富士山が世界文化遺産に
登録された意味とは?

Professor
Voices

教員インタビュー

文学部 高橋 宏明 教授

2013年に世界遺産に登録され、
世界の宝となった富士山。
信仰の対象、芸術の源泉としての
文化的側面が評価されました。

富士山は自然遺産ではなく
文化遺産に登録された

世界遺産に登録されると国内外から注目されますが、それと引き換えに、多くの観光客が訪れて環境に負荷がかかるジレンマを抱えています。富士山では、入山料を任意に徴収して環境保全金に充てていますが、そこには景観と同時に歴史や文化を守る意味もあります。
富士山は自然遺産ではなく、古くからの山岳信仰の伝統や文学・美術の題材となってきた普遍的価値から文化遺産に登録されました。
世界でも珍しい例であることは、もっと知られてよいでしょう。

世界遺産はさまざまな分野から
アプローチできるテーマ

世界遺産の登録や保存は、一分野の知見だけでは行えません。考古学・建築学・芸術学などさまざまな分野の専門家が、対象の文化財や自然から後世に遺すべき価値を見出します。
私が修復に関わったカンボジアのアンコール・ワットは、歴史的建造物であるとともに、内戦後の国民和解の象徴です。世界遺産は、平和だからこそ遺せる人類共通の宝物。紛争を抑止する可能性を秘め、文化による安全保障となりえます。
文学部のいずれの専攻・プログラムでも、世界遺産につながる勉強ができます。
「生きた歴史」としての世界遺産に向き合ったとき、きっと自分なりの学びのアプローチが見えてくるはずです。