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総合講座

 

大学で学ぶ舞台芸術の作品解剖”学”Ⅱ-舞台芸術作品の日欧比較 ~恋愛観・死生観・歴史観の表現方法~ -(駿河台キャンパス)

  • 対面式
  • 芸術伝統
  • 総合講座

講座番号:12221

水曜日 13:30~15:00

場所
駿河台
定員
25名程度

お申込受付中

[秋期/全4回]
10/2、10/16、10/30、11/13
受講料:12,100
申込締切日:2024/09/02

講義概要

 ミュージカルファン、宝塚ファンなどの方はもちろんのこと、舞台やお芝居を鑑賞するのがお好きな方や舞台芸術のそのものに興味がある方など、ご関心がある方ならどなた様でもきっと楽しくご受講いただける講座です。
 ミュージカル『エリザベート』と『モーツァルト』のウィーン版では抑圧社会の中での個人の自立への葛藤が描かれます。それに対して宝塚版『エリザベート』と東宝版『モーツァルト』では「愛の死」の成就が描かれる心中物かつ鎮魂劇となっています。夢幻能『松風』は女性の霊の鎮魂劇ですが、ドイツオペラ『Matsukaze』は男女の霊の鎮魂劇です。野田秀樹作『The Bee』は『ハムレット』を踏まえた現代の復讐批判劇です。資本主義社会を批判する『三文オペラ』、独裁者の台頭を批判する『アルトゥロ・ウイの興隆』では、日本とドイツ演出家によってメッセージ性が大きく異なります。
 このように日本とドイツ・ヨーロッパの舞台芸術を比較すると、それぞれの特性が見えてきます。さらに恋愛観・死生観・歴史観の相違も浮かび上がってきます。YouTube で視聴できるドイツ・ヨーロッパならではの斬新な舞台作品も紹介しますので受講生のみなさまには、この講座を通して舞台鑑賞の幅を広げていただきたいと希望しています。

※当講座は春期に多摩キャンパスでも開催します(講座案内P24掲載。講座名:大学で学ぶ 舞台芸術の作品解剖" 学"Ⅰ)。春期の内容は秋期とは異なる内容ですので続けてお申込いただくことができます。

対象 どなたでもご受講いただけます

日付 タイトル
秋1回目 2024/10/02 ミュージカル『エリザベート』のウィーン版、宝塚初演版(小池修一郎演出・一路真輝主演)と東宝再演版(井上芳雄主演)―エリザベートとトートの「愛の死」で終わっていいのか、宝塚版?
秋2回目 2024/10/16 夢幻能『松風』とオペラ『松風』(サシャ・ヴァルツ振付・細川俊夫作曲・塩田千春舞台美術)―ドイツのダンスシアターでは女性の霊の鎮魂だけでは足りないのか?
秋3回目 2024/10/30 ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆』(白井晃演出・草彅剛主演とハイナー・ミュラー演出)―残忍な独裁者の方が国民的アイドルになりやすいのか?
秋4回目 2024/11/13 ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』とヴォーカロイドオペラ『The End』―「愛の死」を超えて歌う霊の声を沈黙の中に聴き取ることはできるのか?

日程

水曜日13:30~15:00

  • 秋期全4回 :10/2、10/16、10/30、11/13
テキスト レジュメを配布します。
高橋 慎也

講師

中央大学文学部教授

高橋 慎也(たかはし しんや)

山形市出身。研究分野はドイツ語圏の舞台芸術、日欧演劇交流史、ドイツ文学。
東京大学大学院ドイツ文学専攻博士課程中退。
ベルリン自由大学演劇学研究所フェロー(2012)、野間文芸翻訳賞審査委員(2019)。
共訳書『演劇学へのいざない』(国書刊行会)、論著「黄泉の帝王トートの鎮魂劇としての宝塚版ミュージカル『エリザベート : 愛と死の輪舞(ロンド)』(『ドイツ文化』/ 中央大学ドイツ学会 編(75))など。

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