人文科学研究所62.『アーサー王物語研究 源流から現代まで』
2016年3月1日発行
中央大学人文科学研究所 編 中央大学出版部発行
本体価格4,600円(税別)
ISBN 978-4-8057-5346-0
目次 | |
まえがき | |
第一部 アーサー王物語の源流 | |
アーサー王文学の発生と展開 -八世紀から十三世紀まで- | フィリップ・ヴァルテール(渡邉浩司訳) |
はじめに | |
一 俗語による書き言葉の誕生 | |
二 アーサー王神話の起源 | |
おわりに | |
ウェールズ伝承文学におけるアーサー物語の位置づけ | 森野 聡子 |
はじめに | |
一 ラテン語年代記・聖人伝のなかの「アーサー」 | |
二 中世ウェールズ詩における「アーサー」 | |
三 中世ウェールズの散文物語における「アーサー」 | |
おわりに | |
第二部 円卓騎士の諸相 | |
乳兄弟と兄弟愛―トマス・マロリーの『アーサー王の死』におけるケイの描写― | 小宮 真樹子 |
はじめに | |
一 アーサー王伝説におけるケイの変遷 | |
二 マロリーにおけるケイの描写 | |
おわりに | |
スコットランド抵抗の象徴 モードレッド | 小路 邦子 |
はじめに | |
一 ウェールズにおけるモードレッド | |
二 イングランドにおけるモードレッド | |
三 スコットランドにおけるモードレッド | |
おわりに | |
ゴーヴァンの異界への旅―クレティアン・ド・トロワ作『聖杯の物語』後半再読 | 渡邉 浩司 |
はじめに | |
一 名剣と愛馬 | |
二 異界への入口 | |
三 異界での試練 | |
四 妖精たちの城 | |
五 ゴーヴァンによる医療行為 | |
おわりに | |
第三部 オランダと北欧のアーサー王物語 | |
中世ネーデルランドにおけるアーサー王文学―ワルウェインをめぐって― | 栗原 健 |
はじめに | |
一 ネーデルランドにおけるアーサー王文学の特徴 | |
二 『ワルウェイン物語』とストーリーの設定 | |
三 『ワルウェイン物語』におけるワルウェイン像 | |
四 『ワルウェイン物語』における「異界情緒」 | |
五 『ランスロ集成』におけるワルウェイン礼賛 | |
六 『ラヒセルの復讐』におけるワルウェインと女性たち | |
おわりに | |
フェロー語バラッド『ヘリントの息子ウィヴィント』の三ヴァージョンとノルウェー語バラッド『エルニングの息子イーヴェン』 | 林 邦彦 |
はじめに | |
一 『ゲァリアン 第一部』、『同 第二部』三ヴァージョン間の相違を巡る先行研究での指摘 | |
二 『ゲァリアン 第一部』および『同 第二部』の三ヴァージョンとノルウェー語バラッド『イーヴェン』 | |
おわりに | |
第四部 近現代のアーサー王物語 | |
二人の魔術師―マーク・トウェイン『アーサー王宮廷のコネティカット・ヤンキー』におけるアーサー王物語― | 近藤 まりあ |
はじめに | |
一 コントラストと風刺 | |
二 『コネティカット・ヤンキー』におけるアーサー王物語 | |
三 アーサー王国と十九世紀アメリカ南部 | |
四 二人の魔術師 | |
おわりに | |
アーサー王物語とJ・R・R・トールキン―アヴァロンとエレッセア― | 辺見 葉子 |
はじめに | |
一 『アーサーの顚落』―The Fall of Arthur | |
二 エアレンデル―神話の始まり | |
三 トールキンの「母語」論 | |
四 「言語霊の訪れ」 | |
五 トル・エレッセア | |
六 西方楽園への航海者たち | |
七 『アーサーの顚落』とトールキンの神話 | |
おわりに | |
アーサー王伝説とミシェル・レリスの「聖杯探求」が出会うとき―Beadeverの名をめぐって― | 本田 貴久 |
はじめに | |
一 レリスにおけるアーサー王伝説への言及 | |
二 探求という語をめぐって | |
三 「驚異的なるもの」をめぐって | |
四 「驚異的なるもの」の探求とアーサー王伝説 | |
おわりに | |
ペルスヴァル、パルジファルとパーシヴァル少年―クリスティーナ・ペリ・ロッシ『狂い船』、「聖杯の騎士」の章を読む | 南 映子 |
はじめに | |
一 クリスティーナ・ペリ・ロッシ『狂い船』 | |
二 パーシヴァルの母 | |
三 聖杯の騎士パーシヴァル | |
おわりに | |
研究活動記録 |