2023.03.31

世界の中央〈センターステージ〉で活躍を
国際経営学部、国際情報学部から初の卒業生〈Part1〉

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2019年に開設され、中央大学で最も新しい学修の場である国際経営学部(GLOMAC= Global Management of Chuo University)、国際情報学部(iTL=Information Technology & Law)から、初めての卒業生がこの春、世界のステージへと飛び立つ。コロナ禍の影響もあった4年間で、1期生たちが学修し、体験し、学び得たものは何だったのか。卒業生に綴ってもらいました。

“英語漬け”の4年間 語学力向上を実感
国際経営学部4年 井原さわ香(こ)

旅行先のインドネシアで友人に誕生日を祝ってもらった際の一枚=2022年9月

私が国際経営学部で学ぶことができてよかったと思う理由は主に2つあります。それは、常に英語に触れることができる環境に身を置けたことと、自分を高めてくれる仲間に出会えたことです。

まず1つ目については、私が履修したクラスでは、講義形式の授業の8割が英語で行われていたことはもちろん、ディスカッションやプレゼンテーションを主とした双方向型のゼミの授業も百パーセント、英語で行われていたことがあります。自らの意見を言葉にすることが必要な授業の中で、日本語でならもっと明確に意見を主張できるのに、と思うことや、作文やプレゼンテーションでの言葉の言い回しに苦戦することの繰り返しでした。

しかし、それでも英語でやらなければならない環境であったため、辞書で調べたり、教授の力をお借りしたりしながら時間をかけて取り組みました。その結果、英語で考えたり、英語で言葉を発したり、常に英語に触れることのできる環境で4年間を過ごすことができました。

私は帰国子女であるため、英語力を維持させたいという思いで入学しましたが、この4年間を通して維持に留まらず、向上させることができたと実感しています。

意欲的な仲間との出会い

高校時代の留学先で知り合った友人を訪ねたドイツで=2023年2月 

2つ目の自分を高めてくれる仲間との出会いについては、国際経営学部が何かの目標に対し意欲的に行動している人と多く出会える場所であったことが背景にあります。

私たちは2年生を迎えるタイミングで新型コロナウイルスによるオンライン授業を余儀なくされ、2年生の後期から始まったゼミも クラスメイトとの初顔合わせはZoom越しという異例のスタートとなりました。

やりたいことをやる、という当たり前なことがやりにくくなってしまった環境下で、コロナという言い訳をいくらでも使えてしまう中、周りの友人たちは皆、目標を持ち、意欲的に行動している人ばかりでした。

さらに、この学部はさまざまなバックグラウンドを持った学生の集まりであり、育った環境や考え方の異なる人と多く出会える場所でもあります。それでも皆に共通しているのはオープンマインドでお互いを尊重し合う姿勢を持っているということです。

人を否定したり優劣をつけたりすることはせず、それぞれが違った考え方や目標に胸を張って取り組む友人たちの存在は、私にとってとても良い刺激になりました。そんな友人たちに囲まれた4年間だったからこそ、私は今、自分なりの目標を持ち、それをかなえるために新たな道に進む準備ができています。

学修から得た最大の財産は「論理的思考」
ひらめき優先から転換
国際経営学部4年 木村直斗

学部カリキュラムの短期留学で行ったIMF(国際通貨基金)ワシントン本部内で。右が木村さん、左は同じ国際経営学部4年の若林航太さん=2019年9月

 

国際経営学部での学びを通じて得た最大の財産は、論理的思考を身に着けることができたことです。

大学入学前の私の思考プロセスはひらめき最優先で、なぜそう思ったのかをあまり重要視していませんでした。なぜその結論に至ったか、その結論に至るまでの過程で、「ほかの案は思い浮かばなかったのか」「私が持っている知識のうちのどの部分がその結論の背景にあるのか」等々、結論を導くために考えるべきことはたくさんあるのに、当時はその存在に気づくことすらできていませんでした。

しかし、学部で講義を受ける中で、そのような自分を変えなければならないと思うようになりました。講義では毎日のように英語でグループワークを行い、グループ内でなぜそう思ったのかを、自らの言葉で説明します。そして、ディスカッショングループのメンバーたちはそれぞれ異なったバックグラウンドを持っています。

