理工学部の歴史は戦前から始まります。
1944年、国内戦時体制に応じる形で中央工業専門学校が設置されます。本学では総合大学を目指して1926年から工学部の設置を要請していました。
1949年、新制大学認可により本学初の理系学部である工学部が開設され、長年の悲願が実現します。開設当初は、土木工学(現都市環境学)科、精密工学(現精密機械工学)科、電気工学(現電気電子情報通信工学)科、工業化学(現応用化学)科の4学科制でした。
1962年、国際産業の隆盛に伴う急激な技術革新により科学技術者の需要が増大したことに対応し、理工学部へ改組します。それまでの工学系4学科に加えて、数学科、物理学科、管理工学(現ビジネスデータサイエンス学)科の理学系3学科の7学科制へと展開します。1992年に情報工学科、2008年に生命科学科、2013年に人間総合理工学科が設置され、現在の10学科制になりました。
現在、2026年度からの理工系3学部への再編が計画されています。
中央工業専門学校の開設 The Opening of Chuo Technical College
理工学部の歴史は戦前の中央工業専門学校から始まります。
1885(明治18)年の英吉利法律学校創設後、1889年には理系を含む総合大学への展開が構想されていました。1926(昭和元)年以降、工学部の設置構想が進展し、創立60周年記念事業として設置認可申請の直前まで準備がされます。
ところが、1941年のアジア・太平洋戦争開戦に伴う国内戦時体制の強化により教育期間の短い専門学校設立が求められ、工学部ではなく中央工業専門学校が開設されることになりました。
開設されたのは機械科と航空機科(1945年に工業物理科)です。校舎は駿河台校舎に置かれましたが、実習課程は民間の工場を利用したとされます。
1949年に工学部が開設されるまで、600人を超える卒業生が誕生しました。
工学部の開設 The Opening of the Faculty of Engineering
1949(昭和24)年、本学は新制大学の認可を受け、法学部、経済学部、商学部に加えて工学部が開設されます。戦前以来の悲願である文系・理系の総合大学への展開を果たすとともに、中央工業専門学校は廃校されます。
移行時期の事務日誌には、新制大学への移行について、原則的に1年生は新制大学に移行すること、3年生は工専で卒業させることなどが記されています。
工学部は、駿河台校舎に開設されました。他学部に先駆けて学科制が採られ、土木工学科、精密化学科、電気工学科、工業化学科の4学科が設置されました。
当面の課題は他学部と共同で使用していた駿河台校舎における実験・研究施設の確保でした。そのため、1951年に水道橋校舎、1953年に後楽園校舎に移転しますが、土木工学科と教養課程を後楽園校舎、他3学科の実験施設を水道橋校舎でおこなうという複雑な研究・教育体制が10年近く続くことになります。
理工学部への改組 The Reorganization to the Faculty of Science and Engineering
1962(昭和37)年、工学部は理工学部へと改組します。これまでの技術系4学科に加えて、数学科、物理学科、管理工学科の基礎理論系3学科を設置し、7学科の理工学部へと展開しました。
その背景には、神武景気による国内産業の興隆と急激な技術革新によって科学技術者の養成が急務とされる社会的な要請がありました。本学創立80周年記念事業に合わせて理工学部への改組が実現します。
理工学部への改組により、水道橋校舎と後楽園校舎とに分かれていた研究・教育環境の整備が必要となりました。そこで、後楽園運動場に新校舎を建設し、分散校舎の解消、研究・教育環境の改善を果たします。1962年に竣工した新校舎を後楽園キャンパスと呼び、現在の後楽園キャンパスの原型が形成されました。
駿河台校舎と校舎が分かれたことで、独自のイベントが開催されるようになります。1955年には後楽園祭、80年代には理工大学祭が開催されています。現在も後楽園キャンパスでは理工白門祭がおこなわれています。
理工学部の展開 The Development of the Faculty of Science and Engineering
1980(昭和55)年、後楽園キャンパスの増築校舎が落成しました。それまでの1から3号館に加えて、4から8号館が増築され、現在の後楽園キャンパスの様相に近いキャンパスが誕生します。正門には同年に閉校祭をおこなった駿河台校舎の飾り正門扉が移設されており、現在も正門として後楽園キャンパスの入口で在り続けています。
理工学部では、工学部時代から本学の創立記念に合せて論文集が作成されました。70周年、80周年、90周年、100周年に刊行されています。理工学部の叡智が綴られた論文集は、中央図書館で閲覧することができます。
1999(平成11)年に理工学部は創立50周年を迎えました。理工学部の歴史が1949年の工学部からスタートしていることが分かります。京王プラザホテルでおこなわれた記念式典では、記念講演と祝賀会が開催され、『新世紀へのいしずえ』(記念誌)の刊行など、盛大な記念イベントがおこなわれました。
創立70周年から新学部の開設へ Faculty of Science and Engineering's 70th Anniversary and beyond: Establishment of New Faculties
理工学部では、1989(平成元)年の電気・電子工学科(旧電気工学科)・応用化学科(旧工業化学科)をはじめとする学科再編がおこなわれており、新たに1992年の情報工学科、2008(平成20)年の生命科学科、2013年の人間総合理工学科と、3つの学科が設置され、現在の10学科制となりました。
2019年、理工学部は創立70周年を迎えました。記念式典がおこなわれるとともに、100周年への序章として『理工学部70年のあゆみ』が発行されています。理工学部のこれまでのあゆみを振り返り、これからを展望する盛大なイベントとなりました。
後楽園キャンパスでは、2011年に新2号館、2025年に新1号館が竣工しました。さらに、2026年にはこれまでの学科を再編した基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部の3学部の開設が予定されており、100周年に向けて新たなあゆみを踏み出しています。
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