Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所公開研究会開催のお知らせ(「視覚と認知の発達」チーム)

日程
2020年1月31日(金)16:30~18:00
場所
多摩キャンパス 3号館9階3913教室(心理学演習室)
日程
2020年1月31日(金)16:30~18:00
場所
多摩キャンパス 3号館9階3913教室(心理学演習室)
内容

講  師:    鈴木 敦命 氏 (東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授)

テーマ :  「顔にもとづく特性推論:なぜ人(によって)は顔で人を判断するのか」

 

要  旨:  


人間は多かれ少なかれ顔から他人の性格や能力を判断しているとされます。

これを「顔にもとづく特性推論」(face-based trait inference;以下FBTI)と

呼びます。なぜ人間はFBTIを行うのでしょうか。
本講演では,この問いをめぐる現在の科学的知見を概観します。まず,FBTIを

適応的な認知・行動傾向やステレオタイプの過剰発露とみなす人類共通ないし

文化内共通の説明枠組みを取り上げます。この理論的立場は長年強調されてきた

FBTIの評定者間一致性(異なる人々が同じ顔から似た特性を推論しやすい傾向)

に依拠するものですが,最近の研究はFBTIに無視できない個人差があることを

明らかにしつつあります。本講演の後半では,FBTIの個人差に関する私自身の

研究を紹介しながら,なぜ人によっては顔で人を判断するのかについて現状での

実証的見解を論じ,今後の研究展望を提示します。
 

                                 以 上
 

企画実施名義

主催:中央大学人文科学研究所「視覚と認知の発達」チーム

共催:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域型提案)

   「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築 ―多文化をつなぐ顔と身体表現」