2021.04.13

悲願の学生日本一へ
ラクロス部 一丸となって突き進め!

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学生日本一へ、今年こそ―。1989年の創部以来初の悲願に向け、ラクロス部が熱く燃えている。2019年の関東学生リーグ戦、2020年の関東学生特別大会と、2年連続でファイナル4(準決勝)で早稲田大に1点差で惜敗し、学生日本一を前に涙をのんだ。

 

大学ラクロス界は関東勢の層が厚く、まず関東を制すことが日本一への近道となる。「悔しさを晴らし、常勝チームの礎を築きたい」。学生日本一への思いや、ラクロス部の活動を通して得られたことなどを、選手とスタッフに寄稿してもらった。

「個の力」「チーム力」を兼ね備えた集団に
主将 藤井亮(商4)

2020年11月21日。くしくも1年前と同じ対戦相手の早稲田大、会場も同じ。あと1点を取れれば同点となり延長戦。そんな状況で試合は終了し、中央大学ラクロス部「BANDITS」の2020年の挑戦は終了しました。

藤井亮主将

2年連続の関東4強も、目標に届かず

 

BANDITSは2017~2020年の4年間で、関東準決勝に3度出場している強豪です。2020年度は創部以来初となる2年連続のベスト4を達成しています。関東を制したチームが全国を制している大学ラクロス界の中で、関東制覇まであと一歩という段階に近年のBANDITSは位置しています。

 

2020年度の活動では私たちもコロナ禍の影響を大きく受けました。その中で毎日の検温、マスクやフェイスシールドの着用など、さまざまなルールを作り、徹底したことで、1人の感染者も出さずに大会に挑めました。また、どんな状況でも常に全員が最善の努力をし、大会に向けた準備をしたため、「今年こそ日本一になれる」と思っていました。しかし結果は惜敗。ベスト4ではなく日本一を目標にしていただけに、非常に悔しい結果でした。

 

悔しさから学び、浮かび上がった課題は劣勢を打破する個人の力です。この差がベスト4敗退という結果につながったと感じています。一方で、試合を組み立てる力や、負けているときの雰囲気作りといったチーム力はBANDITSの強みだということも大会を通して実感しました。「個の力」と「チーム力」の両方を備えたチームになることが2021年度の目標です。

 

1人ひとりがやるべきことを追求

 

今年こそ日本一になるため、チームとして特に取り組みたいのは「自立した強力な個の集団」を作り上げることです。ラクロスは競技の特性上、全員が強くないと絶対に勝てないスポーツです。そのためには、一人一人が自分にできること、やるべきことを追求することが大切だと考えています。

 

BANDITSならではの練習の運営も、チーム分けも、学生主体で取り組める環境を生かして、「自立した強力な個の集団」を作り上げ、目標を達成したいと考えています。

 

最後に新入生の皆さんに伝えたいです。「日本一という経験をしたい」「人として自立したい」「ただスポーツが好き」など、動機は人それぞれだと思いますが、私たちと一緒に本気で目標に向かって努力しませんか? 入学時に「全員が初心者」ということは、ほかにはないラクロスの魅力です。一緒に学生生活を熱く、充実したものにしましょう。

仲間に寄り添い、自分と向き合う
ラクロス部だからこその経験
副将 佐藤怜(商4)

佐藤怜副将

私は、ラクロス部での活動を通して、仲間と、そして自分自身と真正面から向き合う経験をしています。高校まで野球に打ち込んだ私は、大学でラクロスに出合いました。

 

リーグ戦での活躍を目標に入部しましたが、入部後はけがでプレーできない日々が続きました。正直、この期間は苦しかったです。しかし、誰かの短所を誰かが補えることがラクロスの一番の魅力だと感じ、少しでもチームに貢献したいと思うようになりました。

 

バックグラウンドの異なる仲間 相互理解に努める

 

プレー以外で貢献するにはどうしたらいいか。客観的なアドバイスを仲間に伝えようと考えました。日本ではまだメジャーなスポーツとはいえないラクロスですが、毎日のように海外の試合の動画などを見て知識を肉付けし、アドバイスに生かしました。

 

