研究支援室 新着ニュース

2013年11月25日

「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」のサテライト拠点に採択

このたび本学は、理工学部 教授(人間総合理工学科)石川 幹子を代表者として、文部科学省の大型拠点形成事業「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」のサテライト拠点に採択されました。当該プログラムは、10年後、どのように「人が変わる」のか、「社会が変わる」のか、目標とする社会像を見据えたビジョン主導型の研究開発プログラムです。「人間の幸福(ビジョン1)」、「革新的思考方法(ビジョン2)」、「数世紀まちづくり(ビジョン3)」の三つの領域について2013年6月より公募が開始され、190もの申請の中から本学がビジョン3のサテライト拠点として選出されました。

「水」大循環をベースとした持続的な「水・人間環境」構築拠点

このイノベーション拠点のテーマは、「世界の豊かな生活環境と持続可能性に貢献するアクア・イノベーション拠点」の形成を目標とし、「水大循環をベースとした持続的な水・人間環境」の構築を行うことにあります。協働研究機関は、日立製作所・信州大学(水をつくる技術のシステム化)、ソニーコンピューターサイエンス研究所(社会ビジョン、自然・水循環のシステム設計)、海洋研究開発機構(地球規模の水循環解析)、東京大学(水循環の統合的な解析・予測・シミュレーション)等であり、本学は、「地域や流域における、水を介して自然と人が共生する社会のグランドデザインの提示と社会実装」の役割を担います。

本学のサテライトとしてのより具体的研究内容は、気候変動に伴う水環境の変化に基づくシミュレーション解析にもとづき、流域圏プランニングを基盤とし、人びとの生活・文化を尊重した新しい都市・地域計画の方法論の提示と社会実装を行うものです。主要研究フィールドは、第一にメガシティにおける地球環境問題の顕在化という視点から東京大都市圏、第二に東日本大震災被災地復興、そして第三のターゲットがアジア諸国です。
第一の課題については、東京におけるヒートアイランド現象、集中豪雨、地震などの災害リスクの分析を踏まえてシミュレーションを行い、適応可能な都市環境政策の提示により、2020年の東京オリンピックに向けて、東京を文字通り「環境都市」へと転換させるための基幹的研究を行っていきます。
第二の課題である東日本大震災の被災地復興について、本学は、この間復興まちづくりを一貫して支援しており、復興を先導する役割を担ってまいりました。現在の課題として、個々のまちを越えた広域連携型のグランドデザインの提示が必要とされており、なかでも農業構造の大規模転換に伴う、水利用の最適化、及び再生可能エネルギーの問題は、東北のみならず日本全国に共通する課題です。本研究に課せられた役割は、極めて大きいものがあります。
第三のアジアとの連携につきましては、本学理工学部には、河川環境、水資源、エネルギー、社会基盤に関する優れた蓄積があり、「国際水環境理工学人材育成プログラム」を通じてアジアとの交流が鋭意進められております。さらに、社会資本整備については、e-ASIA リサーチ・プログラムが開始されており、本学はその基幹的役割を担っております。
このように、本サテライトは、これまでの蓄積と今後の可能性をつないでいき、新たな展開を促すものとなっております。   

折しも、2013年4月、本学理工学部に人間総合理工学科が誕生いたしました。この学科創設の主旨は、社会が必要とする新しい領域を従来の理工学の蓄積を踏まえて、「人間」を軸とし、開拓していこうとするものであり、本プログラムのサテライト拠点の採択は、このようなビジョンを実現していく基盤となると考えます。皆様の御協力をお願い申し上げる次第です。