FLP

学部の垣根を越えた
実践的な学びで
現代の社会で必要な力が身につく。

ファカルティリンケージ・プログラム(FLP)は、幅広い学問領域をもつ総合大学のメリットを活かした教育プログラムです。FLP独自に設計された演習科目と各学部に設置された授業科目をピックアップして、5つのプログラムを設定。所属学部で主専攻を修めながら、学部の枠を越えて設けられたプログラムを体系的に学修することで、複数の専門知識をもった学際的な視点を身につけることができます。
1年次に選考試験を行い、2年次から3年間のプログラムが開始します。

POINT1

知識領域を広げる5つのプログラム

所属学部の学びにプラスして、他分野の高度な専門知識や能力を身につけることができます。他学部の学生と学ぶことで、知的な刺激が生まれます。

POINT2

ゼミ形式の学び+実践的な学修

学びの中心は少人数のゼミナール形式による「演習科目」。調査・研究を自主的に進めながら、仲間とディスカッションやフィールドワークを行います。

POINT3

卒業単位として認定

修得した講義科目と演習科目の単位は、原則として所属学部の卒業単位として認定されるので、学部の学修と両立して知識を深めることができます。

Program01

環境・社会・ガバナンスプログラム

自然と人間との共生を考え環境問題に
取り組む

環境問題を複数の視点から学び、自然と調和しながら社会活動を継続させるために必要な取り組みについて考え、より良い解決策を提起できる能力を養います。

2024年度の開講テーマ例

環境などの社会問題を経済学で考える/環境に良い効果を与えるインパクトを考える/ニューロトランスフォーメーション:脳科学の分野融合/持続可能な地域づくり―環境科学と社会・経済学の接点を探って

将来の進路

国家公務員・地方公務員をはじめ、建設、運輸、旅行、金融・保険、新聞・放送、メーカーや大学院進学など

Program02

メディア・ジャーナリズムプログラム

デジタル時代のジャーナリストを育てる

記者、ディレクター、プロデューサー、アナウンサー、編集者、コンテンツ・クリエーターなど、さまざまなメディアの世界で活躍できる人材を育成します。

2024年度の開講テーマ例

ドキュメンタリー制作とノンフィクションの執筆/メディア・情報流通の倫理と法政策/パブリックスピーキングと自己表現/デジタル時代のメディアとその担い手/映像を読むこと、映像で表現すること&テレビの可能性を探ること

将来の進路

新聞・出版・放送、広告・通信・印刷業をはじめ、運輸、メーカー、公務員、大学院進学など

Program03

国際協力プログラム

途上国の開発や貧困問題の解決法を探る

開発途上国の諸問題を、経済開発、社会開発(教育、保健・衛生、ジェンダーなど)、環境、国際協力などの多角的な視点から総合的に研究し、格差・貧困問題の解決に貢献できる能力を養います。

2024年度の開講テーマ例

「他人事」から「自分事」への国際協力―日本語教育・多文化教育の視点から―/発展途上国の格差・貧困問題と経済・社会開発:学際的・現場重視型アプローチ/企業・文化の国際比較研究を通じて英語によるプレゼン能力の向上も養成しよう!/“異境の地”に降り立ち、ともに場を創る国際フィールドワーク/開発社会学を通して東南アジアを捉える/変わりゆく世界と新たな国際協力のありかた

将来の進路

国際協力機構(JICA)などの公共団体をはじめ、運輸、メーカー、金融、新聞・放送のほか、国家公務員・地方公務員、大学院進学など

Program04

スポーツ・健康科学プログラム

スポーツで社会を変える人材の育成を目指す

スポーツを健康、医療、文化、ビジネス、サービス、行政などとの関連の中で多面的に理解し、幅広い分野でスポーツの発展に寄与できる能力を養います。

2024年度の開講テーマ例

スポーツって何?/地域での障がい者のスポーツ活動を持続させるためにできること/中大のスポーツ振興に関わる活動と、スポーツ・運動と心理面の関わりを調べる。/日本における競技スポーツ文化を考える/ スポーツを「みる」/剣道を通じたビジネスおよび海外文化の理解/競技スポーツを分析する(動作解析・コンディショニング・コーチング)/スポーツと国際協力/スポーツによる地域活性化の可能性に関する研究