しかし、アドバイスが上手に伝わっている実感がわきませんでした。選手個々がさまざまなスポーツやスポーツ以外のことの経験者であり、いわばバックグラウンドが異なります。異なる価値観を理解、尊重して、各自へのアプローチ方法を変える必要があると考えました。副将として、面談や日誌を通して仲間と向き合い、相互に理解を深めるように努めています。

 

自分の限界を決めつけない 地道な努力の大切さ

 

プレー面では、昨年2月にフィールドに復帰しました。リーグ戦出場を目標に、「自分の弱みの言語化」「練習量」にこだわり、自分自身と向き合いました。言語化に関しては、自分の弱みが他人に伝わるレベルにまで分析すること、練習量に関しては毎日10分でも自主練習することを徹底しました。

 

その結果、昨年リーグ戦出場を果たしましたが、プレーの内容は全く満足できるものではなく、さらに努力を継続することが必要だと感じています。ただ、取り組みを通して、自分の限界を決めつけないこと、地道に努力し続けることの大切さに気付きました。

 

仲間に寄り添い、自分自身とも向き合う経験は、ラクロス部だからこそ可能だったと強く感じています。今年こそは学生日本一をつかみ取り、ラクロス部で得た経験をもとに、社会に出てからも活躍したいと思っています。

追い求めるもの
「選手の笑顔こそスタッフの喜び」
主務、マネジャーリーダー兼スタッフリーダー 徳永汐里(法4)

徳永汐里主務

私は常に「選手の力になるために」をモットーに部活動に取り組んでいます。選手は日頃の練習はもちろん、練習外での自主練習やミーティング、ジムトレーニングなど、強くなるために常に努力を惜しみません。きっと疲れているはずなのに、一切そんな素振りは見せずに、常に本気で部活動に取り組 んでいます。そんな選手をずっとそばで見ているスタッフとして、選手の力になりたいという気持ちは日に日に募るばかりです。

 

地味で泥くさい仕事

 

私たちは、選手にとって快適な練習環境を作るために試行錯誤しながらグラウンド内外の業務に励んでいます。仕事は正直目立つものではないです。地味で泥くさい作業もたくさんあります。けれども、一度も嫌だと感じたことはありません。

 

それが選手のためになるのなら、選手にとって少しでも力になれるのなら、全く苦ではありません。試合に勝ったとき、選手は本当にうれしそうな顔をします。その笑顔を見たとき、「この笑顔に少しでも自分が貢献できたのだろう」と考えると、涙があふれそうなくらいうれしいです。

 

現在、ラクロス部では学生日本一という目標を達成するために、練習体制やメニューにさまざまな変革を行っています。この変革にスタッフとして、どうアプローチしていくか、選手が求めるスタッフ像をどう体現していくかが求められていると感じます。

選手以上にチームのことを考える

 

そのために、選手の小さな表情の変化や、些細な一言を敏感に感じとり、選手が何を考えているのかを判断して行動する必要があると考えています。「スタッフがいてくれてよかった」と思ってもらえるように、一つ一つの練習で選手以上にチームのことを考えて取り組んでいきます。

 

学生日本一を達成したとき、みんなは一体、どんな笑顔を見せてくれるのでしょうか。心から笑う選手の顔を見るために、きょうも私は部活に向かいます。

ラクロス

 

先端に網のついたスティック(クロス)を用い、硬質のゴム製ボール(直径6センチ、重さ150グラム)を奪い合って相手ゴールを目指す。北米発祥とされ、米国とカナダにプロ・リーグのチームがある。

 

フィールドは約100×55メートル。1試合は各15分の4クオーター制。アメリカンフットボールのような激しい肉弾戦、サッカーのようなスピーディーかつダイナミックな選手の動き、シュートの速さなどが魅力。ヘルメット、マウスピース、エルボー(ひじ)、ショルダー(肩)の防具を装着する。

 

試合展開の目まぐるしさは「10秒に満たない時間で1点が入る」というほどだ。少々のリードでも油断はできず、展開次第では大逆転も可能だという。女子ラクロスは体のぶつかり合いが禁止など、ルールが男子とは異なる。

中央大学ラクロス部

 

1989年、有志10人で創部。関東学生リーグ1部リーグ所属。部員数(2021年度在籍の2~4年生)は選手49人、スタッフ17人。これまでに22歳以下の日本代表や、日本代表選手も多数輩出している。2021年度スローガンは「求」。愛称BANDITS。

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