2024.12.18

猛打爆発 軟式野球部が全日本学生選手権を2連覇
牧温人選手(法3)はMVP&最優秀投手賞の2冠
「マネジャー一同」に最優秀助演賞の栄誉

  • 中大ニュース
  • アスリート

軟式野球部が第47回全日本学生軟式野球選手権大会(8月24~26日)で2年連続5回目の優勝を果たした。決勝スコアが23ー2、準決勝は10ー3と猛打で相手を圧倒。チーム全員が打撃力強化に力を注いだ成果を発揮し、栄冠を勝ち取った。

 

最高殊勲選手賞(MVP)、最優秀投手賞の2冠を獲得したチームの大黒柱で主将の牧温人(はると)選手(法3)と、「中央大学マネジャー一同」として最優秀助演賞に輝いたマネジャーの鈴木富花(とみか)さん(経済2)に、喜びやチームの強さの秘密などを聞いた。

日本一だ! 優勝の瞬間、歓喜にわく軟式野球部ナイン=2024年8月26日、スリーボンドスタジアム八王子

「木製」で練習、実戦で打棒磨く
「実力主義」を徹底

 

2023年秋季の東都リーグで最下位に沈んだ悔しさが、チームの打撃力強化のきっかけだった。実戦で使うウレタン製のバットより約200グラム重く、「芯に当たらなければ飛ばない」(牧選手)という木製バットでの練習を全員が徹底した。8月上旬の合宿を経て、前年は2試合だけだった全日本直前の練習試合を8試合こなし、実戦で生きた投手の球を打つことにより、打棒に磨きをかけたという。

 

牧選手は準決勝(東海学院大戦)の二回表、先頭打者として高めの速球をたたき、右中間を破る二塁打を放った。これを突破口にゲームの流れは一気に中大に傾き、打線に火がついた。牧選手は「強い相手と考えていたので、何より先取点が欲しかった」と先手必勝を説き、全日本で一番に記憶に残る自身のプレーに挙げた。

 

牧選手が主将を務める今年のチームは、「実力主義」を徹底してきた。主将と副主将2人、ゲームキャプテン2人の下級生を含む計5人の話し合いでスターティングメンバーを決めるが、練習や練習試合で結果を出せば、学年に関係なく試合に出場できるようにした。

 

理由は「選手同士の競争力、やる気を上げたかったから」(牧選手)という。これまで練習をオフにしていた雨天の日も室内で練習したり、練習を撮影した動画を選手同士がSNSでやり取りして可視化し、刺激し合ったりと、全員が力をつけるための努力を惜しまなかった。

「大学からピッチャー」頭角を現す

 

チームの全日本2連覇とともに、牧選手は2年連続でMVPと最優秀投手賞を受賞した。牧選手は「チームの優勝と2冠を目標に頑張ってきたので、(閉会式で受賞者として)名前を呼ばれ、ほっとしました。2年連続は自分しか達成できませんから、誰かに取られたくなかった」と、少し冗談めかして笑った。

 

本格的に投手を始めたのが中大入学後というから驚きだ。コントロールの良さが身上で与四球は少ない。得意のスライダーで打者を空振りさせられるのも強みだ。ポジションは中大附属中時代が捕手、中大附属高時代は主に遊撃手だったが、もともと肩は強く、速い球を投げていた。「マウンドの投手の姿が格好いいと思って、『ピッチャーをやりたい』と高校の頃から思っていた」という。

 

優勝を飾った2024年春季の東都リーグでは、MVP、最優秀投手賞、首位打者、本塁打王、ベストナインとタイトルを獲得し、「軟式の二刀流」と呼べる大活躍だった。首位打者の打率.538は歴代のリーグ最高打率だったという。

 

中大卒業後も野球は続け、軟式野球の社会人大会出場を目指すという。中大1年のときは母校の中大附属高野球部で学生コーチを務めており、野球の指導者になる夢も抱いている。

MVPのトロフィーを手にする牧温人選手

マウンド上の勇姿

牧温人選手

 

まき・はると。中央大学附属高卒、法学部3年。178 センチ、79 キロ。右投げ右打ち。野球を始めたのは幼なじみに誘われた小学生の頃。水球、硬式テニスなどの経験もある。中途半端が嫌いで、何事も手を抜かない性格だという。

優勝への練習ともに乗り越え、達成感と感動
最優秀助演賞の「マネジャー一同」
鈴木富花さん(経済2)

閉会式でプラカードを手に先頭で行進するマネジャーの鈴木富花さん

 

優勝したチームを支えた「マネジャー一同」が最優秀助演賞を受賞した。現在のマネジャーは10人。受賞について、マネジャーの一人である鈴木富花さんは「選手のおかげでしかないのですが、誇らしい気持ちになりました」と奮闘した選手たちに感謝し、「マネジャーも優勝への練習を一緒に乗り越えてきたつもりです。部活動としての達成感を覚え、感動しました」と喜びを語った。

 

プレーの動画撮影、練習時間の測定、ボール運び、ボール磨きなどと、マネジャーは日々、地道な仕事に携わっている。基本的に結果が成績として目に見えにくい仕事であるが、選手が勝ち取った優勝により助演賞を得て、「マネジャーの仕事に成果をもたらしてくれた」と、鈴木さんは受け止めている。

 

「今年のチームは出場機会が増えて、皆が生き生きしている。全日本のベンチでも、もり立てようという雰囲気があった」と続けた鈴木さん。これからもマネジャー全員が協力し、全力で選手たちをサポートしていくつもりだ。

第47回全日本学生軟式野球選手権大会

(2024年8月24~26日、スリーボンドスタジアム八王子ほか)

〈決勝〉

広島経済大 000 100 100- 2

中央大   621 075 02X-23

 

〈準決勝〉

中央大   012 321 001-10

東海学院大 000 201 000-3

 

〈2回戦〉

九州大   000 000 3-3

中央大   060 030 1X-10

(規定により七回コールドゲーム)

 

(注)中大は1回戦不戦勝

中央大学軟式野球部

 

部長    原  正人

OB会長  蔣基 考昭

監督    岩下 誠司

学生コーチ 谷口 太輝(商4)

主将    牧  温人(法3)    投手

副主将   福島 諒平(文3)    内野手

      織田 尚 (商3)    外野手

      中田 千晴(経済2)   内野手

      立谷 俊太朗(法2)   投手

      海老沼 樹喜(経済2)  内野手

      片倉 裕文(法2)    外野手

      寺沼 樹 (商2)    捕手

      小牧 正宣(法2)    投手

      小牧 颯太(経済2)   内野手

      井出 都斗(国際経営2) 投手

      山村 駿悟(経済2)   内野手

      山本 宗二朗(経済2)  外野手

      上野 雄也(総合政策2) 捕手

      坂口 晃一朗(商2)   外野手

      林  輝一 (経済2)  外野手

      米沢 哲朗(理工2)   外野手

      香川 太佑(経済1)   内野手

      安藤 大惺(経済1)   内野手

      杉浦 周作(文1)    投手

      若松 虎太朗(文1)   外野手

      田邉 優河(商1)    投手

      塚本 秀太(文1)    内野手

      藤井 大翔(総合政策1) 外野手

      田家 孝志(文1)    投手

      福田 竜之介(商1)   内野手

      市川 春来(商1)    捕手

      本藤 颯真(経済1)   投手

 

GO GLOBAL!
スポーツ・文化活動
中大スポーツ
Connect Web
Careers