人文科学研究所26.近代劇の変貌 「モダン」から「ポストモダン」へ

(表紙カバーより)
ハイナー・ミュラー「ゲルマニア・ベルリンの死」(1988年・マンハイム)
2001年3月31日発行
中央大学人文科学研究所 編 中央大学出版部発行
本体価格4,700円(税別)
ISBN 4-8057-5319-6
(A5判424頁)
まえがき | ||
第1章 | イギリス | |
「凄絶の美」と「荒ぶる獣」の変貌?イェイツとベケットの演劇宇宙 | 百瀬 泉 | |
1 | ニーチェとの出会い | |
2 | 日本能演劇の衝撃 | |
3 | イェイツ・アイルランド・詩劇 | |
4 | 『ゴドーを待ちながら』 | |
5 | ベケットの不滅の新しさ | |
ブライアン・フリール ?言語と歴史と | 小林 清衛 | |
はじめに | ||
1 | 移民?行く者と帰る者と | |
2 | 歴史への埋没 | |
3 | 新たな出発 | |
4 | 翻訳とは | |
結び | ||
レナード・ウルフなんか怖くない??エドナ・オブライエン『ヴァージニア』 | 小野 素子 | |
はじめに | ||
1 | オブライエンとウルフ | |
2 | 『ヴァージニア』梗概 | |
3 | ある結婚の肖像 | |
4 | フェミニズムとの関連 | |
おわりに | ||
トム・ストッパード ?ポストモダン・コメディ | 竹中 昌宏 | |
1 | 記憶の不確さ | |
2 | 言語遊戯 | |
3 | 歴史の探求 | |
4 | カオス | |
結び | ||
現代演劇源流論?境界領域を再検証する | グレアム・ブラッドショー | |
1 | イングランドの場合 | |
2 | 境界地帯を整序しなおす | |
3 | 「ドランマ・ペル・ムジカ」 | |
4 | 再現と隠喩 | |
5 | グランド・オペラからミュージック・シアターへ | |
第2章 | アメリカ | |
テネシー・ウィリアムズ?ポスト・モダンへの挑戦 | 黒田 絵美子 | |
はじめに | ||
1 | 主人公を閉じ込める舞台設定 | |
2 | 観客の位置づけ | |
3 | 敵対者の設定 | |
4 | 「追憶劇」という手法 | |
5 | ゴースト・プレイ | |
結論 | ||
ポストモダンの劇作家ランフォード・ウィルソン?マイノリティーの視点から | 長田 光展 | |
1 | ウィリアムズ、オールビーの影?ウィルソンの出発 | |
2 | 独自の世界を模索して?ミニマリズム、モザイク画法 | |
3 | 創造力の源泉?パーソナルなテーマの発見 | |
4 | 「周辺的ヴィジョン」の確立?『エルドリッチの歌い手たち』 | |
5 | ウィルソン的世界の登場?『塚を築く人々』と女性の反乱 | |
6 | アメリカの死と再生のヴィジョン?タリー家三部作の世界 | |
7 | 『これを燃やせ』?「パーソナルになること」の意味 | |
デイヴィッド・マメット劇における演出?閉鎖的な世界にかいま見える真実 | ジョン・M・ブロウカリング | |
はじめに | ||
1 | 舞台装置 | |
2 | 演劇的効果 | |
3 | 主要なテーマ | |
4 | 演出と主題の相互関係 | |
結論 | ||
デイヴィッド・ヘンリー・ウォン『響きと美』?たましいの響き、たましいの美 | 大森 裕二 | |
1 | 『声の響き』 | |
2 | 『眠れる美女の館』 | |
第3章 | ロシア・ドイツ・中国 | |
スタニスラフスキー・システムについて ?モダン、ポストモダンを超える「科学」=「演劇的知」 |
中本 信幸 | |
1 | 混迷の時代、「演劇の死」 | |
2 | スタニスラフスキー見直し | |
3 | 社会主義リアリズムと「システム」 | |
4 | 身体的行動の方法 | |
5 | 「遺言」、波紋をひろげる | |
6 | メッソードの限界 | |
7 | 紹介にゆがみ | |
8 | 新資料がひらく地平 | |
9 | むすび?新世紀の「演劇的知」 | |
未完の神聖な喜劇?ジョージ・タボーリ「ゴルトベルク変奏曲」 | 平山 令二 | |
はじめに | ||
1 | あら筋 | |
2 | 宗教と演劇 | |
3 | ユダヤ人の苦難史 | |
おわりに | ||
演劇が聞こえる風景 ?ハイナー・ミュラーの『絵の記述』と『ヴォロコラムスク幹線路』を例に |
石田 雄一 | |
1 | 戯曲のページレイアウト | |
2 | 『ヴォロコラムスク幹線路』と『絵の記述』 | |
3 | 「見ること」と「聴くこと」の分離 | |
高行健の劇作について ?中国演劇の「ポストモダン」 | 飯塚 容 | |
はじめに | ||
1 | 遅れてきた「モダン」と早すぎた「モダン」?『絶対信号』『バス停』から『野人』まで | |
2 | 中国への置き土産?『彼岸』と『冥城』 | |
3 | 中国との訣別、中国へのこだわり?『逃亡』と『山海経伝』 | |
4 | 「モダン」を超えて?『生死界』『対話と反問』『夜遊神』 | |
5 | 新たな演劇の創造を目指して?『周末四重奏』と『八月雪』 | |
おわりに |