人文科学研究所7.近代日本文学論-大正から昭和へ-

(表紙カバーより)
本書で扱われている室生犀星の詩碑。犀星の故郷金沢の犀川のほとりに立つ。流し雛を型どった赤大理石の美しい碑が、白壁に映える。設計は谷口吉郎による。碑面には、「小景異情」の一節<あんずよ/花着け/地ぞ早やに輝やけ/あんずよ花着け/あんずよ燃えよ>と彫ってある。
1989年11月10日発行
中央大学人文科学研究所 編 中央大学出版部発行
本体価格2,800円(税別)
ISBN 4-8057-5303-X
(A5判360頁)
Ⅰ | 詩歌論 | |
1 | 白秋と雀?歌集『雀の卵』の成立を繞って | 川口 紘明 |
2 | 大正末期朔太郎の詩について二,三のこと?アンビヴァレンスと原型イメージ | 中川 敏 |
3 | 伊東静雄の詩 ?《光と闇のあわい》をめぐって | 井原 鉄雄 |
Ⅱ | 作品論 | |
1 | 心的変容の寓話?『田園の憂鬱』論 | 長田 光展 |
2 | 長與善郎『青銅の基督』論 | 安川 定男 |
3 | 異界の人?「禽獣』論 | 室井 庸一 |
4 | 寒流水域の透視?『冬の宿』論 | 中島 昭和 |
5 | 伊藤整『街と村』論 | 行吉 邦輔 |
6 | 金子光晴『マレー蘭印紀行』論 | 松本 道介 |
Ⅲ | 作家論 | |
1 | 荷風の好色性 | 塚本 康彦 |
2 | 「大正」から「昭和」を射る者?犀星文学における「責任倫理」問題 | 相楽 幸助 |
3 | 芥川文学とパロディー?『蜃気楼』をトーマス・マン『ドクトル・ファウストゥス』と読み併せて | 相馬 久康 |
4 | 賢治文学と岩手県の風土 | 渡部 芳紀 |