)に尋ねると、「やっぱり白衣が一番の“推しポイント”。理工系なので」と、ほほ笑みながら教えてくれた。後楽園キャンパスで実験や課題に追われる日々で、白衣を着る機会も多いそうで、理工の学生にとって愛着を感じるデザインになると理解した。

 

はくモンキーのデザインは、眼鏡の形や白衣の長さ、ボタンの開け閉めなど計16パターンの案の中から実行委で選定した。とにかく可愛らしさが強調されている。取材の際、検討の中で挙がったいくつかの案を見せてもらったが、ぱっと見では違いがわからなかった。それだけ細部のデザインにこだわったということだろう。

 

近藤さんは16案を検討する過程をまるで「間違い探しのようだった」と振り返った。実際に、着ぐるみのはくモンキーに遭遇したときは、引き込まれるような顔のいとおしさに負けることなく、全体のデザインにまで目を向けたい。

 

高校生のとき、理工白門祭に足を運んだ広報部の平井航さん(2年)は、2日間のお祭りの“非日常感”を楽しんだという。着ぐるみ化されたはくモンキーが訪れた人を歓迎し、お祭りはたとえ2日間でも、楽しさや思い出が来場者の心に長く残ってほしい。平井さんをはじめ実行委のメンバーのそんな願いが、着ぐるみ化プロジェクトには込められている。理工白門祭以外にも、新歓イベントや後楽園キャンパス周辺の地域の行事への参加も検討されているそうだ。

 

語尾に「うっきー」と付けて言葉を発するのも、はくモンキーの特徴のひとつだ。

 

「お披露目の日が待ちきれないうっきー。みんなと会って、一緒に理工白門祭を盛り上げたいうっきー!」

 

実行委の3人の話を聞いているうちに、実行委メンバーや、クラウドファンディングで支援してくれた人、学内外のさまざまな人の期待を背負い、理工白門祭で大勢の人との出会いを心待ちにする、はくモンキーの姿が頭に浮かんできた。

理工白門祭実行委員会の近藤春那さん、平井航さん、岡沙織里さん(写真左から)。はくモンキーへの思いをそれぞれに語った=後楽園キャンパスで

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