Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所主催公開講演会開催のお知らせ(「幻想的存在の東西」チーム)

日程
2023年2月25日(土)14:00~16:30
場所
多摩キャンパス Forest Gateway Chuo ホール
日程
2023年2月25日(土)14:00~16:30
場所
多摩キャンパス Forest Gateway Chuo ホール
内容

講師:Philippe WALTER(フィリップ・ヴァルテール)氏(フランス・グルノーブル=アルプ大学名誉教授)

テーマ:クレティアン・ド・トロワ作『グラアルの物語』に隠された民話-国際民話話型ATUでは何番にあたるのか?

 

要旨 

クレティアン・ド・トロワ作『グラアルの物語』(1181年)を対象にした研究は数多くありますが、読者は期待を裏切られることでしょう。こうした研究のほとんどで「グラアル」という謎の物体が登場する40行だけが注目されていて、残りの9200行がなおざりにされているからです。『グラアルの物語』の謎を解く鍵は、「グラアル」そのもの(さらにはその性質や起源)ではなく、「グラアル」が登場する場面の「前」と「後」、まさしく「グラアル」がまったく出てこないエピソード群全体にあるのです。

 新たな解釈を提示するためには、根本的に観点を変える必要があります。つまり「グラアル」をもはや作品の中心とはみなさず、作品全体に立ち返り、(作品の冒頭から結末に至る)語りの「形態」を明らかにすべきなのです。この講演では、著者クレティアンが作品に与えた『グラアルの物語(コント)』というタイトルを重視し、この作品がまさしく「民話(コント)」の1つとして国際民話話型ATU(アールネ・トンプソン・ウター)に分類可能であることを、あえて示してみたいと思います。このタイプの民話は、日本でもよく知られている形態のものです。本講演では12世紀に著された『グラアルの物語』の形態学的分析を行ったうえで、国際民話話型ATUの何番に相当するか検討してみたいと思います。

 

使用言語:フランス語(逐次通訳あり)

 

【参加方法】

参加をご希望される方は、以下のフォームよりお申込みください。

参加申込フォーム
【参加申込締切日】:2023年2月19日(日)17:00
※URLを開く際、ブラウザはGoogleフォーム chromeをご使用ください。

【注意事項】
・体調が優れない場合は参加を中止してください。

・構内または講演会参加時は、十分な身体的距離(真正面を避け、1~2mの距離)の確保に努めてください。
・学内の滞在時間は最小限に止めてください。
・構内ではマスクを着用の上、こまめに流水と石けんを使用して丁寧に手洗いをするよう努めてください。 

 

参加費

無料

企画実施名義

主催:人文研チーム「幻想的存在の東西