同じ日本人同士ならあえて口にしなくても察する、読み取れるものがありますが、国際経営学部内ではそのような常識は通用せず、一から十までしっかり言葉にして意見を伝える必要がありました。

思考プロセスを頭の中で整理、順序立てて説明する

そのため、自分の意見を正しく伝えるためには、どのような思考プロセスを経て思い至った意見なのか を頭の中で整理する、だれでも理解できるように順序立てて説明する、そういった論理的な思考の重要性がとても大きく感じられ、その点を意識して毎日の講義に臨みました。

論理的思考が少なからず自分の力になっていると感じたのは、就職活動においてのことでした。グループディスカッションやケース面接といった、唯一絶対の正答が存在しない課題に対してどのように取り組むかが評価される就職活動の選考過程の中で、日ごろから鍛えられている論理的思考が大変役に立ちました。

私は卒業後、クライアント企業が抱える悩みを共有し、専門的な観点から解決策を提案する経営コンサルタントとして働きます。その業務上で明確な答えの出ない課題に対して、チームで取り組む機会に多く恵まれることとなるでしょう。

その際に、この学部の学びで身に着けた論理的思考を活用することはもちろん、よりレベルの高いものへと磨きをかけることができるように努力し続けたいと思います。

英語の授業、留学、企業訪問 「GLOMACで濃密な時間」
大学院生になっても新たな環境で挑戦
国際経営学部4年 滝田哲之

GLOMACの門を叩いてから早4年、気づけば卒業生第1号となりました。

思い返すとGLOMACで過ごした 時間は非常に濃密でした。使用言語のほとんどが英語である経験はそれまでの人生でなかったものでしたし、経営学や経済学など今までとは大きく異なる科目の学習も新鮮でした。

さらに1カ月の短期留学や企業訪問、英語での論文作成などGLOMACならではの経験をさまざまに積んだ1年目。そしてコロナ禍という未曽有の事態に直面し、慣れないながらもオンライン形態での授業に取り組み、また初めて後輩たちを迎えた2年目。専門科目が増え、本格的に将来に向けて各々に必要な科目を学び始めた3年目、そして進学に向けた勉強と卒業論文執筆に注力した今年と、激動の4年間を過ごしてきました。

そのどれもが現在の私を形成する大切な経験です。特に、新しいことに挑戦する姿勢は4年間で培われたと思っています。英語で授業を受けることも、留学や企業訪問、学生主体の団体活動など、さまざまな経験も、すべてはGLOMACへ入学したからこそ得られたものです。

また、上級生がいない上に参考になる前例もなかったこの学部では、どうすればより良い環境にできるか、どんなことをすれば面白いか、と常に同期たちと試行錯誤してきました。その環境がさまざまなことに挑戦する雰囲気を形成していたと思います。

上級生のいない環境…同期生と常に試行錯誤

今の自分にないものを得るために思い切って新しい環境に挑戦すること、これこそが私が4年間で得た最も大きな成果なのだと確信しています。今春から大学院生になりますが、大学院生になっても社会人になっても、この姿勢を忘れずに挑戦し続けたいです。

卒業に際して心残りがあるとすれば、2期生以下の後輩諸氏とあまり話せなかったこと。オンライン授業だったため関わる機会も数えるほどしかありませんでした。もっと同じ時間を共有し、一緒に学びたかった、と口惜しく思っています。

そんな後輩たちに、卒業する身から一言。

自由気ままに、さまざまなことに挑戦してみてください。私たち1期生は好き勝手に挑戦してきました。それを導いてくれた教授陣 、支えてくれた事務室の方々、そして一緒に走りぬいてくれるかけがえのない同期たち。私たちが4年間挑戦し続けられたのも、間違いなく皆のおかげです。

皆さんの周りにもきっと、そんな心強い仲間がいます。失敗を恐れず、努力を怠らず、常に未来を見据えて挑戦し続けてください。GLOMACの今後の発展を心から祈っています。頑張ってください!

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