概要 |
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現在,有機分子一分子の機能・性能については計算機科学・AIの進歩により高精度で予測可能である。さらに合成化学の飛躍的な発展により,ありとあらゆる有機分子についてほぼ完全に合成できるようになった。しかしながら,コンピューターで予測した分子構造に基づいて分子設計し,実際に合成してそれらの物性・機能を評価してみると,目的の物性・機能が得られない事例がほとんどである。すなわち,物質としての物性・機能は,一分子の物性・機能の線形の延長線上にはないことを示している。物質は分子の集合体であり,物質中で分子がどのような配置・配向しているかが物質としての物性・機能を決める決定的な因子であることを明確に示している。高性能素子を達成するためには素子中の機能分子の配向・配列が極めて重要であり,分子配向を精密に制御できれば素子性能は飛躍的に向上すると考えられる。本研究ユニットにおいては,革新的な高性能有機光デバイスの創出を目指し,機能分子の配向を精密かつ自在に制御する手法を開発する。 https://ikedalab.r.chuo-u.ac.jp/index.html |