2023.08.03

4年ぶり開催「フェアトレードフェア」が盛況
中央大学フェアトレード委員会、生協が共催

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公正な貿易取引により、途上国の人々の暮らしを支えるパートナーシップである「フェアトレード」を一層広めようと、学生団体の中央大学フェアトレード委員会(FACT)と中央大学生活協同組合が5~6月の5日間、多摩キャンパスの生協で、フェアトレード商品を販売するフェアトレードフェアを開催した。

コロナ禍前は春秋の年2回開催しており、4年ぶりの開催となった。売れ行きは好調で反響は大きく、秋の白門祭でも販売ブースを設ける計画がある。

生協で開催されたフェアトレードフェア=多摩キャンパス

かつてない売れ行きに驚き

取材に答えてくれた中央大学フェアトレード委員会(FACT)の3人。
左から村上舞帆さん、服部有砂さん、知念みさきさん

「4年ぶりの開催で売れ行きを心配していましたが、想像以上でした」。FACT共同代表の村上舞帆さん(文3)が笑顔でフェアを振り返った。サークルの友達に声をかけたり、学内に許可を得てポスターを貼ったりして、フェアへの興味や関心を高めたことも奏功した。同じ共同代表の服部有砂さん(法3)は「自主的に行動する大切さを学んだ。知らなかった人にはフェアトレードに気付いてもらうきっかけとなり、開催してよかった」と話した。

フェアは、今年5月29日から6月2日の平日5日間に開催した。過去のフェアの売上表を参考に、食品の味見をするなど吟味を重ね、フェアトレード商品を取り扱うオンラインショップなどから食品19種類90点、雑貨8種類21点を仕入れた。納品や仕入れに関しては過去のノウハウを知る大学生協が協力した。

シナモンやコーヒーなど多様な味が好まれたクッキーや、本格カレーを演出するカレーの壺(ペースト状の調味料)などの人気食品は早々に完売した。生協の担当者が「こんなに売れたことはかつてない」と驚いたほどだったという。

フェアトレードへの“共感”が大切

FACTは、林光洋・経済学部教授が指導し、国際協力などについて学ぶFLP国際協力プログラムのゼミ生17人を含む28人が現在のメンバー。このうちゼミ生全員を含む21人がフェアに携わった。

フェア直前には、メンバーの十数人が東京・渋谷で開かれたフェアトレードのイベントで、接客の手伝いをした。「お客さんとフェアトレードの重要性について共感する」ことが商品説明の際にもとても大切であると学んだ。

FACTメンバーの知念みさきさん (経済3)は「フェアでは足を止めてくれた人とフェアトレードの知識を共有できた。会話の中でわからないことがあれば、さらに調べようという向上心にも結び付いた」と開催の意義を話した。

共同代表の村上さんによると、FACTでは、フェアトレードとSDGsのかかわりについても学んでいる。国際協力や環境、貧困と格差などに関する学びは、将来の進路や就活にも良い影響を与えることになりそうだ。

フェア開催を通して、共同代表の服部さんは「フェアトレードは特別なことではない。当たり前のことだと実感しました」と話している。

クッキー、カレーの壺などの商品が人気を集めた

ペンケースなどの雑貨も販売した

☆フェアトレード

弱い立場にある生産者や労働者から、農産物、衣類、雑貨などを正当な価格で 、継続的に購入し、貧困や格差を是正していくための貿易上のパートナーシップ、経済システム。

 

☆中央大学フェアトレード委員会(FACT)

「Fair Trade Chuo University Team」の略。2007年、林光洋教授のFLP国際協力プログラムのゼミが母体となり、フェアトレードの普及、啓発などを目的に発足した学生団体。現在、2~4年生の28人が在籍している。フェアトレードをテーマにした講演会の開催や、主にテキストを使った輪読やDVDを用いて、フェアトレードについて話し合いながら知識を深める形で勉強会も行う。 

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