卒業生
インタビュー

株式会社NTTデータ

小田嶋 千絵さん

2006年 理工学部経営システム工学科卒業
千葉県立木更津高等学校出身

顧客・パートナー企業との対話を通じて、


新たな価値を創造していく時代へ

指示どおりに動くだけでは不十分
新たな価値提案が求められる

今、世界中の企業で話題になっている「デジタルトランスフォーメーション」。デジタル技術を活用し、製品やサービス、さらに企業の組織形態や業務プロセスなども変革していくことです。この国際的な流れの中で、IT活用によりビジネスの可能性が大きく広がっていきます。私が勤務するNTTデータは、IT技術を駆使し、豊かな社会作りを担う企業ですので、私自身、これまで以上に顧客企業に寄り添い、デジタルトランスフォーメーションの実現に取り組んでいます。
具体的には、スマートフォン向けのクラウドサービス開発や、音声対話サービスの設計、開発に携わってきました。
従来、業務の中で求められていたのは、「こういうシステムを開発してほしい」という顧客ニーズに応えることでした。しかし、IT活用の選択肢が大幅に広がった現在、「IT技術を武器として、企業の提供するサービスに何が必要か?」を顧客企業とともに考え、新たな価値を提案する力が強く求められるようになったと感じています。

幅広い知識に基づく
コミュニケーション能力が不可欠

大学時代は理工学部経営システム工学科※で、情報システム・品質管理・生産管理・経営学など、さまざまな分野を総合的に学びました。ITというとプログラミングを思い浮かべる人が多いですが、それは当社では一要素に過ぎず、複数のセクションが分業してプロジェクトを進めます。そうした現在の業務において、大学時代に幅広く学び、組織や人間の理解を深めたことが、とても役立っています。
というのも、ビジネスの現場で求められるのは、高度なコミュニケーション能力であり、顧客企業との関係構築はもちろん、システム開発では多くの会社や技術者と協働します。こうしたビジネスコミュニケーションの土台となるのが、大学時代に学んだ幅広い分野の基礎知識なのです。
私はプロジェクトマネージャーであり、自分でプログラムを書くことはありません。しかし、その基本的な仕組みを理解しておくことが、プロジェクトを協働で進めているプログラマーなどのメンバーとの円滑なコミュニケーションにつながります。
多様な専門性を持つ方々と協働する中で、難解な技術の話も出てきます。そこで知ったかぶりをしたり、自分の専門外だと開き直ったりするようではうまくいきません。私は「知らないことは素直に質問する」ことを心掛けています。技術を理解するだけでなく、相手を理解することにもつながるからです。
※2021年4月よりビジネスデータサイエンス学科に名称変更(構想中)。

変化の速い時代だからこそ
常に学びをアップデートしていく

変化が速く、競争が激しいIT業界においては、大手企業であっても安泰とはいえません。近年は高機能なITサービスが低価格化し、ユーザーとしては便利な世の中になりましたが、サービス提供側としては大変な時代です。今後、5GやIoT、AIなどが普及すると、人々の生活や働き方がさらに変化していきます。そこで「新たな価値を生み出すには、どうすればいいのか?」。これを考えるのが仕事のやりがいであり、これを考えられる「人財」が求められています。
こんな時代だからこそ、学ぶべき専門知識も常に変化しています。例えばプログラミング言語は、私の大学時代はC言語やJavaが一般的でしたが、現在はこれだけでは仕事にならないでしょう。時代の変化に応じて、必要なことや興味を持ったことを深めていくことも大切です。
長い人生において、大学はあくまでも通過点です。大学受験の段階では、夢や目標が定まっていなくてもいいと思います。大学の学びの中で見聞や興味、関心を広げて、進む道で活躍できる人財になってください。