将来の進路

スポーツ産業界(Jリーグ、球団、スポーツメーカー、広告代理店、介護ビジネス)をはじめ、各スポーツ機関(日本アンチドーピング機構、日本陸上競技連盟など)、行政機関(各自治体職員)や教育機関(大学職員等)、大学院への進学など

Program05

地域・公共マネジメントプログラム

地方創生を担う人材を育成する

さまざまな課題を抱える地方自治体の要望に応えられるよう、専門的な知識やスキルを修得。地域社会で、課題解決の政策形成を担える能力を養います。

2024年度の開講テーマ例

地域資源を活かした地域経営を考える:地域資源の再発見・再評価、マネジメント/本物のジェンダー平等を実現するためには何が必要か―政治・法律・経済の視点からの探究―/地域創生の新しいデザイン/地域をデザインするとは何か/現代日本社会において人びとが生きていく場所としての地域を考える/地域に寄りそい、ひとにこころを寄せるフィールドワーク/地域の自立的発展のための政策を考える/スポーツによる地域活性化の可能性に関する研究/豊かな暮らしに必要なことを地域で届ける

将来の進路

多くの国家公務員・地方公務員をはじめ、電気、建設、不動産、金融・保険や大学院進学など

国際協力プログラム

「フィリピンの障がい児教育」をテーマに
英語で現地担当者を取材

髙山 阿悠経済学部 公共・環境経済学科 4年 栃木県立栃木女子高等学校出身※2022年度の取材時点における学年となります。

髙山阿悠

開発経済学のゼミに所属し2年次から多様な課題に挑戦
高校1年生のときに参加した中央大学のオープンキャンパスでF L Pの存在を知り「面白そう」と思っていました。そこで、2年次からFLPの「国際協力プログラム」を履修。
国際協力の分野に興味をもったのは、地元に外国人が多く住んでいたことがきっかけです。高校時代に外国人労働者について調べたことがあり、そこから開発途上国の子どもたちの教育に関心をもつようになりました。
授業で印象に残っているのは、「FLP演習」です。2年次から開発経済学を専門とする林光洋教授のゼミに所属し、さまざまな課題に取り組みました。まず、国際協力に関する専門書をゼミメンバーと一緒に輪読し、内容について議論をしながら、論理的に自分の意見を発信する力を鍛えます。
日本語と英語の論文をまとめプレゼンテーション大会で発表
そして、3年次から本格的な論文作成を伴う研究プロジェクトがスタートしました。私は「フィリピンの障がい児教育」をテーマに選び、グループで調査を実施。フィリピンでは、障がい児の98%が非修学というデータがあり、そこにどのような課題があるのか知りたいと考えたのです。
コロナ禍で現地に渡航することは叶いませんでしたが、フィリピンのNCDA(障害者に関する国民評議会)や教育省をはじめとする政府機関にリモートで英語によるヒアリングを実施。さらに、SNSなどを通じて、特別支援学級の先生など関係者100名に英語でアンケート調査を行いました。そこから見えてきたのは、障がい児教育のカリキュラムがまだまだ統一されていないという現状です。
一方で、障がいのある人々を家族や地域で守り、楽しく暮らしているフィリピン社会の寛容性も知ることができました。それでも障がい者の自立のために教育は不可欠です。
その大切さを家族に理解してもらうことが第一歩になることを主旨として、調査内容を日本語と英語の論文にまとめ、学部のプレゼンテーション大会で発表を行いました。
その後、4年次には、「日本における外国人児童・生徒の母語教育」をテーマに卒業論文を作成。国際社会の教育格差について、考え続ける大学生活となりました。
卒業後は、環境系の商品を扱うメーカーに就職します。海外と関わる機会もありそうです。開発途上国の人々の暮らしを支え、地域の発展に貢献できるような仕事に携われたらいいなと思っています。
FLPの教育システム

プログラムが指定する講義科目(プログラムによって10~20単位)と演習科目(12単位)を、2年次から4年次の3年間継続して履修します。

  • 髙山阿悠
  • ゼミのチームメンバーと
    ゼミのチームメンバーと
  • プレゼンテーション大会で優勝
    プレゼンテーション大会で優勝
  • FLPの中間報告会で研究発表
    FLPの中間報告会で研究発表