人文科学研究所15.現代ヨーロッパ文学の動向 中心と周縁

(表紙カバーより)
ヘーエンシュトラーセ 1190,ウィーン。1930年代の恐慌時代に大量の失業者が投入され、多くの人手にたよって築かれたウィーンの森を走り抜ける石畳の道。〔1995〕新井裕撮影。
1996年3月30日発行
中央大学人文科学研究所 編 中央大学出版部発行
本体価格4,000円(税別)
ISBN 4-8057-5310-2
(A5判396頁)
Ⅰ | 表現方法 | |
新しい自伝-ロブ=グリエの場合 | 鈴木 重生 | |
ソレルスの小説契約-『黄金の百合』をめぐって | 水野 明路 | |
自己を語る装置としての伝記-ル・クレジオ『ディエゴ&フリーダ』をめぐって | 杉村 裕史 | |
小説と読者-デュラスとメディア | 片山 貢 | |
Ⅱ | 意識 | |
都市の告発-ル・クレジオ『戦争』をめぐって | 望月 芳郎 | |
中心の運動-トゥーサン『浴室』の場合 | 古本 耕三 | |
ボーダーレスな小説空間-ウィリアム・ボイド「アイスクリーム戦争」 | 小野 素子 | |
ベケット迷宮-『クワッド』のイコノロジー | 岡室 美奈子 | |
東ドイツ・フェミニズムの特徴-クリスタ・ヴォルフ『自己実験』 | 長谷川 弘子 | |
Ⅲ | 状況 | |
消滅の危機に瀕する小説-ミラン・クンデラと『不滅』 | 田中 裕 | |
英国性の探求-トム・ストッパード『アルカディア』 | 小田島 恒志 | |
偏見を乗り越えたあとに来るもの-ドイツに暮らすトルコ人作家シナジ・ディクメン | 鈴木 克己 | |
Ⅳ | 地域 | |
「周縁」からのメッセージ-イスマイル・カダレ | 平岡 敦 | |
戦場のピクニック-ペーター・トリーニ『ウィーン攻防戦』 | 新井 裕 | |
村からの自伝-三女性の『凝固ミルク』『国境を行き来する女』『固いパン』 | 飯豊 道男 |