2026.04.09
中央大学の入学前のガイダンスで初めて多摩キャンパスを訪れた際は、多摩モノレールの車窓から見える豊かな自然に静かな感動を覚えた。一方で、通学に2時間かかることを初めて知った。これからの生活を思うと少し不安が頭をもたげた。新しい学生生活への期待と不安が入り交じる中、それでもこの場所で4年間をやり切ろうと心に決めた春だった。
高校時代は目の前のことから逃げることが多く、親や先生に迷惑をかけてばかりだった。その反省をもとに「悔いのない学生生活を送りたい」と決意して、授業やゼミ活動に積極的に取り組んだ。そして、1年生のある日、偶然にも「学生記者募集中!」と書いてあったリーフレットを見つけた。幼い頃から新聞を読む習慣があり、記者という仕事に関心を持っていたため、「HAKUMON Chuo」の学生記者に迷いなく応募した。
初めての取材は2022年10月、プロ野球ドラフト会議で指名された硬式野球部の選手の取材だった。それまで野球について詳しく知る機会がなかったため、「私に務まるだろうか」と不安に包まれながら、記者会見場に足を運んだ。緊張で張り詰めたような選手たちの様子と、カメラを構える報道陣の空気感に圧倒された。
指名の瞬間、こわばっていた選手の顔が一気にほころび、会見では率直な言葉を聞けた。その場、その瞬間に立ち会い、声を届けられることに、記者という仕事の醍醐味を感じた。
就活を終えた後、ドイツの旅先で
しかし取材後、野球についてもっと事前に下調べをしていれば、選手たちの思いをより深く引き出せたのではないだろうかと、反省点も浮かび上がった。会見場には、選手の地元紙の記者も陣取り、「地元ならでは」の質問をしていた。その姿に、自分の未熟さと熱意の差を痛感した。
その後も、学生記者としての活動だけでなく、ジャーナリズムを専攻するゼミに所属し、全国各地でさまざまな事柄の取材を経験してきた。取材相手との信頼関係の築き方、言葉の引き出し方、読者の記憶に残る伝え方。机上では得られない多くの学びがあった。「模索」の連続ではあったが、自分なりに全力で駆け抜けた4年間だった。
春からはテレビ局のディレクターになる。中央大学で培った行動力を強みに、人々の暮らしを豊かにできるような情報を届けていきたい。
Q 中央大学ってどんな大学でしたか
小西結音さん 居心地の良い、素敵な大学でした。豊かな自然に囲まれ、温かい人柄の方々と出会うことができ、その中で大きく成長することができました。
Q 在学中、一番お世話になったと感じている方へのメッセージを教えてください
小西さん 韓国人留学生のキム・ユミンさん(経済学部)に一番お世話になりました。学部も国籍も違う私たちが、広大な多摩キャンパスで偶然出会い、ともに成長できたことを奇跡のように感じます。テスト勉強や就活に二人三脚で向き合ったことや、韓国の実家に招待してもらったことなど、全てがかけがえのない経験でした。
Q ほかの卒業生にメッセージをお願いします
小西さん ご卒業おめでとうございます。器械体操サークルに所属したり、他学部履修をしたりと多くの出会いがありました。卒業後もつながりを持っていただけたら、うれしいです。
Q もう一度、中大1年生に戻れるとしたら、どんな活動をして、どんな4年間を過ごしたいですか
小西さん 実りある4年間だったので、もう一度同じように、恵まれた先生と仲間に囲まれた学生生活を過ごしたいです。あえて言うなら、通学が往復4時間と大変だったので、大学の近くに住みたいですね。
Q 10年後の自分の姿をどのように描いていますか
小西さん 幅広く興味を持つ性格なので、10年後に何をしているのか、全く想像がつきません。常に向上心を持って挑戦を続け、社会に良い影響を与えられる人でありたいです。