2022.08.08

「人が幸せになる良い社会をつくるために生きる」
寿司チェーン大手の「すしざんまい」展開
中大OBの木村清社長が講演会 流山白門会主催

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寿司チェーン大手の「すしざんまい」を展開する喜代村社長で中央大学OBの木村清さん(70)が5月28日、千葉県流山市で講演し、「食を通して、明るく笑顔で平和な世の中をつくっていくのが私の夢であり使命です。こういう世の中をつくりたいというビジョンを持って生きていきましょう」と呼びかけた。講演後は、感染症対策を徹底した上で、木村社長と同社の職人たちがマグロ解体ショーを実演した。

 

講演会は、卒業生でつくる中央大学学員会の流山白門会(髙橋洋会長)が主催し、司会進行は中大OGの曽根純恵さん(日経CNBCキャスター)が担当。小中学生から大人まで約150人が木村社長の話に熱心に耳を傾けた。

中大で学ぶ一方、水産業でも頭角

自身のキャリアやビジョンについて講演する木村清社長
=2022年5月28日、千葉県流山市文化会館

千葉県野田市出身の木村社長は、1979年に中大法学部(通信制)を卒業した。司法試験を目指して学ぶかたわら、在学中に水産会社にアルバイトとして勤務したことが、水産業の世界で頭角を現すきっかけとなった。近年は、東京・築地市場(現在は豊洲市場)のクロマグロの初セリでの高値落札が有名。「マグロ大王」の異名でも知られている。

 

この日の講演は、働くことの意義や、仕事への姿勢などを学ぶ「キャリア教育としての職業人講話」と題して開催された。

 

木村社長は、4歳のときに見上げた大空を飛ぶ飛行機を見て、パイロットにあこがれたことや、中大での法律学修について「六法全書などを図書館で読むと大体頭に入り、試験も良い成績だった」こと、記憶力は「45歳までは電話帳を持ったことがない」と語るほどで、顧客や取引先など約400社の情報をそらんじていたことなど、これまでの自身の歩みを紹介。

 

その上で、勉強でもスポーツでも「だらだらやることではない。集中してやること」と訴え、基礎や基本の大切さを説いた。さらに「私はあきらめない。あきらめたときが失敗なんです。あきらめなければ失敗しない」と熱っぽく語りかけ、「熱い思いや夢を語ってほしい。目標をもってやっていきましょう」と呼びかけた。

「胸を熱くして夢を語る」

中大通信制で学んだことなどを振り返った
(左は総合司会を務めた曽根純恵さん)

「胸を熱くして夢を語る」という木村社長の言葉通りに講演は時間の経過とともに熱を帯び、聞いている人を引き込んでいく。

 

社員を採用するときの話では、志望理由を「生きるため、生活するため」という人は、残念だけれど縁がないと説明し、「何をしてもうけるかではなく、どんなものがあると皆が喜ぶか(を考えてほしい)」と強調した。「こういう世の中にしたい」というビジョンの大切さを繰り返し訴え、「何のために生きるか」の答えは「人が幸せになるため、良い社会をつく

るためでしょう」と結んだ。

 

マグロ解体ショーの実演では、北大西洋でとれたという重さ150キロの見事な本マグロを木村社長自ら包丁でさばいた。

 

講演後、中大法学部で学んだことを尋ねると、木村社長は「法律的なものの解釈ということがとても勉強になった。物事を多方面から見ることの大切さを学びました」と話していた。

講演後、木村社長(右から4人目)と職人がマグロ解体ショーを実演した=2022年5月28日、千葉県流山市文化会館

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