人文科学研究所イベント

人文科学研究所公開研究会のお知らせ

日程
2014年3月14日(金) 14:00~17:00
場所
その他 駿河台記念館500号室
講演者
(1)野村 喜和夫 氏(詩人)    
(2)桑田 光平 客員研究員(東京大学大学院 准教授)

 
内容
(1)テーマ: 「私のランボー体験」
(1)要 旨:「絶対に現代的moderneであらねばならない」と『地獄の季節』に書いたランボー。その作品が日本に紹介されて百有余年、中原中也をはじめさまざまな詩人・文学者がランボーからの衝撃を受け止めてきました。その末端に私も位置するようです。翻訳こそしていませんが、昨年は美術家北川健次氏とのコラボレーションで、ランボーをモチーフにした『渦巻カフェあるいは地獄の一時間』という詩画集を上梓しました。それを紹介しつつ、私の詩にあらわれたランボーの痕跡──あるいはテクスト間交流──を辿ることによって、日本におけるランボー受容の一端を示すことができればと思います

(2)テーマ:「ジュール・ラフォルグを読む――モダニズム再考」
(2)要 旨:エズラ・パウンド、T.S.エリオット、マルセル・デュシャンらがその影響を隠そうとはしないモダニズムのひとつの参照点としてのジュール・ラフォルグ。27歳という若さで夭逝したこともあって、あまり日本では言及されていないが、それでも例えば、よく知られているように、吉田健一はラフォルグに関する評論によって執筆活動をはじめ、ラフォルグの詩のなかに、近代の悪徳、退廃、虚ろさの予見的なヴィジョンを見てとった。
「現代性(モデルニテ)」の美学を定式化したボードレールの詩に馴染み、「絶対に現代的(モデルヌ)であらねばならない」といったランボーから大きな衝撃を受けた――このランボーのスローガンにおける「現代的」という語が侮蔑的な意味で用いられているというメショニックの指摘には耳を傾けなくてはならないだろう――ラフォルグの「現代性(モデルニテ)」とは何だったのか。今回の発表では、文芸におけるモデルニテの再検討という大きな目的を掲げながらも、代表的なラフォルグの詩や、あまり知られていない散文やノートなどをとりあげ、やや導入的にこの詩人の「現代性(モデルニテ)」について事実確認や紹介も含めながら検討してみたい。

主催:研究会チーム「モダニズム研究」