Eventイベント
社会科学研究所
公開研究会開催のお知らせ(「文化現象の政治的、歴史的、法的分析:学際的挑戦」チーム)
- 日程
- 2025年1月31日(金)16:00~18:00
- 場所
- 茗荷谷キャンパス 6階6C16教室と オンライン会議システム(Webex)によるハイブリッド形式
- 日程
- 2025年1月31日(金)16:00~18:00
- 場所
- 茗荷谷キャンパス 6階6C16教室と オンライン会議システム(Webex)によるハイブリッド形式
- 内容
報告者: 川村 陶子 氏(成蹊大学文学部国際文化学科教授)
テーマ: 「〈文化外交〉は『第2トラック外交』になりうるか?:ドイツ対外文化政策の経験から」
報告要旨: 本報告では、文化を資源や手段とする〈くに〉の政策が良好な国際関係の構築に貢献できる可能性を、対外文化政策や国際文化交流政策を例にとって考察する。〈文化外交〉とも総称できるこれらの政策は、〈ひと〉のレベルにおける国境を越えた関係づくりの方策として、主権・国民国家体制の発展とともに展開してきた。〈文化外交〉は幅広い政策領域に関連し、立案や実施に多数の行為主体がかかわっており、「真剣に取り組むほどうまくいかない」という逆説的な性格ももっている。
本報告ではまず、国際関係における文化の扱いを概念と方法論の面から整理したうえで、〈文化外交〉を「国際文化関係の運営に対する〈くに〉の関与」と位置づけ、その特徴や分析枠組みを概観する。後半では、ドイツ連邦共和国(旧西ドイツおよび統一ドイツ)の対外文化政策に注目し、同国の公的文化交流機関であるゲーテ・インスティトゥートの活動が通常の外交では手の届きにくい人びととのつながりづくりに役立ったと思われる事例を紹介する。国際文化関係運営の歴史に分け入ることを通じて〈文化外交〉の課題や潜在力への理解を深めるとともに、〈文化外交〉が逆説をこえて効果をあげるためのヒントを考えたい。
報告者の川村さんは、国際関係論、とくにドイツを中心とする国際文化関係および文化交流・対外文化政策の研究者です。現在、日本国際文化学会会長、日本文化政策学会理事を務めています。
川村さんには下記の著書があります。『〈文化外交〉の逆説をこえて—ドイツ対外文化政策の形成』(名古屋大学出版会、2024年)、『国家安全保障の脱構築』(分担執筆。遠藤誠治編、法律文化社、2023年)、『文化外交の世界』(分担執筆。桑名映子編、山川出版社、2023年)『国際文化関係史研究』(共編著。東京大学出版会、2013年)等。「『移民国』ドイツを揺るがしたザラツィン論争—多様性の多次元性、異文化間対話の可能性」(『インターカルチュラル』第10号所収論文)が日本国際文化学会平野健一郎賞受賞(2012年)。
川村さんは外務省、国際交流基金、文化庁、民間財団等で委託調査や事業の評価・審査、その他の委員を担当するほか、朝日新聞「論壇時評」委員等を務めておられます。また、成蹊大学がある武蔵野市において、ローカルな文化行政や市民活動にもコミットしています。
【参加方法】
ご希望の方は、以下のGoogleフォームよりお申込みください。
【申込締切日】1月30日(木)正午
※URLを開く際、ブラウザはGoogle chromeをご使用ください。
※開催案内は幹事よりご登録メールにお送りいたします。
※ご入力いただいた個人情報は、研究会以外の目的では使用いたしません。
【注意事項】
<オンライン参加の注意事項>
・参加にはアプリのダウンロードが必要になります。
・レクチャー中の録音・録画はお控えください。
・オンライン会議に関するお問合せは幹事までお願いします。
事務室では対応いたしかねますのでご了承ください。
<対面参加の注意事項>
・構内でのマスクの着用については個人の判断に委ねることが基本となりますが、3密を回避できない場合はマスクの着用を推奨します。
・手洗い手指消毒などの基本的な感染防止対策にご協力ください。
- 参加費
無料
- 企画実施名義
主催 中央大学社会科学研究所
「文化現象の政治的、歴史的、法的分析:学際的挑戦」チーム(幹事:西海 真樹)